TOEIC® L&Rテスト対策で結果を出す!スコアをアップさせる勉強法

2025.11.18
  • 試験対策/資格取得

「TOEIC® L&Rテストの対策は、何からやればいい?」

「短期間でスコアアップする方法を知りたい」

このようなときに注意したいのは、「正しい攻略法を知らないまま、時間を無駄にしてしまうリスク」です。

努力の方向を間違えてしまうと、一生懸命に勉強しても、目標スコアに到達できません。

この記事では、努力を確実にスコアに変えるTOEIC® L&Rテスト対策を、戦略的に解説します。

【この記事を読むと得られるメリット】

  • TOEIC® L&Rテストの対策をどこから着手すればよいのかわかる
  • 各Part別の具体的な攻略テクニックが身につく
  • 本番で実力を発揮するための時間配分と心構えも習得できる

結果の出ない勉強に貴重な時間を溶かすことなく、最短で目標を達成しましょう。本記事がそのお手伝いをします。

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目次

1. 最初につかみたいTOEIC® L&Rテストの全体像

最初に、TOEIC® L&Rテストの構造と特徴を押さえておきましょう。やみくもに勉強を始めるのではなく、まず全体像を把握してからアプローチしたほうが、効率的に対策できるからです。

1. TOEIC® L&Rテストの試験構成
2. 解答用紙とサンプル問題
3. スコアは単純な足し算ではない
4. 目標スコア達成に必要な学習時間の目安
5. 効率的にスコアアップするための学習の優先順位

1-1. TOEIC® L&Rテストの試験構成

TOEIC® L&Rテストは、リスニング100問とリーディング100問の合計200問で構成され、試験時間は約2時間です。

【リスニングセクション(約45分間・100問) 会話やナレーションを聞いて設問に解答】

Part1
  1. 写真描写問題 6問
Part2
  1. 応答問題 25問
Part3
  1. 会話問題 39問
Part4
  1. 説明文問題 30問

【リーディングセクション(75分間・100問) 印刷された問題を読んで設問に解答】

Part5
  1. 短文穴埋め問題 30問
Part6
  1. 長文穴埋め問題 16問
Part7
  1. 1つの文書:29問、複数の文書:25問

1-2. 解答用紙とサンプル問題

解答方式は、3択または4択のマークシートです(解答用紙のイメージは、解答用紙(2枚)(【公式】TOEIC Program)より確認できます)。

テストはすべて英語のみで構成されており、設問にも日本語が使われていないことも、知っておきましょう。学校の定期試験や大学入学共通テストなどとは異なります。英語の設問を読んで解答しなければなりません。

公式のサンプル問題が、「【公式】サンプル問題|TOEIC Listening & Reading Test」 より確認できます。ぜひ確認しておきましょう。

1-3. スコアは単純な足し算ではない

TOEIC® L&Rテストは、合計200問で満点が990点です。

「どういう計算方法なの?」と疑問に思うかもしれませんが、「統計処理によるスコア換算(Scaled Score)」という特殊な方法で点数を出しています。

簡単にいえば、テスト実施回ごとの難易度の差をなくすために、テストごとの難易度を調整しているのです。よって、1問あたりの点数は固定ではありません。テスト全体の難易度やほかの問題とのバランスによって変動します。

受験される方が意識すべきことは、「1問ごとの点数は気にせずに、とにかく1問でも多く正解するように集中する」ことに尽きます。

参考:IIBC「【公式】テスト結果について」

1-4. 目標スコア達成に必要な学習時間の目安

スコアアップに必要な学習時間は、現在のレベルと目標との差によって決まります。

一般的には「100点のスコア向上には、200〜300時間の学習が必要」とされていますが、現在のスコアが高くなるほど、同じ幅の点数アップでも多くの時間が必要となる傾向があります。

たとえば、400点台から500点突破を目指す場合は200時間程度が目安です。一方、700点台から800点突破を目指す場合には、300時間以上が必要なケースがあります。

仮に「100点のスコアアップを3カ月(90日間)で目指す場合」で、「250時間」の勉強時間を確保しようとすると、毎日「約2.8時間」の勉強時間の確保が必要となります。

