【完全ガイド】英検®3級に合格する勉強法を具体例・例題付きで解説

2025.07.22
  • 試験対策/資格取得

「英検®3級の勉強って何をすればいいの?」

「英検®︎3級に受かる効果的な勉強方法を知りたい」

と感じていませんか?

英検®3級を受験すると決めたものの、合格に向けてどんな勉強方法をすればいいのか迷うこともあるでしょう。

結論、英検®3級の勉強は以下のような勉強方法・問題集で進めていくことをおすすめします。

【英検®3級の勉強方法一覧】

技能 やること
単語・熟語
  • 英検®︎3級で頻出する単語から優先的に取り組む
  • 1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む
  • 覚えていない単語に印をつけて、「1週間後、1ヶ月後」のタイミングで復習する
文法
  • 頻出の文法項目を学習・復習しておく
  • 問題集を通して苦手な文法を把握し、何度も復習する
ライティング
  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングの型を覚える
  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングのコツを身につける
  • 英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む
  • 添削やフィードバックをもらう
リーディング
  • 問題集や過去問で出題形式を把握しておく
  • 多読・音読で読解力をアップさせる
リスニング
  • 英検®3級リスニング問題の解き方のコツを押さえておく
  • 英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む
スピーキング
  • 面接の流れを知る
  • 英文を音読して正しい発音を身につける
  • 質問パターンを把握しておく
  • 家族や友人と問題集を使って模擬面接をする
  • 本番で使えるフレーズをとっさに使えるように覚えておく

上記の勉強方法を行えば、英検®3級の出題傾向に沿った対策ができ、合格へと近づくことができるでしょう。

ただし上記の学習をなんとなく進めても意味がありません。

  • 各技能をどのくらいの比重で勉強すればいいのか
  • どのようなスケジュールで進めていけば効率良く、高い学習効果を得られるのか

といったことを把握したうえで取り組まなければ、一生懸命時間をかけて取り組んだにも関わらず、残念な結果につながりかねないのです。

そこでこの記事では、効率的で確実に成果につながる学習を進めるために、

  • 英検®︎3級合格のための勉強法のポイント
  • 英検®︎3級合格のための勉強スケジュール

もあわせてご紹介します。

この記事を読めば、英検®︎3級に合格するための勉強方法が分かり、取り組めるようになります。

なお、イーオンがおすすめする英検®︎3級の問題集は以下の通りです。気になる方は、ぜひ書店でチェックしてみてください。

【おすすめ問題集】

問題集 特徴
  • 英検®3級レベルの長文の中で文脈を通して単語・熟語を記憶し、読解力も身につく
  • テーマごとに、単語を覚えたか確認できるチェックテストがついている

※2025年7月16日以降は、リニューアルして発売される以下のバージョンの購入をおすすめします。

発売日 : 2025年07月16日

出典:旺文社「英検3級総合対策教本 改訂増補版

  • 英検®︎3級合格に必要⼗分な⽂法知識をコンパクトにまとめてある
  • 「出題範囲がわかる!重要⽂法⼀覧表」で、どの⽂法が英検®︎3級に出題されるのか、⼀⽬で分かる
  • 長文問題が豊富である
  • 実際のリスニング問題と同じ順序で学習を進められる
  • 詳しい解説とトレーニング、実戦問題を収録している
  • 長文問題が豊富である
  • 自動採点アプリがある
  • 英語の音声がアプリから聞け、いつでもどこでもリスニング対策ができる
  • 英検®3級のリーディング問題の傾向や出題パターンが分かる
  • 長文問題が豊富である
  • リスニングアプリ「英語の友」に対応
  • スマホで音声が聞けるためいつでもどこでも対策ができる
  • 2024年度からの新形式英検®に対応
  • エッセイ問題とEメール問題の解き方が身につく
  • 必要な語彙力・文法力がマスターできる
  • 添削例でチェックポイントが確認できる
  • 面接室内の様子だけでなく、試験会場に到着してから会場を出るまでの流れをスマートフォン・PCまたはDVDで見ることが可能
  • 「面接試験の流れ」「出題内容」「各Day」「重要構文・語句」の音声を手軽にスマートフォン(アプリを使用)で聴き、対策できる

