Chat Better ChapterⅡ「スピーキング力アップへの5つの道 」 #3『スピーキング力アップへの5つの道』
頭の中の日本語を変える
英語が話せるようになる人は、
英語力だけでなく「考え方」も変えています。
今回はスピーキング力アップへの5つの道、
2つ目の道「頭の中の日本語を変える」をご紹介します。
たくさんの生徒さんを見てきましたが、
この「頭の中の日本語を変える」が上手な人は、英語を話せるようになる速度が速いです。
頭の中は「日本語?」それとも「英語?」
皆さんに質問です。英語を話す時の脳の中を思い浮かべてください。
言いたいことが日本語で頭の中に出てきて、それを英語に訳していますか?
それとも、日本語は頭の中になく、言いたいことが英語で浮かんで、その英語をそのまま口から出していますか?
もちろん、日本語から訳している時と、英語でダイレクトに考えている時の両方があるミックスタイプもあり得ると思います。
今回のコラムは、
言いたいことが「日本語 → 英語」で考える方、
またはミックスタイプ(「日本語 → 英語」や「英語 → 英語」)の方に向けて書いています。
英語を話す時は英語だけで考えるべきで、日本語を訳すのは良くないという話も聞きます。
ですが、英語の初中級者の学習中は、日本語から英語へ訳す過程も必要だと私は思います。
日本語から英語にするときに困ることは?
頭の中に浮かんだ日本語を英語にする中で、困ることは何でしょうか。
私の場合は、 「頭の中の日本語を英語に訳せない!」 でした。
訳せないので、英語が口から出てこないのです。
訳せないのなら、そのまま英語で言えればいいのですが、そのまま英語にすることも出来ないのです(笑)
では、なぜ訳せないのか。 それは、考えている日本語に相当する英語の単語や文法が思い浮かばないからです。
それはそうです。学習中の英語のレベルと母国語の日本語のレベルには相当な差があります。
そのため、日本語をそのまま英語にするのは難しいのです。
頭の中の日本語を変えよう
そこで、もっと英語を話せるようになる為に、「頭の中の日本語を変える」というのが私の提案です。
具体的には次の2つです。
① 簡単な日本語に変える
② 伝えたい言葉の詳細を説明する
方法① 簡単な日本語に変える
話したい内容を「英語で話せない」と感じていませんか?
思うように話せない原因の1つは、「頭の中で浮かぶ難しい日本語をそのまま英語にしよう」としているからです。
実はそれ結構レベルが高いことをしています。
まずは話したい内容の日本語を「簡単に」するとスムーズに英語で話せるようになります。
EXAMPLE 01 「話し合う」が出てこない
例えば、あなたの頭の中に、 「私達はそれに関してミーティングで話し合う必要がある」 という日本語が浮かんだとします。
ところが、「話し合う」に相当する英語が浮かびません。 頭の中は、 "We need to..." で止まってしまいます。 そんな時に使うのが、 単語を簡単にする方法です。
簡単な日本語を探す時に必要なのは、
「この会話で伝えたいことは何だろう?」
という視点です。
「話し合う」の本質は、「話す」です。
もし talk や speak が出てきたなら、それで十分です。
もちろん discuss が使えたら理想的ですが、まずは簡単な日本語から英語に変えて、伝えることが大切です。
EXAMPLE 02 「~していただけますか?」が出てこない
例えば、 「ミーティングの時間を14時に変更して頂けますか?」 と頭に浮かんだとします。ところが、「して頂けますか?」という丁寧な依頼の 「Would it be possible to move the meeting to 2 p.m.?」 のような丁寧な依頼表現が出てきません。そんな時は、まず日本語を簡単にします。
EXAMPLE 03 「変更」が出てこない
「ミーティングの時間を14時に変更して頂けますか?」の「変更」の単語も出てこないかもしれません。
その場合、言いたいはなんだろう?と考えます。
言いたいことは「14時にミーティングでも大丈夫かどうか」ということです。
会話をしている時には、スピードも大切です。