勉強時間はあくまで目安で、個人差も大きなものですが、短期間での大幅スコアアップを目指す場合、毎日2〜3時間の学習が必要です。

「自分の現在のスコアが何点かわからない」という場合は、模擬試験の形式になっている公式問題集を解くと把握できます。

1-5. 効率的にスコアアップするための学習の優先順位

対策の全体像としては、「語彙→文法→リスニング→読解→実戦」の順序で学習していくと効率的です。

とくに、初級レベルの受験者(400〜500点台)は、語彙と文法の基礎固めに重点を置くと、確実にスコアアップできます。

続いて以下では、具体的な教材について見ていきましょう。

2. 準備すべきTOEIC® L&Rテスト対策の教材

TOEIC® L&Rテスト対策において、教材選びは非常に重要なポイントです。教材選びを間違えると、勉強の効果が薄れてしまうので、注意しなければなりません。

1. 必須のTOEIC® L&Rテスト公式問題集
2. TOEIC® L&Rテスト専用の単語帳
3. 自分のレベルに合う英文法の参考書
4. 最短でスコアを伸ばしたいなら専用コースを受講

2-1. 必須のTOEIC® L&Rテスト公式問題集

まず、公式問題集はTOEIC® L&Rテスト対策において、最も重要な教材です。どれだけ優秀な市販教材でも、公式問題集の代替にはなりません。

というのは、公式問題集は、テスト開発元のETSが実際の試験と同じプロセスで作成しているためです。出題傾向や難易度が、本番の問題と完全に一致します。

さらに、リスニング音声も、本番と同じ公式スピーカーが担当しているため、本番さながらの練習に最適です。

本記事執筆時点で最新版の「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11」では、近年の出題傾向の変化を反映した問題構成となっており、1冊で本番2回分の模試ができます。

使い方としては、まずは公式問題集を本番と同じ時間を計って解きましょう。参考スコア範囲の換算表が付いており、スコア目安がわかります。

そのうえで、同じ問題集を最低3回解くことをおすすめします。「1回目で現状把握 → 2回目で弱点克服 → 3回目で完全習得」を目指してください。

まず公式問題集を徹底的にやり込むことで、確実にスコアアップできます。

※文中書籍のリンク先はAmazon(以下同)

2-2. TOEIC® L&Rテスト専用の単語帳

次に、単語帳もTOEIC® L&Rテスト専用のものを用意しましょう。

なぜ専用のものが必要かといえば、TOEIC® L&Rテストでは、たとえば「conference(会議)」「quarterly(四半期の)」「facility(施設)」といったビジネス関連の語彙が頻繁に出現するなど、特徴があるからです。

有名な単語帳としては、「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」(通称:金フレ)があります。

現在のスコアが400〜500点台の方は、より基礎的な単語帳から始めるのもおすすめです。金フレの場合、「TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ」という基礎固め編があります。

また、紙の書籍ではなくアプリでも、TOEIC® L&Rテストに対応したものが登場しています。アプリストアで検索してみましょう。

2-3. 自分のレベルに合う英文法の参考書

文法については、全員がTOEIC® L&Rテスト専用のものを用意する必要はありません。

それよりも、自分のレベルに合う参考書を使うことのほうが重要です。レベルに合わない教材を使用すると、学習効果が大幅に低下してしまうからです。

初級者(500点未満)は中学・高校英文法の総復習が必要です。基本5文型や時制などの基礎事項から固める必要があります。まずは中学英文法のおさらいから始めましょう。「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版」のような参考書もおすすめです。

初級〜中級者(500点〜600点)であれば、品詞問題・語法問題・前置詞や接続詞の使い分けなど、TOEIC® L&Rテスト特有の出題パターンに焦点を当てた学習が効果的です。前述の公式問題集を十分に解き、余裕があれば、「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」のような演習問題集を追加するとよいでしょう。

一方、中級〜上級者(600点以上)は細かい文法事項と例外的な用法まで押さえて、難易度の高い語法問題への対応力を身につけなければなりません。「TOEIC® L&R TEST 英文法スピードマスター 900点突破編」のような上級者向けの文法書が役立ちます。

