早期英語教育は必要?メリット・デメリットと後悔しない始め方

2025.09.11
  • ベビー
英語教育は0歳から始めてもいい?

「子どもの将来のために、早期英語教育を始めるべき?」

このように悩んでいる方は、多いのではないでしょうか。

グローバル化が進む現代社会で、早期英語教育への関心は年々高まっています。一方、デメリットが指摘されることもあり、不安を覚えることもあるでしょう。

結論からいえば、早期英語教育はぜひ始めるべきといえます。しかしながら、後悔しないためには注意点を押さえることも大切です。

本記事では早期英語教育のメリットだけでなくデメリットも客観的に解説し、無理なく英語に親しんでいく具体的な方法を紹介します。早期英語教育に関する疑問を解消し、お子さまに最適な英語教育の選択をするためにお役立てください。

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目次

1. 早期英語教育とは何か?その定義と現状

まずは早期英語教育について、基本的な事項から確認しておきましょう。

  • 1.
    早期英語教育はおもに小学校入学前からの英語接触を指す
  • 2.
    グローバル化や学習指導要領改訂で注目度が上昇している
  • 3.
    「何歳からが正解」という科学的根拠は確立していない

1-1. 早期英語教育はおもに小学校入学前からの英語接触を指す

早期英語教育とは、小学校入学前の幼児期から子どもに英語に触れさせる教育を指します。家庭での英語の童謡や絵本の読み聞かせ、幼稚園・保育園での英語活動、幼児向け英語教室などがこれに当たります。

【早期英語教育の具体例】

家庭での取り組み:英語の歌や童謡を聞かせたり、簡単な英語絵本の読み聞かせをしたりする活動です。親子のコミュニケーションを通じて自然に英語に親しむ機会を作ります。

幼稚園・保育園での活動:週に数回、外国人講師や英語を話せる保育士が中心となって行う英語遊びの時間が設けられているケースがあります。歌やダンス、簡単なゲームを通して楽しく英語に触れる経験ができます。

英語教室での学習:専門の英会話スクールで提供される幼児向けプログラムです(*1)。定期的に通うことで英語環境に浸る時間を確保するとともに、専門的な指導を受けられます。

*1:幼児向けプログラムの例としては、イーオンには以下のクラスがあります。
・ベビークラス 1・2歳
・幼児クラス 3歳
・幼児クラス 4・5歳
・幼児クラス 6歳
詳しくは、以下のリンクよりご確認ください。

1-2. グローバル化や学習指導要領改訂で注目度が上昇している

グローバル社会に対応できる人材育成という観点から、英語教育の低年齢化は国内外で進んでいます。諸外国の動向や国際化の流れを受け、日本でも早期からの英語教育への関心が高まっています。

【世界各国の早期英語教育の動向】

韓国の事例:1997年より小学校3年生から英語を必修化しています。WTO加盟など国の国際化政策の一環として実施され、早くから英語教育の低年齢化に取り組んできました。

中国の取り組み:2001年頃から地域差はあるものの、小学校中学年から英語を必修化しています。経済発展に伴い国際的な人材育成を重視する政策の一環として位置付けられています。

欧州諸国の状況:EUでは加盟国間の交流促進のため、小学校からの外国語教育が一般的です。とくに北欧諸国では早期から英語教育に力を入れ、高い英語力の人材を育成しています。

日本の学習指導要領の改訂:文部科学省は2008年に学習指導要領を改訂し、小学校高学年での外国語活動を導入しました。2020年度からはさらに教科化が進み、英語教育は小学校低学年から段階的に行われるようになっています。

参考:戸澤幾子「早期英語教育をめぐる現状と課題」、政府広報オンライン「2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!」

このような国内外の教育政策の変化や、英語が国際共通語としての地位を確立している現状を背景に、「できるだけ幼いうちから英語に親しんだほうが、将来有利ではないか?」という関心が高まっています。

1-3. 「何歳からが正解」という科学的根拠は確立していない

早期英語教育が注目される一方で、「英語は小さい頃から始めるほど良い」という考え方には、かならずしも普遍的な裏付けがありません。実際に何歳から始めるべきかについては、専門家の間でも意見が分かれています。

【英語学習開始年齢に関するさまざまな見解】

臨界期仮説:言語習得には適切な時期(臨界期)があるという説です。この説では、とくに発音などの習得は幼少期のほうが有利とされていますが、完全に証明されているわけではありません。

