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試験対策/資格取得

「英検®︎2級に挑戦したいけれど、何から対策すればいいかわからない…」
英検®︎2級は、入試や就職活動で評価される資格のひとつ。だからこそ、受験や就活が本格的に始まる前に取得しておきたいですよね。
とはいえ、「とりあえず2級の範囲を勉強しておこう」といった漠然とした対策では、なかなか合格は難しいのが現実です。
というのも、英検®︎の合否は、全受験者の答案を統計的に分析したうえで判定されます。そのため、単純な正答数だけでは合否が判断できず、すべての技能でバランスよくスコアを取ることが求められるのです。
実際、英検®︎公式サイトによると、2級の合格者は各技能で6割程度の正答率を取れている方の多くが合格していることが分かっています。
(参考:英検CSEスコアでの合否判定方法について)
つまり、各技能で6割以上の得点を取ることができれば合格する可能性が高い、ということです。
全技能で正答率6割以上を取る対策が必要!
そのため、6割以上の正答率に届いていない苦手技能を優先的に対策することが合格への近道です。
さらに、各技能で6割を安定して取れるようになったら、得意技能を伸ばしたり、時間配分の感覚を養うことも大切になります。
ただし、苦手分野こそ「どう対策すればいいのか分からない」と悩みがちです。
そこで本記事では、英検®︎2級合格のための具体的な対策方法を、技能ごとに丁寧に解説していきます。
短期間での合格を目指す方に向けた学習スケジュール例も紹介していますので、英検®︎2級の合格を目指す方は、ぜひこの記事をご活用ください。
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目次
1. 英検®︎2級合格のための対策4つのポイント

英検®︎2級合格を本気で目指すなら、ここで紹介するポイントを守りながら対策に取り組むようにしましょう。
というのも、英検®︎2級の合格にはどのパートにおいても6割以上の正答率が必要となります。
つまり、あなたの技能をバランスよく合格圏へと引き上げられるように対策を進めなければなりません。
具体的には、以下の4つのポイントを押さえましょう。
英検®︎2級合格のための対策4つのポイント |
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英検®︎2級合格のための対策方法について解説いたします。
1-1. 過去問を解いて正答率6割未満だった部分を集中的に対策する
まずは過去問を解いて、正答率が6割に満たないパートを把握し、そこを重点的に対策しましょう。
英検®︎では「各技能均等スコア」で合否が判定されるため、どれか1つでもスコアが低い技能があると不合格になってしまう可能性が高まるからです。
英検®︎公式サイトの情報によると、ほとんどの人がすべての技能において6割以上の正答率であることが分かっています。
つまり、合格には、全体で6割以上ではなく、各技能で6割以上得点することが必要です。
得意なパートだけ得点が高くても、それだけでは合格できません。
だからこそ、最初に過去問を解き、自分の苦手技能を見つけることが最重要。
やみくもに全体を勉強するよりも、「点が取れていない部分」を優先して対策し、全技能で安定して6割以上を取れる状態に仕上げることが、合格への近道になります。
- この記事では技能ごとに対策方法を紹介しています。タップするとすぐに確認できます。
1-2. 単語は二次試験まで常に対策を続ける
英検®︎2級合格を目指すなら、単語対策は二次試験まで継続して行うことが大切です。
なぜなら、英検®︎2級の合格にはおよそ5,000語以上の語彙力が求められており、単語をしっかり覚えていなければ一次試験だけでなく、二次試験でも対応できなくなるためです。
特に一次試験のリーディングやライティングでは語彙問題が直接出題されるほか、二次試験のスピーキングでも「自分の意見を英語で伝える」ために十分な語彙力が必要です。
そのため、単語対策は短期集中ではなく、毎日の学習に少しずつ組み込むスタイルで、継続的に覚えることがおすすめです。アプリや単語帳を活用して、できる限り多くの語彙に触れるようにしましょう。
語彙力はすべての技能の基盤となる力。合格を目指すなら、単語対策を後回しにせず、計画的に継続して取り組んでいきましょう。
英検®︎2級の単語対策については2. 英検®︎2級 単語の対策法で詳しく解説しています。
1-3. 点数が安定してきたら、過去問で時間配分の感覚を身につける
全パートで6割以上の正答率が安定してきたら、過去問を使って時間配分の感覚を身につけましょう。
英検®︎2級では、試験本番で時間内にすべての問題を解き終えることも重要だからです。
どれだけ6割以上の正答率が取れる知識を持っていても、時間が足りずに問題を解き終えられなければ、得点にはつながりません。
過去問を使って実際の時間配分を体感することで、自分に合った解答ペースをつかみ、焦らず対応できるようになるでしょう。
点数が安定してきたら、実践形式で過去問に取り組み、時間配分を含めた“本番力”を鍛えることで、合格の可能性をより高めることができます。
過去問を使って時間配分を調整する具体的なやり方は7. 英検®︎2級 過去問の対策法で解説しています。
1-4. 全てのパート・大問で6割以上取れるようになったら得意パートをさらに伸ばす
全ての技能で正答率6割以上を安定して取れるようになったうえで、得意技能をさらに伸ばす対策も取り入れましょう。
英検®︎2級は「全技能でバランスよく得点できること」が合格の前提ですが、それに加えて“得点源”となる技能を育てておくと、合格ラインをより確実に超えることができるからです。
たとえば、リーディングが得意で安定して7割以上取れているなら、さらに読解力や語彙力を強化して8〜9割を目指しましょう。得意技能が確実に得点できる領域になることで、スコア全体を押し上げやすくなります。
また、1つの技能だけでもスコアを安定させておくと、受験への自信にもつながります。
まずは全技能で6割の安定を目指し、その後は得意技能を得点源に育てて、合格をより確実なものにしましょう。
2. 英検®︎2級 単語の対策法

5,000語以上の語彙力が求められる英検®2級は、効率を重視してできる限り多くの単語を覚えることがポイントです。
単語は丸暗記でなく、定着しやすい以下の方法で対策することをおすすめします。
英検®︎2級 単語の対策法 |
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具体的な対策方法について紹介します。
2-1. 英検®2級用の単語帳を活用する
英検®2級対策には、2級に特化した単語帳を使って効率的に語彙を増やしましょう。
出題傾向に合った単語を優先的に覚えることで、合格に直結する語彙力を効率よく身につけることができるからです。
英検®2級の単語対策におすすめの単語帳は、旺文社の『英検2級 文で覚える単熟語』です。
出題傾向に沿った語彙を、例文の中で覚えられる構成になっており、一次・二次試験の両方に効く実践的な1冊になっています。
もちろん、英検®2級向けの単語帳は他にもあります。
本屋の資格コーナーや、英検®対応の学習サイト・通販サイトで探せます。
「英検 2級 単語」などのキーワードで検索すれば、頻出語+例文+練習問題がセットになった定番の教材が見つかるはずです。
- ★単語帳を探すときのポイント
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「英検®︎2級対応」かつ「音声付き」のものを選びましょう。
試験に出る語彙を効率よく押さえられるうえ、音声で耳から覚えることでリスニングや二次試験にも直結します。
表紙や本の説明にこの2点が明記されているか、必ずチェックしてください。
時間をかけずに合格レベルの語彙力を身につけたいなら、英検®2級に特化した単語帳を活用して、効率よく学習を進めましょう。
2-2. 英英辞典を活用して理解を深める
単語を覚えるときは、英英辞典を活用することもポイントです。
英英辞典を使うことで“単語の意味を英語で理解する力”が養われ、単語のニュアンスや使い方まで自然と身につきやすくなるからです。これは暗記よりも、長期的な定着につながることが期待できます。
たとえば「awkward(気まずい)」という単語を英英辞典で調べると、以下のような説明文、例文が出てきます。
- awkward
- difficult to use, do, or deal with(使い方、やり方、対処法が難しい)
英英辞典では、この定義に加えて、以下のような例文が紹介されています。
活用例)
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It's an awkward corner, so take it slowly.