2-4. 最短でスコアを伸ばしたいなら専用コースを受講

確実にスコアを伸ばしたい場合や、独学に限界を感じる場合は、TOEIC® L&Rテスト専門のコースの受講が最適な選択肢です。

プロの指導によって、独学では難しい短期間でのスコアアップを実現できます。

具体的には、イーオンの「TOEIC® L&Rテスト対策コース」の活用を検討してみてください。

以下3つのクラスに分かれているため、TOEIC® L&Rテスト初心者の方も安心して受講できます。

500点台を目指すBASICクラス:初めて受験する方や現在のスコアが300前後〜400点くらいの方向け
600点台を目指すBASIC PLUSクラス:現在のスコアが450〜550点くらいの方向け
700点台を目指すSTRATEGIESクラス:現在のスコアが550〜600点くらいの方向け

3. 現在のスコア別のTOEIC® L&Rテスト対策のポイント

前述の公式問題集を使って現在の実力を把握できたら、そのスコアに合う対策から着手しましょう。ここでは、スコア帯別の対策ポイントを解説します。ご自身に当てはまる部分をお読みください。

1. 〜495点:まずは中学英語の復習から始める基礎固めプラン
2. 500点台:テスト形式に慣れて600点の壁を越える重点対策
3. 600点台:時間内に解き切り700点突破を目指す応用学習
4. 700点〜:ミスをなくし難問を攻略する上級者向け対策

3-1. 〜495点:まずは中学英語の復習から始める基礎固めプラン

現在のスコアが500点未満の場合、英語の基礎力そのものに課題があるケースが多く見られます。

TOEIC® L&Rテスト特有のテクニックに走る前に、先ほども触れたとおり、まずは中学・高校レベルの基礎をしっかり固めることが最優先です。土台のない小手先だけでは、スコア向上は望めません。

【基礎力を強化するポイント】

英文法を総復習する:5文型や時制、関係詞といった基本文法を学び直します。文法書を一冊決め、最初から最後まで通して読み、例文の音読で基本パターンを体に覚えさせましょう。

基本的な単語を覚える:日常会話からビジネスの基本単語まで、段階的に語彙を増やします。まず中学レベルの単語を完璧にし、次にTOEIC® L&Rテスト基本語彙1000語の習得を目指しましょう。

リスニングの基礎から練習する:いきなりTOEIC® L&Rテストの音源に挑まず、中学英語レベルの教材から始めましょう。基本的な単語の発音を確実に聞き取れるようになってから、徐々にレベルを上げていくほうが効果的です。

読解の基礎力を養う:リーディングは、短い英文から始め、文の構造を正確に捉える練習をします。主語や動詞を意識しながら、英語を前から順に理解する読み方を身につけていきましょう。

このレベルにいるときは、とにかく焦らず土台を固めることに集中しましょう。

基礎ができていない状態で、難しい単語帳や参考書に手を出してしまうと、その時間が無駄になってしまうからです。

3-2. 500点台:テスト形式に慣れて600点の壁を越える重点対策

500点台は、基礎的な英語力はありつつも、TOEIC® L&Rテスト特有の出題形式や時間配分に慣れていない状態といえます。

このレベルから抜け出す鍵は、基礎を固め直しつつ、TOEIC® L&Rテストの形式に慣れていくことです。

【600点突破を目指すポイント】

弱点分野に集中する:公式問題集を解いた結果を確認して、苦手なパートがどこだったか明確にしましょう。Part5が苦手なら文法特訓、Part2で失点が多いならリスニングの集中練習など、弱点分野に割く時間を増やします。

TOEIC® L&Rテスト頻出語彙を強化する:TOEIC® L&Rテストの頻出単語を集めた単語帳を使って、語彙力を強化していきます。中学・高校で習得する一般的な単語に比較して、ビジネス系の単語が多い傾向があるので、意識して覚えてください。

時間配分を意識する習慣をつける:時間配分がうまくいかない方は、Part5・6を20分以内で解く練習を重ねましょう。Part7に十分な時間を残せるようになることが、スコアアップの重要ポイントです。

リスニングの精度を上げる:公式問題集の音声を使って、聞き取れない部分を何度も繰り返し聞きましょう。さらに、自分が正しく発音できる音は自然と聞き取れるようになるため、聞くだけでなく音読も行うことで、リスニング力を短期間で高めやすくなります。