母語能力との関係:母語である日本語の基礎が確立していない段階で英語を始めると、両言語の発達に悪影響を及ぼす可能性があるという指摘です。この視点からは、ある程度日本語の基礎ができてから開始するほうが望ましいとされます。

個人差の重要性:言語習得能力には個人差が大きく、単純に「○歳から始めるべき」と一律に決められないという見方です。子どもの興味や性格、発達状況に合わせた開始時期を選ぶべきだという意見が多く見られます。

継続的環境の必要性:幼児期に英語環境で育っても、その後英語を使わない環境に置かれれば言語能力は急速に失われるという事実も見逃せません。この観点からは、開始年齢よりも継続的に英語に触れる環境を確保することのほうが重要といえます。

そこで大切なのは、早期英語教育のメリットとデメリットの双方を整理して判断をすることです。

早期英語教育を実践する場合、事前に注意点を知っていれば適切に対策できます。以下で詳しく見ていきましょう。

2. 早期英語教育で期待できる5つのメリット

まずは早期英語教育にはどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。5つのポイントを解説します。

  • 1.
    英語特有の音を聞き取る力(英語耳)が育ちやすい
  • 2.
    遊びを通して学び英語への心理的な壁ができにくい
  • 3.
    異文化への興味や理解が自然な形で深まる
  • 4.
    その後の本格的な英語学習へのスムーズな移行を助ける
  • 5.
    コミュニケーション能力や社会性が高まる

2-1. 英語特有の音を聞き取る力(英語耳)が育ちやすい

乳幼児期はさまざまな言語の音声に対する感受性が高く、英語特有の音を聞き分ける能力が育ちやすい時期です。この時期に英語に触れていれば、将来の発音やリスニング能力の土台を築くことにつながります。

【英語の音声感覚の発達】

音の聞き取り力:乳児(とくに生後6カ月頃まで)は、特定の言語に限定されず、さまざま言語で使われている細かい音の違いを聞き分けられます。成長するにつれて母語の音に慣れ親しむ一方で、母語では意味を持たない音の識別能力は低下します。そのため、早期から英語に触れていると、日本語にない音の違いを聞き取る感覚を育てられます。

発音の習得:幼少期は口の筋肉や神経系の発達が柔軟で、新しい発音パターンを身につけやすい傾向があります。この時期に英語の発音に触れていれば、より自然な発音の習得につながる可能性が高まります。

音のリズム感覚:英語特有のリズムやイントネーションは、幼い時期に何度も耳にすることで自然に身につきます。単語の強弱やセンテンスのリズムなど、あとから学ぶのが難しい要素も遊びの中で吸収できます。

2-2. 遊びを通して学び英語への心理的な壁ができにくい

小さな子どもにとっては、勉強として英語を教え込むよりも、遊びの中で自然に英語表現に触れるほうが負担が少なく効果的です。

【遊びを通した英語学習の効果】

自然な言語習得:子どもは遊びの中で無意識に言語を吸収します。歌やゲーム、絵本などを通して楽しく英語に触れ、“勉強”というストレスなしに自然な形で言語を習得できます。

ポジティブな感情の形成:楽しい活動を通して英語に触れることができれば、「英語は楽しいもの」という感情的連想が生まれます。この肯定的な感情は、将来的な英語学習への意欲や姿勢に大きく影響します。

恐れず挑戦する姿勢の育成:遊びの中で新しい言葉に触れる経験は、「わからなくても大丈夫」という安心感をもたらします。この経験が、わからない言葉に出会ったときにも挑戦してみようという姿勢につながります。とくに日本人に多い「間違えることへの恐れ」が少なくなる効果が期待できます。

幼少期から英語を遊びの一環として受け入れている子ほど、英語に対する苦手意識を持ちにくい傾向が見られます。

2-3. 異文化への興味や理解が自然な形で深まる

英語を学ぶことは、単に言語スキルを身につけるだけでなく、英語圏をはじめとするさまざまな国や文化に触れる機会にもなります。

【異文化理解の深まり】

多様性への気づき:英語の歌や絵本、アニメなどを通して、日本とは異なる文化や習慣、価値観に触れられます。こうした体験は「世界にはさまざまな考え方や暮らし方がある」という気づきを自然にもたらしてくれます。