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Some of the questions were rather awkward.
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It was an awkward ascent, but we reached the top eventually.
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[ + to infinitive ] My car's quite awkward to drive.
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He's an awkward customer (= a difficult person to deal with).
このように英英辞典の定義や例文を読むことで、「awkward」の持つ「difficult to use, do, or deal with(使い方、やり方、対処法が難しい)」といった幅広いニュアンスをイメージしやすくなるでしょう。
英語特有の感覚や空気感まで理解できるため、和訳だけではつかみにくい意味合いや使われる場面も、よりリアルにイメージできるようになります。
文脈から意味を推測する力も養われるので、試験本番にも役立ちます。単語を深く理解し、長く記憶に残せる覚え方をしたいなら、英英辞典の活用は非常におすすめです。
2-3. 語源や接頭辞・接尾辞で覚える
単語対策には、語源や接頭辞・接尾辞で覚えることもおすすめです。
単語の構造を理解することで、初見の単語でも意味を推測しやすくなるからです。
たとえば、「transport(輸送する)」という単語を見てみましょう。
transportは、接頭辞「trans-(越えて)」と語根「port(運ぶ)」に分けることができます。
つまり、「越えて運ぶ」⇒「輸送する」という意味になることが分かります。
また、「port」が含まれる単語には、他にも「import(輸入する)」「export(輸出する)」などがあり、いずれも「物を運ぶ」という関連性を持っています。
英語には、このように語根や接頭辞・接尾辞のパターンで構成されている単語が多く存在します。
このしくみを知っておくことで、意味の推測がしやすくなり、効率的な語彙習得にもつながります。
多くの単語を覚える必要のある英検®︎2級では、おすすめの覚え方です。
語源や接頭辞・接尾辞はどう調べる?
■ 教材・参考書を活用する
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語源系の英単語帳を活用する
⇒「語源 英単語帳」などのキーワードで検索すると、語源に基づいて単語を学べる教材が見つかります。 -
英検®2級レベルの単語帳に載っている語根・接頭辞・接尾辞の一覧ページ
⇒巻末や補足資料で解説されているものもあります。
■「英単語 接頭辞 一覧」「英単語 語根 表」などのキーワードで検索する
接頭辞や語根に関する一覧表のサイトや解説ブログが見つかります。
英単語の覚え方については下記の記事でも紹介しています。
3. 英検®︎2級 リーディングの対策法

英検®2級のリーディング対策では、精読・速読の両方を強化する方法を取り入れましょう。
英検®︎2級 リーディングの対策法 |
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文章の構造や内容を正しく理解する「精読力」と、時間内に効率よく読み進める「速読力」の両方を高めることで、限られた時間の中で英文を正確に読み取り、設問に答える力がつきます。
ここでは、それぞれの力を鍛えるための具体的なトレーニング法をご紹介します。
3-1. 精読力を高めるトレーニングをする
精読力を高めるトレーニング方法は以下の3つです。
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スラッシュリーディングをできるようにする (空所補充、長文両方に有効)
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キーワード・キーセンテンスを意識する練習をする(空所補充、長文両方に有効)
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音読練習をする(空所補充に有効)
それぞれのトレーニング方法を紹介します。
3-1-1. スラッシュリーディングをできるようにする (空所補充、長文両方に有効)
精読力を高めるためには、スラッシュリーディングをできるようにするのがおすすめです。
- スラッシュリーディングとは?
- 英文を意味のかたまりごとにスラッシュ( / )を入れて区切りながら読む方法
英文を意味のかたまりごとに区切って読むことで、文構造を正確に把握できるようになるからです。
英語は日本語と語順が異なるため、頭から順に読もうとしても理解しづらいことがあります。そこで、スラッシュリーディングを使うことで、文の構造が明確になり、内容を段階的に正確に理解しやすくなるのです。
たとえば、次の英文を見てみましょう。
Many students / who study abroad / experience cultural differences / in their daily lives.
【スラッシュごとの和訳】
多くの学生
留学する人
文化の違いを経験する
日常生活の中で
このように意味のかたまりごとに区切ることで、「誰が」「どんな状況で」「何をしているのか」という情報が整理され、読みやすくなります。
英検®2級のリーディング問題では、ある程度まとまった長さの英文を正確に読み取る力が求められます。そのため、スラッシュリーディングを取り入れることで、文構造を把握しながら意味を理解する力を養うことができます。
結果として、内容の正確な理解につながり、読解問題での得点力アップにも効果的です。
3-1-2. キーワード・キーセンテンスを意識する練習をする(長文に有効)
英検®2級のリーディング対策には、「キーワード」や「キーセンテンス」を意識して読む練習がおすすめです。
- 「キーワード」「キーセンテンス」とは?