Jリサーチ出版「英検®3級面接大特訓

  • 英検®受験指導で第一人者をはじめとする最高の執筆陣が、徹底した問題分析と効果的な練習方法により、面接試験合格への最短経路を案内してくれる
  • 頻出のテーマ、トピックもランキング形式で紹介している

ぜひ最後までお読みください。

目次

1. 英検®︎3級合格のための勉強法2つのポイント

英検®︎3級合格に向けて勉強する際は、やみくもに学習を進めるのではなく、ポイントを理解して勉強することが効率よく合格するための近道となります。

英検®︎3級合格のための勉強法2つのポイント

  • 英単語・熟語は毎日継続して取り組む
  • 自分一人だけでなく周囲の人にもサポートをお願いする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1. 英単語・熟語は毎日継続して取り組む

ポイントの1つめは「英単語・熟語は毎日継続して取り組む」ことです。

なぜなら、英単語や熟語の習得が英検®3級の合格に直結するため、他の技能と比較すると重点的に学ぶ必要があるからです。

具体的には、以下のような理由があります。

  • 英検®4級と比べて英検®3級では4級から約900語も増え、約2,100語が必要単語数と言われており、語彙力が必要になる
  • 英検®3級からは「ライティング」と「スピーキング(二次試験)」も試験内容に加わる
  • 語彙力は一朝一夕では身につかない

したがって、英単語・熟語は毎日継続して取り組むことが重要なのです。

詳しい英単語・熟語の勉強方法については「2.英検®︎3級合格に向けた単語・熟語の勉強法」で解説しているので、あわせてお読みください。

1-2. 自分一人だけでなく周囲の人にもサポートをお願いする

2つめのポイントは「自分一人だけでなく周囲の人にもサポートをお願いする」ことです。

というのも、英検®3級のライティングやスピーキング(二次試験)の学習において、自己採点したり、面接で英語を話す練習をしたりするのには限界があるためです。

英検®3級のライティングは書き方の‟型”を覚えれば得点しやすい分野ではあります。

しかし、正しく型を活用して点の取れる英文を書けるようになるには、添削を実施し、「書いた英文のどこに課題があるのか」を明らかにすることが必要です。

自分で書いた英文を自分で客観的に添削していくのは、英語を勉強中の方にとって簡単なことではないでしょう。

またはじめて登場するスピーキング(二次試験)は面接形式であるため、一人での対策は物理的に難しいでしょう。実践練習なしに試験に臨めば、緊張してうまく喋れなくなる可能性もあります。

そのため、英語力のある学校や塾の先生、保護者に添削・指摘してもらうなど、周囲の人にもサポートをお願いすることが英検®3級合格への近道なのです。

次章からはより詳細に、各技能の勉強方法について解説していきますので、ぜひ引き続きお読みください。

2. 英検®︎3級合格に向けた単語・熟語の勉強法

英検®3級に必要な単語数は約2,100語とされており、中学校卒業レベルの英単語力が求められます。

確実に3級に合格するためには、その7割程度(約1,500語)は覚えておきましょう。

今からその具体的な単語・熟語の勉強法を以下3つご紹介します。

英検®︎3級合格に向けた単語・熟語勉強法3つ

  • 英検®︎3級で頻出する単語から優先的に取り組む
  • 1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む
  • 覚えていない単語に印をつけて、「1週間後、1ヶ月後」のタイミングで復習する

2-1. 英検®︎3級で頻出する単語から優先的に取り組む

単語・熟語の勉強法1つめは「英検®︎3級で頻出する単語から優先的に取り組む」ことです。

ただやみくもに、英検®3級に必要とされる2,100語を覚えていくのでは、出題頻度の低い語彙にも多くの時間を費やすことになり、効率が悪いうえに得点にもつながりにくいでしょう。