文化的感受性の育成:幼い頃から複数の文化に触れていると、異なる背景を持つ人々に対する受容性や共感力が高まります。他者を理解し尊重する姿勢が、自然な形で育まれていきます。

英語そのものだけでなく、その背景にある文化や習慣への関心が高まることは、グローバル社会を生きるうえで大きな財産となるでしょう。

2-4. その後の本格的な英語学習へのスムーズな移行を助ける

早期に英語に親しんでいる子どもは、小学校や中学校であらためて英語を学ぶ段階になった際にスムーズに学習に入っていきやすいといわれます。幼少期の英語体験が、学校での英語教育への適応力を高めるからです。

【学校英語学習への準備効果】

リスニングにおける優位性:早期から英語の音に触れていると、学校でのリスニングにスムーズに対応できます。テストでも、音の聞き取りに対する抵抗感が少なくなります。

学習意欲の維持:幼少期に英語を楽しいものとして経験していると、学校での英語学習も前向きに取り組める傾向があります。「英語が得意」という自己認識が、その後の学習意欲を支える重要な要素となります。

基礎語彙の先取り:遊びの中で自然に身につけた基本的な英単語やフレーズが、学校での学習内容と重なり、理解が早まります。既知の内容があれば自信を持って授業に参加でき、新しい内容の吸収もスムーズになります。

英語は高校受験・大学受験でも重要な科目となるため、早い段階からの基盤づくりが将来の学習成果に大きく影響します。

2-5. コミュニケーション能力や社会性が高まる

幼い頃から英語を学ぶ環境は、言語スキルだけでなく子どもの社会性やコミュニケーション能力の発達にも良い影響を与えます。

【英語学習による社会性向上の効果】

協同学習の機会:グループでの英会話レッスンでは、子どもたち同士の協力や意見交換を促します。ゲームやロールプレイなどの活動を通じて、順番を待つ・他者の意見を聞く・共同で課題に取り組むといった社会的スキルも自然と身につきます。

自己表現力の強化:英語で自分の考えや気持ちを伝える練習は、コミュニケーションへの自信を育てます。最初は簡単なあいさつから始まり、徐々に自分の意見や感想を表現できるようになり、対人関係における積極性が培われます。

感情理解の深化:英語学習では言葉だけでなく、表情やジェスチャーなどの非言語コミュニケーションへの感度も高まります。他者の感情や意図を察する能力が発達し、円滑な人間関係を築く基礎となります。

英語教室での集団活動は、言語習得と同時に豊かな社会経験の場となります。教室という安全な環境でさまざまな人間関係を経験することは、子どもの社会性発達を支える重要な機会です。

ここまでの話をまとめておきましょう。

3. 知っておくべき早期英語教育のデメリットや注意点

早期英語教育にはメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットも存在します。先に注意点を押さえておけば、適切に対応できます。ここでは3つのポイントを確認しましょう。

  • 1.
    最優先すべきは母語能力の土台形成である
  • 2.
    親の過度な期待や強制は子どもの意欲をそぐ原因になり得る
  • 3.
    英語教材や教室の費用が家計の負担になる場合がある

3-1. 最優先すべきは母語能力の土台形成である

大前提として、子どもの言語発達においてまず土台となるのは母語(日本語)です。親として第一に責任を持つべきは、年齢相応の日本語力を身につけさせること、といえます。

【日本語能力の重要性】

思考力の基盤:抽象的な思考や論理的思考は、まず母語で発達します。日本語で十分に物事を理解し考えられるようになってこそ、英語など外国語で学ぶ内容も深く理解できるようになります。

学習の転移効果:母語でしっかり読解力を養っておけば、その力は英語学習にも転用できます。たとえば文章構造の理解や推論能力など、言語を超えて転移する能力が多く存在します。

アイデンティティの形成:日本で育つ子どもにとって、日本語は単なるコミュニケーションツールではなく、自己認識や感情表現の基盤となります。自分の考えや感情を的確に表現できる日本語力は、健全な精神発達に欠かせません。

日本語力が不十分なまま英語を優先してしまうと、英語でも日本語でも抽象的な思考がうまくできず、学習全般に支障をきたす恐れがあります。

英語学習への熱意が高くても、まずは母語である日本語の発達を軸に据えることが重要です。

3-2. 親の過度な期待や強制は子どもの意欲をそぐ原因になり得る

早期教育全般にいえることですが、親の期待が高じすぎて子どもに無理をさせてしまうと、逆効果になりかねません。子どもの興味や発達段階に合わない英語教育は、学習意欲を低下させる原因になります。