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キーワード・・・「文章の中で特に重要な単語」
キーセンテンス・・・「段落や文章全体の要点を表す文」
英文を読む際、この2つを意識することで、文章全体の流れや筆者の主張がつかみやすくなり、内容理解がスムーズになります。
「キーワード」「キーセンテンス」の具体的な探し方をご紹介します。
【キーワードの探し方】
キーワードは以下のような単語に注目することがコツです。
★冒頭・最後の段落に出てくる単語
文章全体のテーマを示すキーワードが含まれている傾向にあります。
★繰り返し出てくる単語
2回以上出てくる単語は文章で強調したい語である可能性が高いです。類義語で出ている場合も繰り返しの単語として注目すべき単語です。
【キーセンテンスの探し方】
キーセンテンスは以下のような文章に注目してください。
★段落の最初と最後の文
最初と最後の文は、その段落の内容を要約していることが多いです。
★特定の接続詞の後
「つなぎ言葉」は、文章の論理構造や展開を明確にする役割のある語です。これらの語句に注目することで、文章の主張や文の流れを把握しやすくなります。
▼探すべき接続詞の例
順接:Therefore(したがって)、and(そして)
逆説:However(しかし)、although(それでも)
対比:on the other hand(一方)、while(~する一方で、~だけれども)
結論:in conclusion(結論として)、in short(短く言うと)
★I think~(私は~思う)、should(~すべき)のキーワードが入っている文
筆者(文章)の主張である可能性が高いです。
キーワード・キーセンテンスを意識することで「何を主張しているのか」「その主張にはどんな理由や根拠があるのか」を素早く見抜けるようになります。
すべてを訳さずとも意味の核を捉える読解ができ、限られた試験時間内でも効率よく問題に対応できるようになるでしょう。
3-1-3. 音読・和訳練習をする(空所補充に有効)
音読・和訳練習をすることは、空所補充問題の対策として非常に有効です。
音読・和訳は、英文の構造や意味をしっかりと捉える力を鍛えられる方法だからです。
音読を通して「文の流れ」「語順」「リズム感」を体に染み込ませることで、英文を自然に理解する感覚が身につきます。
和訳練習では、各文の文法構造や意味を意識的に確認できるため、「なぜその単語が使われているのか」や「どんな情報が足りていないのか」といった空所補充に必要な分析力が育ちます。
文を音読し、意味を確認して和訳する練習を繰り返すことで、「主語」「動詞」「接続詞」など文章の中の構造が見えやすくなり、空所補充問題で“どこにどんな語句が入るか”の予測がしやすくなる効果が期待できます。
音読・和訳練習は、文構造の理解と読解力を同時に鍛える方法なので、英検®︎2級の空所補充対策としておすすめです。
英検®2級のための音読・和訳練習におすすめの教材
■英検®2級の過去問
⇒ 本番に近い文章に触れられるので、頻出の文構造や語彙に慣れることができます。
■文章を読みながら単語も学べる単語帳
⇒ 単語帳形式でありながら、文章を読みながら単語を覚える構成になっている教材は、音読・和訳の練習に適しています。
★おすすめの単語帳
3-2. 速読力を高めるトレーニングをする
速読力を高めるトレーニングには以下2つが効果的です。
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タイムリーディング(長文に有効)
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まずは設問に目を通す(空所補充、長文両方に有効)
それぞれの方法について紹介します。
3-2-1. タイムリーディング(長文に有効)
速読力を高めるには、タイムリーディングを取り入れたトレーニングが非常に効果的です。
- タイムリーディングとは?
- 制限時間内にどれだけ正確に読めるかを意識して文章を読むトレーニング
そもそも速読は、単に「読むスピードを上げる」だけでなく、「重要な情報を見極めながら理解する力」が重要です。時間制限を設けることで、自然と「何が大事な情報か」を素早く見抜く力が育ちます。
タイムリーディングのやり方としては、たとえば1ページ分の英文を3分以内に読むと設定し、3分経ったら要約を日本語でまとめて答え合わせをする、というトレーニングが効果的です。
トレーニングを繰り返すことで、読解スピードの向上と同時に情報処理能力も上がっていくことを実感できるはずです。
ただ漠然と読むのではなく、「時間を意識しながら読む」ことを習慣づけることで、時間のかかりやすい長文問題でも時間内に解ける力が身につきやすくなります。
3-2-2. まずは設問に目を通す(空所補充、長文両方に有効)
設問に目を通してから長文を読解する方法も、速読力を高めるためのコツの1つです。
設問を先に読むことで、文章全体で何を求められているのかを把握でき、必要な情報を意識的に探しながら読み進めることができるからです。
ここでおすすめな方法がスキャニングです。
- スキャニングとは?
