Chat Better - 憧れのニューヨーク英語奮闘記 - #3 英語の会話を続けるためのテクニック②相槌を打つ

これまでの振り返り
初回のChat Betterでは、
ニューヨーク留学時にあまりに英語が話せずホストファミリーとの関係が窮地に陥った体験から、
「まずい!もっと仲良くならないと!もっと英語で話さないと!」と一念発起した私の話しをしました。
英語力そのものを上げる努力はしますが、英語力はすぐには上がりません。でもホストファミリーとの関係を良くするのは待ったなし。
今ある力を活かしながら、英語での会話を続けるために私が駆使した5つのテクニックを紹介しました。
英語の会話を続けるための5つのテクニックとは?
1. 質問をする
2. 相槌を打つ
3. 答えを聞き返す
4. 褒める
5. 共感する
自分が話せないから相手に話してもらおう「相槌」作戦
前回のコラムでは、
1つ目のテクニック「質問をする」に関してお話をしましたが、今回は、2つ目のテクニック「相槌を打つ」に関してお話をします。
「相槌を打つ」は相手が話しやすくなるコツです!
反応のない相手に話し続けるのは大変ですよね。
先日、スコットランド出身の友人に悲劇が起こりました。
ある日本人とランチに行った際、自分が話している時に相手の反応が全くなかったようなんです。
何も反応のない中で1人で話し続けるなんて無理!!と怒っていました(笑)
ニューヨークで勉強を始めたころ、私は、英語がスラスラ話せませんでした。
内向的な性格も相まって私からはあまり話せない。
でも、相手との間にあまりに長い沈黙は嫌です。
であれば、相手に話してもらうしかないのです。
相手にたくさん話してもらうために、相手が話しやすいような相槌を打つテクニックを身に付けました。
そうすることで、気まずい沈黙の時間を減らしたのです。
相槌のバリエーションを増やしましょう!
毎回同じ相槌では、「本当に聞いているのか?話に興味がなく適当に相槌打っているだけでは?」という疑念を相手に持たれてしまうかもしれません。
こちらはそんなつもりがなく、同じ相槌しか知らないだけだとしても、
相手にそう思われてしまったらもったいないので、
相手の話への興味を示すために相槌のバリエーションを増やします。
相槌を初級・中級・上級に分けてお話しします。
今回皆さんに特に使えるようになってほしいのは、中級と上級の相槌です。
初級だけでは物足りない相槌を中級・上級の相槌を使うことで、さらに相手が楽しく話ができることを目指します。
初級:「聞いてます相槌」
“Uh-huh.(うんうん。)”
“Yeah.(うん。)”
“Right.(そうだよね。)”
“I see.(なるほど。)”
“Wow.(わー。)”
“Really.(本当に。)”
“I know.(分かるよ。)”
などが初級の相槌と言えます。

ここがポイント!
初級の相槌は、聞いてますの合図の為の相槌です。
言葉も短いですし、比較的使いやすいです。
ここは注意!
ただし、「聞いてます相槌」で気を付けるべきは、
毎回、同じ相槌を連発していると、いくら相槌を打っていても「聞いてるの!?」と疑念を抱かせてしまう可能性があります。
そのため、出来るだけ初級の「聞いています相槌」だけではなく、中級と上級の相槌も駆使して会話を楽しむようにしたいですね。
そして、「聞いてます相槌」のタイミングですが、
日本語の「うん。」や「はい。」ほど頻繁に行う必要はありません。
日本語では、頻繁に「うんうん」と言いますが、英語ではそこまで頻繁に相槌を打ちません。
中級:「合いの手相槌」を使えるようになる
初級の相槌を使っているだけでは、聞いているのに、聞いていないの?と思われてしまう可能性があるとお話ししましたが、
その誤解を防ぐためには、中級以上の「合いの手相槌」を使いこなす必要があります。
「合いの手相槌」の効果は、相手の話しをさらに先へと促すことができることです。
「合いの手相槌」は、相手の話している内容に応じて相槌を変えるので、しっかりと内容を理解する必要があります。
そのことにより、しっかり聞いているよと言うことも表現できます。
ただ、英語学習者としては、
初級の「聞いてます相槌」よりリスニング力やその場に合った正しい相槌を打つことが求められるので中級にしました。
合いの手相槌フレーズ
“Then?(それから?)”
“And?(それで?)”
“What happed?(何が起こったの?)”
これらは、続きが聞きたい!という気持ちを伝えることができます。
さらに
“What did you do?(何をしたの?)”
“How was it?(どうだったの?)”