伝えたいことが英語でスッと出てこない時は日本語を簡単にして分かる英語で話す。
会話が終わり、一息ついた時には、「…して頂けますか?」や「…できますか?」の依頼表現をAIなどで調べます。
この作業を繰り返すことで、自分に起こりえる状況に適切な英語表現を増やしていくことができます。
英語に訳せる日本語になるまで、 どんどん日本語をシンプルにしていきましょう。
完璧な英語が出てこなくても、 伝わる英語が出てくれば会話は続きます。
方法② 伝えたい言葉の詳細を説明する
頭の中の日本語を簡単にしても、英単語や英語表現が思い浮かばないことがあります。
そんな時に使えるテクニックが、「伝えたい言葉の詳細を説明する」 という方法です。
この方法の良いところは、言いたい単語そのものが出てこなくても、 特徴や状況を説明することで相手に伝えられて、相手にこちらが何を言いたいのかを察してもらうことができます。
EXAMPLE 01 「apple」が出てこない
例えば、「リンゴ」の英単語である apple が思い浮かばなかったとします。
そんな時は、リンゴの特徴を説明します。 リンゴの詳細、特長は何でしょうか。 リンゴは、「赤くて丸い果物」ですよね。 英語にすると、 a red round fruit です。
実際の会話でも、 a red round fruit と言えば、 「You mean an apple?(リンゴのこと?)」 と相手が推測してくれる可能性は高いです。
もし相手が単語を推測してくれたら、「Yes, that's right.(それです!)」と答えれば大丈夫です。
もし、相手が「これですか?」と提示してくれた単語が自分が伝えたい単語なのか分からない場合には、「Maybe.(多分)」と答えたり、「If that's the word, does that make sense?(そうだったとしたら、意味伝わる?)」などと聞けます。
EXAMPLE 02 「飲みに行く」が出てこない
例えば、「仕事の後、友達と飲みに行きました。」が頭の中に浮かびましたが、「飲みに行った」“went drinking”がスッと頭に出てきません。
リンゴのように名詞の場合は「特長や詳細を説明」しますが、
動詞の場合は、「実際の行動を詳細に説明」します。
そうすることで、伝えたかった「仕事の後、友達と飲みに行きました。」を説明できていますね。
難しい表現が思い浮かばなくても、「知っている英語だけで伝えられる」ようになります。
さらに、この方法にはもうひとつメリットがあります。
1つの動作を複数の文章で説明するため、自然と話す量が増えることです。
英語を話している時間が長くなるので、「たくさん話している」という感覚も得られます(笑)
まとめ|英語が出てこない時は 「頭の中の日本語」を変えよう
英語が話せるようになるまでには、いくつかの段階があります。
理想は、自分の言いたいことがそのまま英語で浮かび、自然に口から出てくる状態です。
しかし、そのレベルに到達するまでには時間がかかります。
その前の段階では、日本語で考えたことを英語に変換しながら話すことも大切な練習です。
そして、その時に英語が出てこなくても諦める必要はありません。
方法① 簡単な日本語に変える
方法② 詳細を説明する
この2つを使って、頭の中の日本語を「今の自分が英語にできる形」に変えていきましょう。
完璧な英語を目指すよりも、まずは伝わる英語を使うこと。
その積み重ねが、スピーキング力アップへの近道になります。
根本的なスピーキング力アップへの5つの道
前回までのシリーズでは、コミュニケーションが苦手で英語力も低かったイーオン法人向け英語研修 専任講師Yokoが、 ニューヨークでどうにか生き抜くために身につけた会話術を紹介してきました。
今シリーズは、 「英語そのものを話せるようになる力」に焦点を当て、 Yokoが実際に効果を感じた 5つのスピーキング力アップ方法をご紹介します。
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編集者
ニューヨークにて英語を学ぶ。英検1級。TOEICテスト975点。
イーオンに各校にて10年間教務主任をし、現在は、多くの企業や教育機関にて英語研修を担当。