- 「必要な情報だけを素早く見つけ出す読み方」のことを言います。文章全体ではなく、キーワードや特定の情報に目を向ける読み方のことを指します。
スキャニングを取り入れることで、無駄な部分を読み飛ばすことができ、効率的に速読ができるようになります。
たとえば、「例として挙げられているもの」を問う設問が出た場合、「such as」「for example」などの表現に注目し、それに続く情報を素早く探すことで、文章全体を読まずとも答えにたどり着くことができます。
また、長文問題でも設問に出てくるキーワードを手がかりに、「必要な情報だけを素早く拾い読みをする」ことができるようになれば、限られた試験時間内で読み解ける力が身につきます。
習慣化するために、過去問や参考書を解く際には、必ず設問に目を通してからスキャニングして文章を読む習慣をつけましょう。
この癖をつけることで、緊張感を持ちやすい試験本番でも速読しながら回答に必要な情報を的確に抽出できるようになります。
4. 英検®︎2級 ライティングの対策法

英検®︎2級のライティング対策では、英検®︎2級の試験で出るライティング問題に特化した対策を行いましょう。
英検®︎2級の試験で出るライティング問題は「英文要約」と「英作文」の2種類があります。
英検®︎2級 ライティングの対策法 |
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ライティングをするという点では、どちらの問題にも共通していますが、問われる能力は違います。
そのため、ライティング対策はそれぞれの問題に特化した方法で進めていくのが効果的です。
それぞれのトレーニング方法について紹介します。
4-1. 英文要約のためのトレーニング3ステップ
英文要約では、「誰が・何を・どうした」などの要点を押さえてまとめるトレーニングが効果的です。
その理由は、この問題で求められているのが「文章を正確に読み取り、要点を簡潔に英語で表現する力」だからです。
以下の3ステップで取り組むと、英文要約に必要な力が段階的に身につきます。
4-1-1. ステップ1 段落ごとの主要情報を抽出する
英検®︎2級の英文要約問題は3段落で構成された文章が出題されます。
まずは段落ごとに文章の主要情報を抽出しましょう。
抽出方法は線を引いたり、丸などの印を付けたりなど、自分にとって見やすい方法でかまいません。
長くなってもいいので、この段階では「伝えたい中身が詰まっている部分」と判断した文に迷わず印をつけましょう。
重要なのは、あとで要約文を組み立てるための材料をしっかり確保しておくことです。
4-1-2. ステップ2 抽出した3つの要点を接続表現を用いて1~2文の文章にする
抽出した3つの要点を、適切な接続表現を使って1~2文の文章にまとめましょう。
ただし、要点を並べただけでは文章の構成力が弱いので、適切な接続表現を使うことが大切です。
内容に合わせて、以下のような接続表現を活用してください。
【接続表現一覧】
Also / Moreover / In addition | さらに、そのうえ、加えて |
Not only A but also B | AだけでなくBも |
Another point is… | 別のポイントとしては… |
First / Second / Finally | まずは、次に、最後に |
Because | なぜなら |
So | だから |
However | しかしながら |
although | それでも |
on the other hand | 一方 |
for example | 例えば |
in conclusion | 結論として |
in short | 短く言うと |
4-1-3. ステップ3 制限語数で書く(過去問では45〜55語)
1~2文にまとめられたら、制限されている語数におさまるよう、語数に足りない場合は増やし、長文になっている場合は短くするなどの調整を行います。
ただ、長い文章を短くまとめるのは、少々難易度が高いです。
そこで、ここでは語数を少なく抑えるコツを3つ紹介します。もし、長くなってしまったら、以下を参考に調整してください。
- コツ1【要点だけを選ぶようにする】
- 文章の主張や重要な事実だけを抜き出し、細かい説明や例は省きます。
- コツ2【短く言い換える】
- 長い表現や複雑な文は、より短い単語やシンプルな構文に言い換えます。
- コツ3【複数の情報を一文でまとめる】
- 複数の情報を一文にまとめて語数を節約します。
要約問題対策は、とにかく要約問題の練習をこの3ステップを繰り返して行うことが大切です。
繰り返し行うことで、要約力に加えて「読む力」と「書く力」がバランスよく鍛えられ、英文要約問題での得点アップに直結します。
特に英検®︎2級のような試験では、限られた語数で正確にまとめる力が問われるため、日頃からのトレーニングが重要です。
過去問や参考書だけでなく、ニュース記事や小説なども活用し、日常的に英文要約に取り組んでみましょう。
4-2. 英作文のためのトレーニング3ステップ
英作文力を高めるには、【型】に沿って意見を整理し、伝わる文章を書くトレーニングが効果的です。
英検®︎2級の英作文では、自分の意見を論理的に組み立てて英語で伝える力が求められます。【型】を覚えることで構成が整いやすくなり、論理的で説得力のある文章が作れるようになります。
そのため、以下のステップで英作文のトレーニングを進めていきましょう。
4-2-1.【型】を覚える
まず、意見文の「型(構成)」を覚えましょう。
以下の4つのセクションから成り立つ構成に沿ってライティングできれば、論理的で読みやすい文章になるため、点数をもらいやすいです。
- 【1:主張】
- I think ~
- 【2:1つ目の理由+具体例】
-
Because~
For example~
- 【3:2つ目の理由+具体例】
-
The second reason is~ / Also~
For example,~
- 【4:再主張】
- In conclusion,~ / For these reasons, ~
4-2-2. 自分の意見と理由を英語で書く練習をする
英作文の問題に対応するためには、自分の意見とそれに対する理由を英語で書く練習を行いましょう。
その際には、英検®2級レベルの英作文問題が掲載されている教材を活用し、【型】に当てはめながら書く練習を行うことがポイントです。
教材を活用するべき理由は、実際の英検®2級の英作文問題が、以下のような形式で出題されるからです。
【トピック】に対して自分の意見を述べ、その理由を2つ書く形式。あらかじめ「POINTS(理由の観点候補)」も与えられる。
このような問題に慣れておくことで、本番でも戸惑うことなく、スムーズに自分の意見を組み立てられるようになります。
また、文章を書く際には、以下の点に注意することで点数を取りやすい解答を作ることができるので、意識してみてください。
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英作文を作成するときは「全体像を組み立てる ⇒ 英語で書く」と段階を踏む
4-2-3. 書いた文を添削・改善する
英作文を書いたら、必ず添削・改善のステップを取り入れましょう。
添削をすることで、自分の弱点に気づき、文法や表現力の向上につながります。
現在では、AIツールやアプリ、オンラインの添削サービスなど、英作文の見直しをサポートしてくれる手段が豊富にあります。こうしたサービスを活用すれば、自己判断によるミスの見逃しを防ぐことができます。
英作文では、指定された語数内に収まっているかや、制限時数を超えないようにすることも重要です。語数オーバーや不足は減点の対象になるため、書いたあとの見直しで必ずチェックしましょう。
最初は「何を書けばいいかわからない」と悩むこともあるかもしれませんが、繰り返し書き、添削を受けることで、少しずつ英語で意見を書く力が身についていきます。
5. 英検®︎2級 リスニングの対策法

リスニング対策には英語音声に慣れる対策をすることがおすすめです。
英検®︎2級のリスニング問題では、準2級に比べて音声のスピードが速く、会話文やパッセージも長くなります。そのため、単に「聞く」だけではなく、内容をその場で「理解する」瞬発力が求められます。
リスニング力を高められる対策方法は以下の3つです。
英検®︎2級 リスニングの対策法 |
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1つずつ解説します。
5-1. オーバーラッピング/シャドーイングをする
オーバーラッピング/シャドーイングは、英検®︎2級のリスニング対策として非常に有効です。
- オーバーラッピング/シャドーイングとは?