勉強の成果を確認しながら問題形式に慣れるために、週に1回ペースで模擬試験を解くことも行なってください。

公式問題集の最新版は「11」(本記事執筆時点)ですが、それ以前のバージョンも購入できます。たくさんそろえるのは金銭的に厳しい場合でも、中古品がAmazonやメルカリなどで簡単に入手できますので、探してみてください。

3-3. 600点台:時間内に解き切り700点突破を目指す応用学習

600点台は中級レベルの英語力があり、基本的な問題には安定して対応できる段階です。

700点を超えるには、より高度なリスニング・リーディング技術と、本番での応用力が求められます。

【700点突破を目指すポイント】

高レベルのリスニング力を身につける:リスニング力向上にも効果のあるシャドーイングやディクテーションの練習を取り入れ、細かな音の変化や連結も意識的に聞き取れる力を養います。ネイティブスピードの英語にも余裕で対応できるレベルを目指しましょう。

速読の技術を習得する:英文を頭から理解し、後戻りして読む癖をなくします。たくさんの英文を読む練習を重ねて読解スピードを上げ、Part7の時間に余裕を持てるようにしましょう。

語彙力をさらに高める:基本語彙に加え、難易度の高い単語や多義語の理解を深めていきます。似た意味の単語が持つ微妙なニュアンスの違いなども習得し、語彙問題の正答率を高めていきましょう。

文脈を読む力を強化する:Part6で文を挿入する問題やPart7の推測問題に対応するために、文章全体の流れをつかむことを意識します。話の論理的なつながりや、筆者の意図を読み取る練習が重要です。

このレベルでは量より質を重視し、ひとつひとつの問題を深く理解することが大切です。

また、公開テストを定期的に受け、本番の雰囲気に慣れることも自信につながります。

3-4. 700点〜:ミスをなくし難問を攻略する上級者向け対策

700点以上を取得できる人は、すでに高い英語力を持っています。ここからスコアを上げるには、細部の精度と難問への対応力が必要です。

【上級者向け精密対策】

完璧な音声理解を目指す:リスニングで、スクリプトなしでもほぼ完全に内容を理解できるレベルを目指します。細かいニュアンスや話者の意図まで、正確に把握できる聞き取り力を養いましょう。

高速で読み解く技術を身につける:Part7を制限時間内に全問解き切れる読解スピードを身につけます。設問の先読みとスキャニングのテクニックを学ぶと役立ちます。

難問対策に特化する:800点以上の壁となるのは、多くの受験者が失点する高難度の問題です。推測問題や、複数の文書を読み解く問題など、上級者でも苦戦するパターンを重点的に攻略しましょう。これらは専用の問題集を活用するとよいでしょう。

ミスをなくす戦略を立てる:高レベルの戦いになるほど、凡ミスやケアレスミスが足を引っ張ります。ミスを完全になくすよう、自分なりの見直しの方法を確立してください。ひっかけの頻出パターンは頭に入れておき、取れる問題は確実に正解できるようにしましょう。

英語の総合力を高める取り組み:TOEIC® L&Rテストの枠を超えた英語力向上にも目を向けます。英字新聞の読解、CNNなどのニュースリスニング、ビジネス英会話といった実用的な英語力の向上が、TOEIC® L&Rテストスコアにも良い影響を与えます。

900点に近づくほど1問の重みは増すため、細心の注意と完璧な準備が欠かせません。

また、高得点のスコアになるほど、英語の総合力が問われるため、TOEIC® L&Rテストの枠を超えた英語力向上にも目を向けましょう。

4. TOEIC® L&Rテスト Part別の攻略法

続いて、Part1からPart7まで、それぞれのパートを切り口にした対策を見ていきましょう。

1. Part1 写真描写問題:身の回りのことを瞬時に表現できる語彙力
2. Part2 応答問題:瞬発的なリスニング力
3. Part3 会話問題:聞いた情報を整理する力
4. Part4 説明文問題:まとまった内容を聞き取る集中力
5. Part5 短文穴埋め問題:文法・語彙の運用力
6. Part6 長文穴埋め問題:文法・語彙の運用力と文脈を理解する力
7. Part7 長文問題:限られた時間での情報読解力