【親の関わり方による影響】

過度な期待の弊害:「小さい頃から英語を習わせれば将来は完璧に話せるはず」といった非現実的な期待は、子どもへのプレッシャーになります。子どもが親の期待に応えられないと感じると、学習意欲の低下や自己肯定感の低下につながることがあります。

強制による悪影響:子どもが英語に消極的な態度を見せたときに強く叱責したり、長時間の勉強を強いたりすると、英語そのものに対する拒否感が生まれます。この拒否感は長期間持続し、のちの英語学習にも悪影響を及ぼすことがあります。

子どものペースの無視:子どもの理解度や興味を無視して進度を速めると、消化不良や混乱を招きます。学習のつまずきを経験した子どもは「自分は英語が苦手」という思い込みを持ちやすく、その後の学習意欲を損なうことがあります。

早期英語教育が親の自己満足になってしまっては意味がありません。子どものペースや気持ちを尊重する姿勢を忘れないようにしましょう。

3-3. 英語教材や教室の費用が家計の負担になる場合がある

早期英語教育に取り組むとなると、教材購入や教室への通学費用など経済的コストも無視できません。家計への負担を考慮せずに始めると、継続が難しくなるケースもあります。

【経済的負担の実態】

教材費の負担:幼児向け英語教材セットは数万円から十数万円するものもあります。DVD・CD・絵本・フラッシュカードなどをセットにした教材は高額になりがちですが、かならずしも価格に見合った効果が得られるとは限りません。

継続的な費用:子ども向け英会話教室の月謝はグループレッスンの場合で1〜2万円、プライベートレッスンでは2〜4万円程度が相場です。また、入会金や教材費が別途必要です。

ほかの教育費とのバランス:英語教育だけに費用をかけすぎると、ほかの習い事や将来の教育費(学校教育や受験など)に影響が出る恐れがあります。家庭の教育予算全体のバランスを考慮することが大切です。

英語教育は短期間では効果が出にくいため、年単位の継続を見越した計画を立てる必要があります。

以上、3つのポイントを解説しました。

注意点を踏まえつつ、具体的にどのように早期英語教育に取り組めばよいのか、以下に続きます。

4. 無理なく楽しい早期英語教育の進め方

早期英語教育を成功させる鍵は、「無理なく」「楽しく」をモットーにすることです。どのように進めていけばよいのか、6つのポイントを確認しましょう。

  • 1.
    細かく年齢が分けられている英会話クラスを選ぶ
  • 2.
    英語の歌や絵本動画で音に楽しく触れる機会を作る
  • 3.
    子どもの気持ちを何より尊重する
  • 4.
    親自身が英語を楽しむ姿勢を見せ安心できる環境を作る
  • 5.
    日常のあいさつや遊びの中に簡単な英語表現を取り入れる
  • 6.
    アウトプットを焦らずインプット中心に気長に取り組む

4-1. 細かく年齢が分けられている英会話クラスを選ぶ

子どもの発達段階や興味関心は年齢によって大きく異なります。そのため、年齢別にきめ細かくクラス分けされている英会話教室を選ぶと、より効果的な学習が期待できます。

【年齢別クラスのメリット】

発達段階への配慮:1・2歳、3歳、4・5歳、6歳と細かく分けられたクラス構成なら、各年齢の発達特性に合わせたカリキュラムが提供されています。乳幼児期は1歳違うだけでも集中力や言語理解力に大きな差があるため、適切な年齢区分は重要です。

子ども同士の相互作用:同年齢の子どもたちが集まるクラスでは、英語を使ったコミュニケーションが自然と生まれやすくなります。年齢が近い仲間との活動は学習意欲を高め、ともに成長できる環境を作り出します。