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オーバーラッピング・・・スクリプトを見ながら音声と同時に発話する練習です。
シャドーイング・・・スクリプトを見ずに音声から1〜2語遅れて発話する練習です。
オーバーラッピング/シャドーイングは、英語を「聞きながら声に出す」練習を繰り返すことで、英語の音のつながりやリズム、イントネーションに慣れ、音声の理解スピードが上がる効果があるものです。
ネイティブスピーカーの音声をそのまま真似することで、リスニングとスピーキングの両方の瞬発力が鍛えられるほか、正しい音の使い方や発話のタイミングをつかむことができます。
オーバーラッピング/シャドーイングのやり方は以下のとおりです。
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英検®︎2級に対応している過去問や問題集から音声を選ぶ
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まずは音声を聞く
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スクリプトを見て内容を理解する
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真似して発話する(オーバーラッピング)
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1〜2語遅れて発話する(シャドーイング)
オーバーラッピング/シャドーイングは、少々難易度が高いトレーニング方法で、最初は「うまくできない」と感じやすいです。
ただし、繰り返して練習することで脳や耳、口が英語に慣れていくものなので、焦らず何度も繰り返し練習をしましょう。
日常的に取り入れることで、英語に慣れ、「聞いて理解する力」が自然と高まります。英検®︎2級のリスニング問題にも対応できる力が身につくはずです。
オーバーラッピング/シャドーイングについての具体的なやり方は以下の記事も参考になります。
5-2. ディクテーションをする
ディクテーションは、英検®︎2級のリスニング力を確実に底上げできる非常に効果的な学習法です。
- ディクテーションとは?
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英語の音声を聞いて、そのまま書き取るトレーニング。
音声を聞きながら書き取り、その後スクリプトを見て答え合わせを行います。
この学習法の最大の利点は、「何を聞き取れていて、どこを聞き落としているか」を明確に把握できる点です。
自分の弱点(聞き取れない単語や音のつながり、特定の音)を“可視化”することができ、リスニングの改善ポイントがはっきりします。
たとえば、日本語には存在しない「a」「of」「to」などの機能語や、音の連結・脱落といった特徴的な音の変化に気づくことができます。
自分の弱点を知ることで、意識すべきポイントが明確になり、英語音声の理解力が格段に上がるでしょう。
ディクテーションは、「聞く力」だけでなく、「注意深く英語を処理する力」も鍛えることができるため、英検®︎2級レベルの長めのリスニング問題にも対応できる耳を育てるのに非常に効果的です。
ディクテーションを日々の学習に取り入れ、英語を聞き取る力を着実に養いましょう。
5-3. 英検®︎2級レベルのリスニング問題を反復実践する
リスニング問題を繰り返し解くことも、英検®︎2級のリスニング力を効果的に高める方法の1つです。
反復練習によって、英語の音のつながりやリズム、話の展開パターン、設問の出題傾向に自然と慣れていきやすいからです。
さらに、同じ問題を繰り返すことで、自分が聞き逃しやすい部分や誤答の傾向が明確になり、それを意識して改善できるようになります。
一度答え合わせをした問題は「答えを知っている状態」になるため、意味がないようにも思いがちですが、反復練習では、最初に気づかなかった微細な情報や、音声に隠れた意図を理解できるようになります。
最初は聞き逃していた細かいニュアンスや、選択肢の間違いの原因が明確になり、より深い理解が得られるでしょう。
問題を解いた後は必ずスクリプトを確認し、聞き取れなかった箇所や弱点を復習してください。これによって、聞き取りの精度が確実に向上し、リスニング力が強化されます。
リスニング問題を反復して解くことで、音声理解力や問題対応力が着実に向上し、正答率6割以上を得られるようになるはずです。
6. 英検®︎2級 二次試験スピーキングの対策法

英検®︎2級の二次試験であるスピーキング対策には、設問ごとの要点を理解して練習することをおすすめします。
まず、二次試験当日の流れや、出される問題について確認していきましょう。
流れ(約7分) | 受験者が行うこと |
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入室 | 面接委員に「面接カード」を渡す |
着席 | 面接委員の指示に従って着席する |
簡単な挨拶 | 氏名や受験内容の確認、簡単な挨拶をします |
「問題カード」を20秒黙読する | 文章と3コマのイラストが書かれたカードを受け取り、20秒黙読します |
パッセージ(文章)の音読 | 面接委員から音読するように指示があったら、英語のタイトルから読んでください |
パッセージ(文章)についての質問(No.1) | 文章についての質問に答えます |
イラストについての質問(No.2) | イラストについての質問に答えます |
カードのトピックに関連した意見を問われる質問(No.3) | カードのトピックについて受験者の考えを伝えます |
受験者についての質問(No.4) | カードのトピックに直接関連しない内容も含めて受験者の考えを伝えます |
二次試験の合否に関わる音読や質問(No.1〜No.4)ごとに対策方法を紹介します。
6-1. 音読への対策|ネイティブスピーカーのように音読する練習をする
英検®︎2級の二次試験では、パッセージ(文章)を音読する課題があります。
音読への対策では、英文をネイティブスピーカーのように音読する練習が非常に効果的です。
以下のポイントを意識して、音読練習を取り入れましょう。
音読のポイント | 参考 |
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★知らない単語があっても止まらず自信を持って読み続ける | 完璧な発音ができなくても、堂々と読み切る姿勢が評価の対象になりやすいです。迷いや不安を見せずに読み進めることが重要です。 |
★カタカナ英語ではなく、ネイティブの発音・抑揚を意識する | 英語らしいリズムやイントネーションは、聞き手にとって理解しやすく、評価にもつながりやすいです。 |
★ピリオドやコンマなどで少し間を空ける | 間を取ることで文章の構造を理解して読んでいることが伝わるとともに、聞き取りやすくなるため「相手に伝える力」を持っているとして高く評価されやすくなります。 |
「問題カード」に記載されているパッセージの内容は毎回異なりますが、「英語らしい読み方ができるか」は常に評価の対象です。
したがって、日頃からさまざまな英文を声に出して読むことで、初見の文章でも落ち着いて正確に読める力が身につきます。
また、読み慣れていないと、緊張や不明な単語によってつまずいてしまいがちです。音読を習慣化することで、こうした場面でも落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
英検®︎2級に特化した過去問や参考書を活用して音読練習を行ってください。
おすすめの練習方法:オーバーラッピングとシャドーイング
英語らしい発音やリズムを身につけるには、音声を使った練習が効果的です。
特におすすめなのが以下の2つです。
- 【オーバーラッピング】
- 音声と同時に文章を声に出して読む方法。音声のリズムとイントネーションを体に染み込ませるのに有効です。
- 【シャドーイング】
- 音声を聞いた直後に、1~2語遅れて真似して話す方法。リスニング力と発話力を同時に鍛えられます。
これらの練習は、別セクション「5-1.オーバーラッピング/シャドーイングをする」で詳しく紹介しています。ぜひ音読対策にも取り入れてみてください。
6-2. パッセージについての質問(No.1)の対策|頻出疑問詞に応じた答え方を事前に練習する
パッセージについての質問(No.1)対策では、頻出疑問詞に応じた答え方を事前に練習することがおすすめです。
スピーキングの試験なので、回答はできる限り“文”の形で伝えることが望ましいです。
一語だけの回答よりも、文法力や語彙力を示すことができ、加点につながりやすくなります。
例:
Q: How do people get information?