確実に対策が必要な単語は以下の150語です。これらを参考にして、対策を行っていきましょう。

英検®3級において確実に対策が必要な単語150語

1 practice 練習する

2 wait 待つ

3 leave 出発する

4 favorite 好きな

5 month 月(暦の月)

6 restaurant レストラン

7 thought ~と考えた(thinkの過去形)

8 finish ~を終える

9 should ~するべきだ

10 history 歴史

11 travel 旅行する

12 science 理科

13 famous 有名な

14 usually 普段は

15 develop 発展する

16 other 他の

17 parent 親

18 place 場所

19 kind 種類

20 vacation 休暇

21 sure 確信がある

22 together 一緒に

23 different 異なる

24 pair ペア

25 often ひんぱんに

26 ticket チケット

27 late おそい

28 hour 1時間

29 hope ~を望む

30 forget ~を忘れる

31 need ~を必要とする

32 sell ~を売る

33 wear ~を身に着けている

34 bring ~を持ってくる

35 find ~を見つける

36 learn ~を学ぶ

37 around ~の周り

38 during ~の間に

39 ride ~に乗る

40 join ~に参加する

41 become ~になる

42 could ~できた

43 poor 貧しい

44 clothes 服

45 museum 博物館

46 arrive 到着する

47 weather 天気

48 grandparent 祖父、祖母

49 rise 上がる

50 prize 賞

51 ready 準備ができている

52 enough 十分な

53 dictionary 辞書

54 agree 賛成する

55 happen 起こる

56 once 一度

57 cheap 安い

58 report レポート

59 thing もの、こと

60 wrong まちがった

61 again また

62 something なにか

63 important だいじな

64 each それぞれの

65 later あとで

66 never 1回もない

67 draw ~を描く

68 borrow ~を借りる

69 remember ~を思い出す

70 build ~を建てる

71 decide ~を決める

72 break ~を割る

73 hold ~を開催する

74 grow ~を育てる、育つ

75 lose ~をなくす

76 until ~まで

77 miss ~がなくて寂しく思う

78 expensive (値段が)高い

79 abroad 海外で

80 both 両方の

81 passage 文章

82 farm 農場

83 same 同じ

84 university 大学

85 instead 代わりに

86 information 情報

87 health 健康

88 space 空間

89 excited わくわくしている

90 daughter むすめ

91 almost ほとんど

92 professional プロの

93 surprised びっくりした

94 already すでに

95 simple シンプルな

96 cousin いとこ

97 twice 2回

98 worry ~を心配する

99 believe ~を信じる

100 celebrate ~を祝う

101 begin ~を始める

102 mean ~を意味する

103 choose ~をえらぶ

104 guess ~と言い当てる

105 while ~している間に

106 since ~からずっと

107 spend (お金、時間を)消費する

108 promise 約束

109 life 命

110 future 未来

111 increase 増える

112 prepare 準備する

113 own 自分の

114 recently 最近

115 nervous 緊張した

116 hurry 急ぐ

117 worst 一番悪い

118 anytime いつでも

119 save ~を節約する

120 introduce ~を紹介する

121 invite ~を招待する

122 hurt ~を傷つける

123 perform ~を演じる

124 contact ~に連絡する

125 enter ~に入る

126 cost (費用が)かかる

127 license 免許

128 afraid 怖がっている

129 actor 俳優

130 traditional 伝統的な

131 finally 最後に

132 crowded 混んでいる

133 international 国際的な

134 excuse 言い訳

135 absent 欠席の

136 subject 教科

137 machine 機械

138 dirty 汚い

139 alone 一人で

140 race レース

141 rule ルール

142 performance パフォーマンス

143 boring つまらない

144 tour ツアー

145 else その他に

146 sign サイン

147 accident アクシデント

148 order ~を注文する

149 explain ~を説明する

150 collect ~を集める

上記のような頻出単語から順に覚えていけば、短期間で効率よく点数が伸びやすくなるでしょう。

2-2. 1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む

単語・熟語の勉強法2つめは「1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む」ことです。

単語を1回で覚えることは簡単ではありません。

というのも、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発表した研究(エビングハウスの忘却曲線)によると、人は一度記憶した内容を、時間とともに急速に忘れ、1回だけ単語を見た場合、1日後には7割以上は忘れてしまうことが分かっているからです。