4-1. Part1 写真描写問題:身の回りのことを瞬時に表現できる語彙力

まず、リスニングセクションのPart1は、写真の内容を的確に描写している英文を選ぶ問題です。わずか6問ですが、ここは確実に得点したいパートです。

スコアは、頻出語彙を知っているかと、写真を観察する力で決まります。

【Part1の攻略ポイント】

頻出動詞を完璧に覚えておく:「arrange(整理する)」「inspect(点検する)」といった動作表現の頻出単語をしっかり覚えましょう。

「状態」を表す表現を理解する:人が写っていない写真では、「The documents are scattered.(書類が散らばっている)」のように受動態(受け身)が多用されます。この表現パターンに慣れておきましょう。

位置や方向を表す語句を習得する:「beside(そばに)」「beneath(下に)」など、位置関係を示す前置詞は頻出です。それぞれの正確な意味とニュアンスの違いを押さえておきます。

「ひっかけ」のパターンを知る:写真にない物や人が登場したり、写真に写っているものと発音が似ている別の単語 を使ったりと、お決まりのひっかけが存在します。事前にパターンを知っていれば、冷静に対処できます。

効率的な解答手順を身につける:最初の3秒程度で写真全体を見て、音声を聞きながら消去法で選択肢を絞ります。明らかに違うものから除外していき、最適解を選ぶ練習をしましょう。

Part1は、語彙力さえあれば点数を稼ぎやすいパートです。毎日少しずつでも、しっかり単語を覚えて、確実な得点源にしましょう。

4-2. Part2 応答問題:瞬発的なリスニング力

Part2は、短い質問に最も合う応答を選ぶ、純粋なリスニング力が試されるパートです。

問題文も選択肢も印刷されていないため、聞いた瞬間に反応する瞬発的な判断力が必要です。

【Part2の攻略ポイント】

冒頭の疑問詞を聞き逃さない:「When」「Where」などを聞き取るのが正解への第一歩です。ここを逃すと応答の種類を見誤るため、最初の数語に神経を集中させてください。

よく使われる応答パターンを覚える:「I'm not sure.(わかりません)」「Let me check.(確認します)」といったリアルな会話でよくある応答は頻出です。こうした表現を知っているだけで、有利になります。

「ひっかけ」の応答を見抜く:質問の中の単語と音が似ているだけの選択肢や、会話として不自然な応答をすぐに見抜く練習をしましょう。たとえば、場所を問う質問に時間で答えるような、典型的なひっかけに注意してください。

会話の流れを理解する:単なる情報のやりとりだけでなく、提案や依頼など、話し手が何を伝えたいのかを正しく理解し、その場に合った自然な返答を選ぶことが大切です。

集中力を切らさない:25問連続するので、前の問題を引きずらない切り替えが重要です。聞き逃したら潔く諦め、次の問題へ意識を向けましょう。

Part2対策には、シャドーイングがおすすめです。聞いた音を影(シャドー)のように追いかけて発音する練習を行うと、英語の音への瞬発力が身につくからです。

詳しくは「シャドーイングの正しいやり方5step!効果を高めるコツも紹介」にて解説しています。

4-3. Part3 会話問題:聞いた情報を整理する力

Part3は、複数人による会話を聞き、3つの設問に答える問題です。

職場での打ち合わせなど場面は多様で、リスニング力に加え、聞いた情報を整理する力が問われます。

【Part3の攻略ポイント】

「先読み」しておく:会話が始まる前に設問と選択肢に目を通し、聞き取るべきポイントを予測しておきましょう。この一手間で、耳からの情報を理解しやすくなります。

誰が何を言ったかを把握する:設問では、特定の話者の発言が問われます。男性か女性か、どちらの発言かを常に意識しながら聞く練習をしましょう。

図やグラフの情報と関連づける:問題に掲載されている図表と、会話内容の関連を素早く理解する必要があります。会話に出てくる数字や日程などが、図表のどこを指すか、すぐに見つける練習を重ねましょう。