NG → "Internet."
OK → "They get information by using the Internet."
No.1の質問では、「How」「When」「Why」などの疑問詞で始まる質問がされるので、頻出疑問詞に応じた答え方ができれば評価につながります。
以下は、英検®︎2級 二次試験・No.1(パッセージについての質問)で頻出する質問パターンと、それに対応する答え方テンプレート一覧です。
【頻出疑問詞&テンプレート一覧】
質問のタイプ | 例 | 回答の型(テンプレート) |
---|---|---|
What(何を/何が) | What do people use to ~? | People use ~ to ~. |
When(いつ) | When do people ~? | They ~ when ~. |
Where(どこで) | Where do people ~? | They ~ in / at ~. |
Why(なぜ) | Why do people ~? | Because ~. / To ~. |
How(どうやって) | How can people ~? | By ~ing. / They ~ by ~ing. |
Who(誰が) | Who does ~? | ~ do(es). |
英検®︎2級二次試験対策の参考書や、英検®︎公式サイトのサンプル問題を活用して「How」「Why」「When」の疑問詞が使われた質問に答える練習を繰り返し行いましょう。
練習する際には、回答は必ず型(テンプレート)に沿って練習し、録音して発音や文法の確認をしましょう。
または、英会話サービスを活用してフィードバックをもらうこともたいへん有効です。
正しいのか、間違っているのか、改善点はどこなのか、を知ることが合格できるスピーキング対策へつながります。
6-3. イラストについての質問(No.2)の対策|誰が・何をして・どう感じているのか、を述べられるようにする
イラストについての質問(No.2)には、「絵の中の出来事を時系列で描写する力」を身につけることが大切です。
このパートでは、3コマのイラストの展開について、何が起こっているのか状況を説明するよう求められるからです。
具体的には、以下のように回答できれば評価してもらいやすいです。
回答例)
One day, the Sasaki family went to an art museum that offered childcare services.
ーある日、佐々木家は託児サービスを提供している美術館に行きました。
Mr. Sasaki told his wife, "They'll take care of our baby while we look around."
ー佐々木さんは妻に「赤ちゃんをお世話してくれるから見て回れるよ」といいました。
Ten minutes later, Mr. Sasaki had put his bag in the locker, and his wife was excited to look at the paintings with her husband.
ー10分後、佐々木さんはロッカーにバッグを入れ、妻は夫と一緒に絵画を見るのを楽しみにしていました。
Two hours later, Mr. Sasaki was in the gift shop choosing a toy for the baby.
ー2時間後、ギフトショップで佐々木さんは赤ちゃんのためのおもちゃを選んでいました。
Mrs.Sasaki's wife was worried that the baby was crying.
ー佐々木さんの妻は赤ちゃんが泣いているのではないかと心配していました。
難しい表現を無理に使う必要はなく、イラストの流れに沿って、誰が・何をして・どう感じているのか、をシンプルに述べていくことがコツです。
参考書や過去問のイラストを使い、英文で説明するトレーニングが有効です。他人に伝えることを意識し、簡潔で分かりやすい言葉選びをしながら練習しましょう。
6-4. 意見を問われる質問(No.3 / No.4)の対策|PREPで説明できるようにする
No.3とNo.4の質問では、受験者の考えが問われます。
No.3ではカードの内容に関連した質問が出され、No.4ではトピックとは関係のない、あなた自身の意見や経験を問う質問がされることもあります。
たとえば、以下のような質問があります。
例)
Do you think people will use online shopping more in the future?
将来、オンラインショッピングをもっと使うようになると思いますか?
Why do you think libraries are important?
なぜ図書館は大切だと思いますか?
この質問では、「自分の意見」を論理的に英語で伝える力が試されます。
このような意見を述べる問題では、「PREP」という型を使うと、意見を英語で伝えることに慣れていない場合でも答えやすくなります。
英語 | 意味 | 内容 |
---|---|---|
P = Point | 主張 | 自分の意見をはっきり言う |
R = Reason | 理由 | なぜそう思うのか説明する |
E = Example | 具体例 | 自分の経験や事例などを交えて具体的に説明 |
P = Point | もう一度結論 | 最後にもう一度、結論をまとめる |
たとえば、以下のような質問が出たとします。
Q: Do you think online shopping will become more popular?
(オンラインショッピングはもっと人気になると思いますか?)
この質問の答えをPREPに当てはめて答えると、以下のようになります。
Point(主張):Yes, I think online shopping will become more popular.
はい、オンラインショッピングはもっと普及すると思います。
Reason(理由):Because it's convenient and saves time.