(参考:ヘルマン・エビングハウス著『記憶について 実験心理学への貢献』誠信書房, 1978年

【エビングハウスの忘却曲線】

経過時間 覚えている割合
20分後 約58%
1時間後 約44%
1日後 約26%
1週間後 約24%
1か月後 約21%

一度見ただけ、聞いただけの単語は、短期記憶に留まったままで忘れやすくなります。そのため、英単語の学習には復習が不可欠です。

「覚える→忘れる→思い出す→忘れる→また思い出す」というサイクルを回すことで記憶を強化していくことができるのです。

「1週間で200語を覚える」といったように、週の目標単語数を決めて毎日取り組みましょう。

具体的な取り組み方は以下を参考にしてみてください。

取り組み方5ステップ

(1)取り組む単語帳を決める

(2)単語帳を4分割し、それぞれA・B・C・Dとする

(3)4分割したもの(A・B・C・D)をさらに3分割して、それぞれ1・2・3とする

(4)以下のように1週間単位で取り組む

月:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

火:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

水:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

木:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

金:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

土:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

日:Aの復習

(5)分からなかったものにはチェックをつけ、3回連続チェックがついた単語は定期的に復習を行う

◆ポイント

1個の単語にかける時間は長くても2~3秒にし、短い時間で多くの単語に取り組めるようにする

2-3. 覚えていない単語に印をつけて「1週間後、1ヶ月後」のタイミングで復習する

単語・熟語の勉強法3つめは「覚えていない単語に印をつけて、1週間後、1ヶ月後のタイミングで復習する」ことです。

2-2. 1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組むで紹介したエビングハウスの忘却曲線では、以下の通り、「忘れそうなギリギリのタイミング」で復習を繰り返すことで、徐々に情報が短期記憶から長期記憶へと移行し、記憶が定着すると言われています。

エビングハウスの忘却曲線 24時間後に復習 3日後に復習 1週間後に復習 2週間後に復習 1カ月後に復習

毎日取り組んでも、なかなか覚えられない単語に関しては、ある程度長期的に取り組むことも視野に入れて、何度も復習を繰り返しましょう。

具体的なやり方は以下のとおりです。

取り組み方3ステップ

※「2-2.1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む」のやり方に沿って解説しています。

(1)「2-2.1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む」で3回チェックのついた単語を「覚えていない単語」とする

(2)各週の学習からちょうど1週間後の日曜日に「覚えていない単語」だけを5分間復習

例:2週目の日曜日にAの覚えていない単語を復習する

【1週目】

月:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

火:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

水:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

木:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

金:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

土:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

日:Aの復習

【2週目】

月:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

火:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

水:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

木:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

金:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

土:朝B-1、昼B-2、夕B-3、夜Bの復習(各10分)

日:Bの復習、Aの覚えていない単語を復習

(3)各週の学習からちょうど4週間後の日曜日に、同じ「覚えていない単語」を2~4分で復習

例:4週目の日曜日にAの覚えていない単語を復習する

【1週目】

月:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

火:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

水:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

木:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

金:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

土:朝A-1、昼A-2、夕A-3、夜Aの復習(各10分)

日:Aの復習

【4週目】

月:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

火:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

水:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

木:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

金:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

土:朝D-1、昼D-2、夕D-3、夜Dの復習(各10分)