5W1Hの疑問文に関しては、話された内容の詳細を聞きたいときに使うことができます。
上級:「繰り返し相槌」を駆使する
中級では、話しをしっかり理解して、次の話しを促すような相槌「合いの手相槌」を紹介しましたが、
最後の上級レベルでは、「繰り返し相槌」を紹介します。
ポイントがこちら!
「繰り返し相槌」も「合いの手相槌」と同様に次の話の展開を促す相槌ですが、相槌の作り方が異なります。
相手が言ったことに対して、動詞を言い換えて繰り返します。
言葉で伝えるだけでは、少し分かりづらいと思いますので、会話例をお見せします。
Amber: I ran into Mike last Saturday. (先週の土曜日にMikeにばったり会ったの。)
Mai: Wow! You did? (わお。そうなの?)
Amberがran into((人に)ばったり会った)した、と話したことに関して、相槌を打つMaiは、You did?と言っています。
ranは、一般動詞のrunの過去形です。
相手が言ったことに一般動詞が使われていたら、時制に応じてdo(現在形)did(過去形)を使います。

「繰り返し相槌」が上級なのは、相手が話した動詞が一般動詞なのか、そして、それが現在形なのか過去形なのかを話しを聞きながら瞬時に理解し、
それをdoやdidに言い換える必要があるからです。
さらに主語が何かを分かっている必要もあります。自然な会話の中でこれだけのことを考えながら相槌を打つので上級認定です。
相手の話した内容にbe動詞が使われていた場合の「繰り返し相槌」
Amber: He was working there. (彼はそこで働いていた。)
Mai: He was? (そうなの?)
be動詞の「繰り返し相槌」は、比較的簡単ですね。使われたbe動詞をそのまま繰り返します。
まとめ
まとめでは、先程の会話例のフルバージョンをご紹介して、
初級の「聞いてます相槌」、中級の「合いの手相槌」、上級の「繰り返し相槌」がどのように使われるのかを体験していただきます。
ぜひ、声に出して読んでみてくださいね。
会話例をCheck!
会話例の流れ | 英語 | 日本語訳 |
---|---|---|
1. | Amber:Guess what? | アンバー: 何があったと思う? |
2. | Mai:What? *中級 | マイ: 何? |
3. | Amber: I ran into Mike last Saturday. | アンバー: 土曜日にマイクに偶然会ったの。 |
4. | Mai: Wow! You did? *初級+上級 | マイ: マイクに会ったの? |
5. | Amber: Yeah, you remember him, right? | アンバー: 彼のこと覚えてるでしょ? |
6. | i: Of course! So, where did you meet him? *中級 | マイ: もちろん!どこで会ったの? |
7. | Amber: Well, it was quite surprising. My friend and I went into this clothing store. He was working there. |
アンバー: びっくりするんだけど、友達とお洋服屋に行ったのね。 彼がそこで働いてたの。 |
8. | Mai: He was?*上級 At the clothing store!? |
マイ: 彼が働いていたの?洋服屋で? |
9. | Amber: I know. | アンバー: そうなの。 |
10. | Mai: How was he? *中級 I can’t picture him working at a clothing store. He didn’t seem to care about fashion when he was working with us. |
マイ: 元気だった?彼が洋服屋で働いてるの想像できない。 一緒に働いている時、ファッションに全然興味なさそうだったよね。 |
11. | Amber: Exactly. However, he looked so stylish. He was a different person. He looked like he was really enjoying the new job. |
アンバー: そう。でも、すごくおしゃれだったの。違う人みたいだったよ。 楽しそうに働いていたし。 |
12. | Mai: That’s cool. I’m so happy for him. | マイ: いいね。良かった。 |
どうでしたか?
会話の中に初級「聞いてます相槌」、中級「合いの手相槌」、上級「繰り返し相槌」をちりばめ、相手にたくさん話してもらいましょう。
もちろん、自分が話せないから相手に話しをしてもらうという側面がありますが、
同時に相槌を駆使して相手がたくさん話すことで、相手の意外な一面や面白い話しを引き出したいですね!
次回は【答えを聞き返す】です。ぜひお楽しみに!
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編集者
ニューヨークにて英語を学ぶ。英検1級。TOEICテスト975点。
イーオンに各校にて10年間教務主任をし、現在は、多くの企業や教育機関にて英語研修を担当。