便利だし、時間も節約できるからです。
Example(具体例):For example, I often buy books and clothes online, because I'm busy.
例えば、私は忙しいので本や服をよくネットで買います。
Point(再主張):So I think online shopping will be more common in the future.
ですので、今後はオンラインショッピングがより一般的になると思います。
意見を述べるのが苦手でも、PREPを使えば英語で論理的に伝える力が身につきます。
まずは身近な話題から、短い文でもいいのでPREPの型で話す練習を始めてみましょう。
7. 英検®︎2級 過去問の対策法

英検®︎2級では、限られた時間内で全ての問題に取り組み、各技能で6割以上を目指す必要があるため、ただ解くだけではなく、戦略的に時間を使う必要があります。
そのためにも、実際の試験時間に合わせて過去問を解き、どのパートにどれだけ時間をかけるべきかを把握しておきましょう。
以下のステップで、進めることがおすすめです。
STEP1:まずは本番と同じ形式・時間で解いてみる
STEP2:時間内に解けなかった問題があった場合の原因を探る
STEP3:解いた問題の英文の精読と速読を行う
STEP4:1~3を繰り返しながら間違えた問題は反復練習する
STEP1〜3を繰り返しながら、間違えた問題は反復練習して確実に克服していきましょう。
1つずつ解説します。
7-1. STEP1:まずは本番と同じ形式・時間で解いてみる
まずは、英検®︎2級の過去問を「本番と同じ形式・時間で」解いてみましょう。
実際の試験時間を体験することで、自分が時間内に解けない問題や時間配分のクセを明確にできるからです。
たとえば、リーディングに時間をかけすぎてしまい、ライティングに十分な時間が残らない受験者は少なくありません。
時間を計りながら練習することで、どのパートに何分かかるのか、自分のペースを客観的に把握できます。
過去問を本番と同じ形式・時間で解くことは、自分の弱点・改善点の発見につながります。まずは、本番と同じ条件で過去問に挑戦してみてください。
7-2. STEP2:時間内に解けなかった問題があった場合の原因を探る
過去問を解く際、時間内に解けなかった問題があれば、その原因を必ず探るようにしましょう。
たとえば、「読解問題で時間切れになった」ときは、振り返ることで以下のような原因に気づくことがあります。
例)
-
一文ずつ丁寧に読もうとしすぎて時間をロスしていた
-
設問を先に読んでおらず、探すべき情報を把握できていなかった
こうした原因があるとき、改善策として「設問を先に読む癖をつける」「スキャニングを意識して読む練習をする」など、打開策を見出せるようになります。
時間内に理由を分析することで、自分の弱点や課題が明確になり、次に向けた具体的な対策が立てられるようになるのです。
原因を曖昧にしたままでは、同じ失敗を繰り返してしまう可能性があるため、原因を探るための振り返りはとても有効です。
7-3. STEP3:解いた問題の英文の精読と速読を行う
過去問を解いた後に、その英文を精読と速読の両方で読み直すことも非常に効果的な学習法です。
なぜなら、精読と速読の両方を取り入れることで、語彙や文法の理解と、読みのスピードの両方を同時に強化できるからです。
「解いて終わり」にするのではなく、英文を「読み込む」ことによって、本番で必要な読解力が着実に身につきます。
たとえば、過去問で扱われた英文を精読することで、知らなかった語彙・文法・構文の理解が深まります。「なぜこの答えになるのか」を納得できるようになるでしょう。
その後、同じ英文を速読する練習を行えば、「内容を早く処理する力」が養われ、実際の試験でのスピードアップにもつながります。
このように、過去問を解いたあとの英文を精読し、さらに速読することで英語力を強化することができます。
7-4. STEP4:1~3を繰り返しながら間違えた問題は反復練習する
過去問を一度解いたあと、日をあけてSTEP1~3の流れで再度学習し、取り組み、間違えた問題は反復練習を行うようにしてください。
解き直すことは、学習効果を大きく高める効果があることが分かっているからです。
というのも、ドイツの実験心理学者エビングハウスの研究によれば、人の脳は新しく得た情報の多くを短時間で忘れるようにできており、24時間後には約70%の記憶が失われるとされています。
しかし、記憶が薄れかけたタイミングで復習を行うと、情報がより強固に定着しやすくなることも分かっています。これは「忘却曲線」に基づく効果的な復習法であり、すぐに解き直すより日をあけて、「どれだけ覚えているかを確認する」ことに大きな意味があります。
「一度解いたから終わり」ではなく、時間をあけてもう一度解き、復習も行うことで、知識を確かなものにすることができ、試験本番に役立ちます。
8. 英検®︎2級 合格のための対策スケジュール

英検®︎2級合格を目指す場合、試験までの期間に応じて効果的な対策を立てることが重要です。
試験日まで1か月前、2か月前、3か月前のスケジュールに分けて、それぞれの時期に合わせた効果的な学習法をご紹介します。
自分の目標と試験日までの時間に合わせて、最適なプランを選び、効率よく合格を目指しましょう。
8-1. 1ヶ月で合格を狙う場合

1ヶ月で英検®︎2級に合格するためには、限られた時間を効率的に活用することが求められます。
この期間での学習のコツは、毎日学習時間を確保することと、計画的に弱点を克服することです。
以下4つのポイントを押さえて学習を進めることをおすすめします。
-
毎日学習時間を取る
1ヶ月で英検®︎2級の合格を目指すなら、毎日1〜1.5時間程度学習する時間を確保しましょう。
試験前に知識を定着させるため、コンスタントに学習を進めることが大切です。
-
単語・熟語暗記は毎日行う
英検®︎2級では、5000語以上もの語彙力が必要だと言われています。
そのため単語・熟語は毎日少しずつでも覚えることを習慣にしましょう。特に試験の前半で登場する基本的な単語や熟語は、早い段階でしっかりと覚えておくと安心です。
単語の覚え方は2. 英検®︎2級 単語の対策法を参考にしてください。
-
最初の2週間は苦手パートの対策
最初の2週間は、自分の苦手なパートに重点を置いて学習します。
例えば、リスニングやライティングが苦手であれば、その分野に時間をかけて対策を行います。苦手分野を早めに克服することで、その後の学習がスムーズになり、勉強への意欲や試験本番へのモチベーションが大きく変わるはずです。
-