会話の文脈から意図を推測する:直接言及されない情報を、話の流れから読み解く力も求められます。話者の意図や次に行うであろう行動まで推測する、一歩進んだ理解を目指してください。

Part3で文脈を理解する力を向上させる練習としては、スクリプトの音読がおすすめです。

繰り返し音読すると、英語の論理展開が体に染み込み、リスニング中の内容理解がスムーズになります。

公式問題集のPart3のスクリプトを、何度も音読しましょう。

4-4. Part4 説明文問題:まとまった内容を聞き取る集中力

Part4では、1人の話し手によるアナウンスなどを聞き、3つの設問に答えます。

まとまった内容を正確に聞き取る集中力が試されるパートです。

【Part4の攻略ポイント】

話の種類を瞬時に判断する:冒頭を聞いて「アナウンスだな」「留守電だ」と見抜ければ、話の展開が予測できます。種類ごとの定型パターンを知っていると、内容の理解がぐっと楽になります。

日時や価格などの数値を正確に聞き取る:具体的な数値は、設問で直接問われることが多くあります。わずかな聞き間違いが失点につながりますので集中して聞き取り、しっかりメモに残していきましょう。

話の論理構造を把握する:「導入→詳細→結論」といった話の流れを意識すると、全体の構成がつかみやすくなります。構造がわかれば、答えがどのあたりで述べられるかも予測できます。

専門用語を覚える(または推測する):ビジネス関連の専門用語は、頻出するものから覚えておくのが効率的です。もちろん文脈から意味を推測する力も重要になります。

集中力を最後まで維持する:Part4では、1つの説明文は30秒から1分ほど続きます。途中で集中力が途切れないように、まとまった音声を聞く練習をしましょう。

Part4の聞き取り精度を上げるには、ディクテーション(書き取り)が非常に有効です。

集中して聞き、一文ずつ書き取ってみると、自分が聞き逃しやすい箇所が明確になり、弱点の克服に役立ちます。

4-5. Part5 短文穴埋め問題:文法・語彙の運用力

さて、ここからはリーディングセクションです。

Part5は、文法・語彙の知識が直接問われる短文の穴埋め問題です。

全30問(リーディングセクションの3割)あり、得点源としてしっかり正解したいパートです。また、Part5をできるだけ早いスピードで解くことが、時間制限で苦戦しやすいPart7の得点にもつながります。

【Part5の攻略ポイント】

出題パターンを把握する:品詞・動詞の活用・前置詞・語彙など、問題のパターンはある程度、決まっています。選択肢を見て、すぐに何を問われているか判断できるようにしましょう。

瞬時に何が入るか見分ける練習をする:空欄の前後を見て文法的に何が入るか、すぐに見分けられるように練習します。「空欄の直後が名詞なら形容詞」といった構文パターンに慣れていきましょう。

頻出の語彙を完璧にする:「regarding(に関して)」「despite(にもかかわらず)」など、頻出語彙は確実に覚えておきます。語彙問題は知識がないと太刀打ちできません。

時間配分をしっかり行う:1問20秒、全体で10〜12分が目標です。わからない問題に時間をかけず、印をつけて次に進む解き方も重要です。

基本的には消去法で解く:4択から1つの正解を選ぶよりも、間違いの選択肢を3つ消すアプローチのほうがおすすめです。文法的にあり得ない選択肢から排除すれば、正答率がぐっと上がります。

Part5は出題パターンが決まっているため、問題集の反復練習を行うと、スコアをしっかり伸ばせます。同じ形式の問題を繰り返し解き、反射的に正解が選べるレベルを目指しましょう。

4-6. Part6 長文穴埋め問題:文法・語彙の運用力と文脈を理解する力

Part6は、長文の空欄を埋める問題で、文法知識に加えて文脈を理解する力が必要です。とくに1文を丸ごと挿入する問題は、文章全体の流れを読めていないと、得点できません。

【Part6の攻略ポイント】

文章全体の構造を把握する:導入文で「メール」や「記事」といった文書の種類を見抜いて、話の展開を予測しながら読み進めます。文章の目的がわかっていると、空欄に入る内容も推測しやすくなります。