段階的なステップアップ:年齢に合わせたクラス編成により、成長に応じて少しずつレベルアップしていく明確な道筋があります。

年齢別クラスの英会話教室なら、お子さまの発達段階に合った適切な学習環境を整えられます。

まずは体験レッスンに申し込み、同じ年齢の子どもたちがどのように英語活動に取り組んでいるかチェックしてみるとよいでしょう。

※「イーオンこども英会話」について詳しくは、以下のリンクよりご確認ください。

4-2. 英語の歌や絵本動画で音に楽しく触れる機会を作る

家庭で初めて英語に触れる際には、勉強という意識を持たせず「楽しい遊び」として取り入れるのが効果的です。英語の音やリズムに親しむことから始め、徐々に言葉の意味や表現へと理解を広げていきましょう。

【英語に親しむ具体的方法】

英語の童謡:「Head, Shoulders, Knees and Toes」や「The Wheels on the Bus」など、動作を伴う英語の歌は子どもが楽しく参加できます。リズミカルな童謡を繰り返し聞くうちに、英語特有の音やリズムに自然と耳が慣れていきます。

絵本の読み聞かせ:イラストが豊富な英語絵本は、言葉がわからなくても内容を想像しやすいのがメリットです。簡単な単語や繰り返しのフレーズが多い絵本から始めると、少しずつ英語の表現に親しめます。

子ども向け英語番組:NHKの「えいごであそぼ」など、幼児向けに作られた英語番組は教育的配慮がされており安心です。短時間でも定期的に視聴すると、自然な英語の音に触れる機会になります。

英語のアニメや動画:子どもの好きなキャラクターが登場する英語アニメや短い動画は、興味を引きやすく集中して見られます。お気に入りのコンテンツの英語版を選んでみましょう。

ポイントは、子どもが「もっと見たい!聞きたい!」と思うような楽しい体験にすることです。画面をじっと見ていなくても、BGM的に英語の音が流れているだけでも小さな子どもの脳はしっかり吸収しています。

4-3. 子どもの気持ちを何より尊重する

早期英語教育では、子ども本人の自発性を重視することが成功の鍵です。子どもの意思や情緒的な状態に配慮しながら、その子自身が主役となるように心がけましょう。無理強いは逆効果となる場合が多いものです。

【子どもの興味を活かす工夫】

強制しない姿勢:英語に気が乗らない日は無理強いせず、別の機会にあらためて誘います。「今日はやりたくないんだね」と子どもの気持ちを受け止め、英語自体への否定的感情が生まれるのを防ぎましょう。

子どもの反応の尊重:同じ内容でも、子どもによって反応はさまざまです。特定の歌やアクティビティに強い興味を示すことがあれば、柔軟にそれを繰り返し取り入れてみましょう。子どものペースと好みを尊重することが大切です。

子どもの得意を活かす:絵を描く・物を作る・歌を歌うなど、その子の得意分野と英語を組み合わせることも良いアイデアです。たとえば、身体を動かすのが好きな子なら、アクションゲームを通じて英単語を学ぶなど、その子の強みを活かした学習法を考えましょう。

幼児期の学習においては、子どもの情緒的安定と自己肯定感が土台となります。英語学習も例外ではなく、子どもが自分のペースで取り組める環境づくりが、英語習得への長期的な道筋を作ります。

4-4. 親自身が英語を楽しむ姿勢を見せ安心できる環境を作る

子どもは親の様子を敏感に感じ取ります。親自身が英語に対してポジティブな姿勢を示していると、子どもも安心して英語に興味を持つようになります。

【親の姿勢と環境づくり】

親がお手本になる:親自身が英語を楽しむ姿を見せることは、子どもにとって最大の刺激になります。完璧な英語力は必要なく、簡単な表現でも笑顔で使う姿勢が大切です。親が楽しそうに英語の歌を歌ったり、簡単な英語で話しかけたりする姿は、子どもの安心感につながります。

失敗を恐れない雰囲気を作る:間違いを気にせず、チャレンジする姿勢を家庭内で大切にします。「間違えても大丈夫」「わからなくても楽しく試してみよう」という雰囲気があれば、子どもも安心して英語に触れられます。

家族の時間として英語に親しむ:英語の絵本を親子で楽しむ、英語の歌を家族で歌うなど、コミュニケーションの一環として英語を取り入れます。特別な勉強時間ではなく、家族の楽しい時間の中に自然と英語が溶け込むような環境が理想的です。

お父さんお母さんが英語に親しむ姿は、お子さまにとって最高のお手本になります。

4-5. 日常のあいさつや遊びの中に簡単な英語表現を取り入れる

特別な教材や時間を設けなくても、日常生活のちょっとした場面で英語に触れる工夫はできます。生活の中に自然と英語が溶け込むように、簡単な表現から取り入れていきましょう。