後半2週間で過去問や問題集を使った実践練習(苦手パート2:得意パート1 程度の比率)
学習の後半2週間は、過去問や問題集を使って実践練習を行いましょう。
特に、時間配分を意識しながら問題を解く練習をすることが大切です。
この時期には、苦手パートだけでなく、得意パートにも時間をかけて復習をしながら学習を進めます。得意パートの得点力を上げると、全体の得点力のアップも期待できるからです。
実際の試験と同じ時間で解き、試験本番に備えましょう。
8-2. 2ヶ月で合格を狙う場合

2ヶ月で合格を狙う場合、週5~6日程度の学習頻度で、以下3つのポイントを押さえて進めましょう。
-
1ヶ月目:基礎力強化と弱点克服のための学習をする
最初の1ヶ月は、英検®︎2級の基礎をしっかり固めることが大切です。
単語や熟語、文法などの基本的な部分は毎日確認し、特に苦手なパートがあればそこに重点を置いて学習を進めましょう。
リスニングやライティングに不安がある場合は、その分野に時間をかけて集中して取り組みます。弱点を早めに克服しておくことで、その後の学習がスムーズに進みやすいです。
-
2ヶ月目:過去問や問題集を使って実践的な練習を行う
2ヶ月目は、過去問や問題集を使って実践的な練習を行います。
試験の形式に慣れることが最も重要なので、時間内に全ての問題を解けるように時間配分を意識しながら解きましょう。
特に間違えた問題や苦手なパートは反復練習し、改善点を明確にして強化します。実際の試験に近い環境で練習することで、自信を持って本番に臨めるようになります。
-
モチベーションの維持と疲れを防ぐことを意識的に行う
学習を続ける中でモチベーションを維持し、過度な疲れを防ぐことを意識的に行うことも重要です。
2ヶ月間高いモチベーションを維持して学習し続けることは、多くの人にとって難しいことでもあるので、目標を小分けに設定し、達成感を感じながら進めるようにしましょう。
定期的に休憩を取り、リフレッシュすることが学習効率を高めます。疲れを感じたら無理せず休みを取ることも、合格への近道です。
8-3. 3ヶ月で合格を狙う場合

試験まで3ヵ月ある場合、週4~5日程度の学習頻度で継続的な学習を心がけ、以下のスケジュールで進めていきましょう。
-
1ヶ月目:基礎固めと苦手分野の把握
まずは1ヶ月目で英検®︎2級の基礎をしっかりと固めましょう。
語彙や文法、リスニング、ライティングの基本を学習し、基礎力を強化します。
この段階では、まず自分の弱点をしっかり把握し、それに対する対策を進めることが大切です。苦手な部分を早めに明確にしておくことで、後の学習を効果的に進めることが出来ます。
-
2ヶ月目:苦手分野の克服
2ヶ月目は、1ヶ月目で見つけた弱点に重点を置いて学習を進めます。
各技能で6割以上の正答率を目指しながら、苦手を克服していきましょう。この時期には、少しずつ実践形式の問題にも取り組み始め、試験の出題傾向にも慣れていくこともおすすめです。
-
3ヶ月目:総仕上げと弱点の最終確認
3ヶ月目は総仕上げの時期です。これまでの学習内容を復習し、最後の詰めとして弱点の最終確認を行いましょう。
過去問を繰り返し解き、時間内に解けるように練習することが大切です。
特に、試験直前になってきたら、間違えた問題を徹底的に復習し、得点力を向上させましょう。
残り時間が少なくなってきたこの時期こそ、集中力と緻密な時間管理が大切になります。
9. より手堅く英検®︎2級の合格を目指すならイーオンの英検®︎対策コースがおすすめ

独学でも学習を進められるよう、対策方法を紹介しましたが、より確実に英検®︎2級の合格を目指すなら、イーオンの『英検®︎対策コース』がおすすめです。
イーオンでは、豊富な経験と実績を持つ講師陣が、あなたの弱点を効果的に克服し、効率よいスキルアップをサポートします。
試験直前の実践的な対策や、合格に向けた最適な学習プランを提供できることも、イーオン『英検®︎対策コース』のメリット。
オンラインで受講できるため、学校や仕事で忙しい方にもぴったりです。時間や場所に縛られずに学べるため、合格に向けて効率的に学習を進められます。
最新の試験の傾向に合わせた対策を行うため、試験本番は自信を持って挑むことができます。
ぜひ、イーオンの英検®︎対策コースを活用して、最短での英検®︎2級合格を実現しましょう。
10. まとめ
この記事では、英検®︎2級の対策方法を技能ごとに紹介しました。
英検®︎2級の合格を目指して対策を進めるなら、以下のポイントを押さえて対策を進めていきましょう。
英検®︎2級合格のための対策4つのポイント |
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英検®︎公式サイトによると、2級では各技能で6割程度の正答率を取っている受験者の多くが合格しているとされているため、すべての技能で6割以上取れるように対策することが大切です。
苦手な技能を見つけたら、技能ごとに最適な対策をしていきましょう。
英検®︎2級 単語の対策法 |
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英検®︎2級 リーディングの対策法 |
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英検®︎2級 ライティングの対策法 |
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英検®︎2級 リスニングの対策法 |
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英検®︎2級 二次試験スピーキングの対策法 |
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英検®︎2級 過去問の対策法 |
STEP1:まずは本番と同じ形式・時間で解いてみる STEP2:時間内に解けなかった問題があった場合の原因を探る STEP3:解いた問題の英文の精読と速読を行う STEP4:1~3を繰り返しながら間違えた問題は反復練習する |
「とりあえず2級の範囲を勉強しておこう」といった漠然とした学習では、合格を目指すのは難しいのが現実です。
特に苦手分野は、この記事で紹介しているような具体的な対策法を取り入れ、正答率を上げることが重要です。
ただし、独学ではライティングやスピーキングの添削や、正しい解答の方向性など、見極めるのが難しい場合もあります。
そういったときは、プロのサポートを活用して、確実な合格を目指していきましょう。
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