空欄の前後を分析する:空欄の周辺は注意深く読み、話のつながりを把握します。とくに接続詞に着目していくと、適切な選択肢を見つけやすくなります。

論理的に文を挿入する:挿入する文と前後の文が、論理的にどうつながるかをよく検討します。時系列や因果関係を考え、話の流れを壊さない選択肢を選びましょう。

「it」や「they」が指すものを明確にしながら読む:「それ」や「彼ら」などの指示語が具体的に何を指しているかを、正確に把握しながら読むことを習慣にしましょう。この作業が、勘違いによる誤読を防いでくれます。

文体やトーンが合っているか確認する:文章全体の雰囲気に合う選択肢を選ぶこともポイントです。たとえば、フォーマルなビジネスメールに、カジュアルすぎる表現は入りません。

Part6で文脈を理解する力を上げるには、さまざまな英文を大量に読む「多読」が効果的です。文書ごとの典型的な構成に慣れれば、短時間で文脈を把握できるようになります。

4-7. Part7 長文問題:限られた時間での情報読解力

最後のPart7は長文問題ですが、TOEIC® L&Rテストの最難関パートであり、時間との戦いになります。

Part7は、1つの文書を読んで設問に答える「シングルパッセージ」と、2つまたは3つの文書を関連付けて読んで答える「マルチパッセージ」の2種類で構成されています。

計54問ですが、多くの人は残り50〜60分の状態でPart7に到達します。 1問1分もかけられない状況で複数の長文を読み、解答しなければなりません。

【Part7の攻略ポイント】

設問の先読みを徹底する:本文を読む前に設問に目を通し、何を探すべきか予測を立てます。目的意識があることで、効率的に読み進められます。

スキャニングのテクニックを使う:スキャニングは、設問で問われている人名や日時といった具体的な情報を、本文中から素早く探し出す技術です。全文をじっくり読むのではなく、情報をピンポイントで見つけるテクニックを身につけておくと役立ちます。

文書の種類ごとの特徴に慣れておく:メールやチャットなど、文書の種類によって情報の配置パターンは異なります。それぞれの特徴に慣れておくと、効率的に必要な情報を集められます。

複数の文書の関連性を分析する:マルチパッセージでは、複数の文書に共通する人物や日時などを整理しながら読み進めるのが、正解への鍵です。

時間配分を常に意識する:シングルパッセージに約30分、マルチパッセージに約25分という配分を目安にします。時間切れになりそうな場合は、推測でも解答欄を埋め、空欄は作らないようにしましょう。

Part7で情報の処理速度を上げるには、本番同様に時間を計って練習するのが最も効果的です。長文問題をタイマー付きで解き、スピードと集中力を養いましょう。

長文問題に苦手意識のある方は、「英語の長文を読めない人がやっている7つの間違いと苦手克服の解決法」の記事も参考にしてみてください。

5. 本番で実力を発揮するための当日の対策

どれだけ万全に準備をしても、当日の立ち回り方ひとつでスコアは大きく変わってしまいます。最後に、努力を確実に結果へ結びつける当日の対策をご紹介します。

1. 試験当日の時間配分と解答順序のポイント
2. 緊張やプレッシャーをコントロール

5-1. 試験当日の時間配分と解答順序のポイント

先ほど、Part別対策でも触れたポイントですが、TOEIC® L&Rテスト本番では、計画的な時間配分が鍵となります。

「リーディングの75分間をどう使うか?」について、あらかじめ模試を通して自分なりのルールを決めてください。それを本番でも守り抜くことが重要です。

以下は、自分なりのルールを決めるときの参考にしてほしいポイントです。

【時間配分の戦略ポイント】

Part5の時間管理を徹底する:全30問を10〜12分で終えることを目指し、1問20〜25秒のペースで解きます。悩む問題は15秒で見切りをつけ、とりあえずマークして次に進みましょう。

Part6を効率よく処理する:全16問を8〜10分で解答し、文脈の理解に時間をかけすぎないよう注意します。文を挿入する問題で迷った場合は、消去法で明らかに違う選択肢を除外し、残りから選びましょう。

Part7に時間を集中させる:残りの53〜55分をPart7に充て、シングルパッセージに30分、マルチパッセージに25分ほどを配分します。最後の5分は見直しやマークミスの確認に使いましょう。