【日常英語の取り入れ方】

あいさつと生活フレーズ:朝の「Good morning!」、食事前の「Let's eat!」、就寝前の「Good night!」など、生活の節目で英語のあいさつを取り入れます。繰り返し使われるフレーズは自然と記憶に定着し、日常的な英語使用の基礎となります。

遊びの中の英語:「Ready, go!」(よーいドン)、「One, two, three!」などのカウントを英語で行います。鬼ごっこや隠れんぼなど、普段の遊びの掛け声を英語にするだけでも立派な英語体験になります。

物の名前や色:身の回りの物の名前や色を英語で言ってみます。「This is a red apple.」「Where is your blue car?」など、具体物を見せながら言葉をつなげることで理解しやすくなります。

このように日常の中で親子のコミュニケーションを通じて英語が出てくると、子どもは「英語も日本語と同じように使っていいんだ」と自然に受け入れます。特別にレッスン時間を取らずとも、生活の中に英語が混ざっている環境を作ることが大切です。

4-6. アウトプットを焦らずインプット中心に気長に取り組む

幼児期の英語教育では、「まず聞く・真似する」が中心で、話す・書くといったアウトプットは焦らなくて大丈夫です。十分なインプットの蓄積があってこそ、自然なアウトプットが生まれることを理解しましょう。

【インプット重視の取り組み方】

言語習得の自然なプロセスを模倣:母語習得と同様に、外国語も最初は「聞く」ことから始まります。幼児期は意味がわからなくても音を浴びたり真似たりする「蓄積の時期」であり、十分なインプットがあってこそアウトプットが始まります。

発話を強要しない姿勢:子どもに英語を話すよう促したり、単語を覚えさせようとしたりするのは逆効果になることが多いでしょう。子ども自身の準備が整うまで待ち、自発的な発話が出てくるのを見守る姿勢が大切です。

反応の認識:子どもが英語を話さなくても、聞いて理解しているケースは多くあります。英語での声かけに沿った動作、表情の変化、うなずきなどの非言語的反応も立派な理解の証です。

継続の重要性:半年や一年、英語の歌や語りかけを続けていても子どもからはほとんど英語の発話がない場合も多いですが、焦らず続けることが大切です。十分なインプット量が確保され、子どもの準備が整えば、ある日突然英語を使い始めることもあります。

早期英語教育では、“LとRの区別ができる”といった技術的な部分よりも、「英語は楽しい」「英語で話してみたい」という気持ちを育てることが大切です。その気持ちが育てば、おのずと英語力は向上していきます。

5. まとめ

本記事では「早期英語教育」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
早期英語教育で期待できる5つのメリットは以下のとおりです。

  • 1.
    英語特有の音を聞き取る力(英語耳)が育ちやすい
  • 2.
    遊びを通して学び英語への心理的な壁ができにくい
  • 3.
    異文化への興味や理解が自然な形で深まる
  • 4.
    その後の本格的な英語学習へのスムーズな移行を助ける
  • 5.
    コミュニケーション能力や社会性が高まる

知っておくべき早期英語教育のデメリットや注意点は以下のとおりです。

  • 1.
    最優先すべきは母語能力の土台形成である
  • 2.
    親の過度な期待や強制は子どもの意欲をそぐ原因になり得る
  • 3.
    英語教材や教室の費用が家計の負担になる場合がある

無理なく楽しい早期英語教育の進め方として以下をご紹介しました。

  • 1.
    細かく年齢が分けられている英会話クラスを選ぶ
  • 2.
    英語の歌や絵本動画で音に楽しく触れる機会を作る
  • 3.
    子どもの気持ちを何より尊重する
  • 4.
    親自身が英語を楽しむ姿勢を見せ安心できる環境を作る
  • 5.
    日常のあいさつや遊びの中に簡単な英語表現を取り入れる
  • 6.
    アウトプットを焦らずインプット中心に気長に取り組む

早期英語教育に関する情報はさまざまありますが、最終的には「子どもが楽しめているか」「無理なく続けられるか」という視点で判断していくことが大切です。子どもの笑顔と成長を見守りながら、ぜひ肩の力を抜いて楽しく英語教育に取り組んでみてください。

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