解答の順番は柔軟に考える:基本は順番通りに解きますが、難しい文書を後回しにして易しい問題から確実に得点する戦略も有効です。ただし、ページを行き来する時間ロスも考えて判断しましょう。

時間切れが迫ったときに重要なポイントとしては、未解答の問題をすべてマークすることです。

TOEIC® L&Rテストに減点はないため、勘でも全問マークすることを徹底します。たとえば「すべてA」でもよいので、とにかくマークしましょう。

5-2. 緊張やプレッシャーをコントロール

「テストの本番で緊張しやすい」という方は、以下の対策を参考にしてみてください。

【メンタルをコントロールする対策】

準備してきたことに自信を持つ:「やるべきことはやった」と、これまで準備してきた自分を信じて本番に臨みます。試験当日は、不安な気持ちはいったん忘れ、積み重ねてきた努力へ意識を向けましょう。

深呼吸で集中力を高める:試験開始前に深呼吸をして、心を落ち着かせます。「4秒吸って、4秒止め、8秒で吐く」呼吸法で、自律神経を整えて集中状態を作りましょう。

前向きな言葉を自分にかける:「かならずできる」「あとは楽しむだけ」など、自分を励ます言葉を心の中で繰り返します。否定的な考えが浮かんだらすぐに打ち消し、前向きな気持ちを保ちましょう。

完璧を目指さない:全問正解を狙わず、できる問題を確実に取ることに集中します。難問でつまずいても「これは皆も難しいはずだ」と考え、次の問題へ気持ちを切り替えてください。

本番の空気に慣れておく:事前に公開テストを何度か受験し、試験会場の雰囲気や当日の流れに慣れておきます。初回より2回目以降のほうが、よりリラックスして臨めるはずです。

適度な緊張は集中力を高める効果もあるため、完全になくす必要はありません。

本記事でご紹介した対策をしっかり行ったあなたなら、かならず良い結果を出せるはずです。

6. まとめ

本記事では「TOEIC® L&Rテストの対策」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

最初につかみたいTOEIC® L&Rテストの全体像として、以下を解説しました。

・リスニング100問とリーディング100問の計200問構成で試験時間は約2時間
・統計処理によるスコア換算で満点990点、1問ごとの点数は固定ではない
・100点のスコア向上には200〜300時間の学習が必要
・語彙→文法→リスニング→読解→実戦の順序で学習すると効果的

準備すべきTOEIC® L&Rテスト対策の教材は以下のとおりです。

1. 必須のTOEIC® L&Rテスト公式問題集
2. TOEIC® L&Rテスト専用の単語帳
3. 自分のレベルに合う英文法の参考書
4. 最短でスコアを伸ばしたいなら専用コースを受講

現在のスコア別のTOEIC® L&Rテスト対策のポイントを解説しました。

1. 〜495点:まずは中学英語の復習から始める基礎固めプラン
2. 500点台:テスト形式に慣れて600点の壁を越える重点対策
3. 600点台:時間内に解き切り700点突破を目指す応用学習
4. 700点〜:ミスをなくし難問を攻略する上級者向け対策

TOEIC® L&Rテスト Part別の攻略法を解説しました。

1. Part1 写真描写問題:身の回りのことを瞬時に表現できる語彙力
2. Part2 応答問題:瞬発的なリスニング力
3. Part3 会話問題:聞いた情報を整理する力
4. Part4 説明文問題:まとまった内容を聞き取る集中力
5. Part5 短文穴埋め問題:文法・語彙の運用力
6. Part6 長文穴埋め問題:文法・語彙の運用力と文脈を理解する力
7. Part7 長文問題:限られた時間での情報読解力

本番で実力を発揮するための当日の対策として、以下を意識しましょう。

1. 試験当日の時間配分と解答順序を戦略的に
2. 緊張やプレッシャーをコントロール

正しい対策を実践すれば、実力がついてくるのが自分でもわかり、それがモチベーションを生み出してくれます。そうなれば、あとは成長を楽しみながらテスト当日までやり切るだけです。

ぜひ本記事を手元に置きながら、あなたの目標とするスコアを達成してください。

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