日:Dの復習、Aの覚えていない単語を復習

英単語の覚え方に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご確認ください。

英単語が覚えられない人必見の効果的な学習法9選─長期記憶のコツ

3. 英検®︎3級合格に向けた文法の勉強法

次に英検®3級合格に向けた文法の勉強法を解説します。

英検®3級では、中学で習うレベルの文法や構文が出題されます。

具体的には、文法そのものの知識を問う問題が3問程度出題され、特に以下の項目は出題頻度が高い傾向にあります。

  • 現在完了
  • 受動態
  • 比較
  • 分詞
  • to不定詞
  • 関係代名詞
  • 動名詞
  • 助動詞

英検®3級においては、ライティングやスピーキングでも文法の知識が必要となるため、しっかり対策をしましょう。

3章では英検®3級の出題傾向に沿った効率的な勉強法を以下2つご紹介していきます。

英検®︎3級合格に向けた文法勉強法2つ

  • 頻出の文法項目を学習・復習しておく
  • 問題集を通して苦手な文法を把握し、何度も復習する

3-1. 頻出の文法項目を学習・復習しておく

文法の勉強法1つめは「頻出の文法項目を学習・復習しておく」ことです。

出題頻度の低い文法から着手してしまうと、本番のテストでほとんど出ない項目に時間を費やすことになり、非効率です。

文法を理解し、身につけるためには、以下のステップで学習を進めましょう。

取り組み方3ステップ

(1)英検®3級の文法項目がまとまった問題集や一覧表などで頻出項目を確認する

※英検®3級の文法の学習におすすめの問題集は、表の下に「おすすめ問題集」としてご紹介しています。

(2)文法のルールを理解する

例:「不定詞(to + 動詞)」は「〜すること」「〜するために」

(3)例文を音読し、真似して作る(インプット+アウトプット)

  • 例文を最低3〜5個音読する
  • 例文に似た文章を自分で作文してみる

3-2. 英検®︎3級対策問題集を通して苦手な文法を把握し、何度も復習する

文法の勉強法2つめは「英検®︎3級対策問題集を通して苦手な文法を把握し、何度も復習する」ことです。

なぜなら、

  • 解説を読むだけで分かったつもりになるのを防げる
  • 苦手項目を繰り返し復習することで文法のルールを定着させられる

といったことが可能になるからです。

具体的には、以下のステップで取り組みましょう。

取り組み方3ステップ

(1)問題集を解く・答え合わせをする

3-1.頻出の文法項目を学習・復習しておく」でご紹介したおすすめ問題集を活用して、文法の問題を解く&答え合わせをする

(2)間違えた文法を理解する

間違えた文法について、問題集の解説を読んで正しいルールを理解する

(3)間違えた文法を弱点リストに記録する

ノートやメモアプリなどを活用し、以下のようなフォーマットで弱点を記録する

解き直し予定日は、問題集を解いた1日後、3日後、7日後に設定すると定着しやすい

解き直した際に同じ間違いをしたら、ステップ(2)~(3)をやり直す

解き直しの際、3回連続で正解できれば「習得済み」と判断してリストから消す

日付 文法項目 間違えた理由 解き直し予定日
5/20 不定詞 to+動詞を忘れた 5/21, 5/23, 5/27
5/20 比較 Moreの位置ミス 5/21, 5/23, 5/27

4. 英検®︎3級合格に向けたライティング勉強法

次に英検®3級合格に向けたライティングの勉強法を解説します。

ライティングでは2024年度第1回検定から、ライティングの問題がリニューアル。「意見論述問題」に加えて「E-mail返信問題」が出題され、ライティングの問題はあわせて2問となりました。

意見論述問題の各観点は0〜4点の5段階で評価され、1問1点として計算する採点方法「素点」の満点は16点です。また、E-mail返信問題の各観点は0〜4点の5段階で評価され、「素点」での満点は12点です。

英作文で一定のスコアを取らなければ、ほかの技能が満点であっても不合格となってしまうため、出題傾向に沿った英作文の書き方を身につけることが重要になります。

4章では、英検®3級におけるライティングの勉強方法について、以下4つをご紹介します。

英検®︎3級合格に向けたライティング勉強法4つ

  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングの型を覚える
  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングのコツを身につける
  • 英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む
  • 添削やフィードバックをもらう

4-1. 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングの型を覚える

ライティングの勉強法1つめは「意見論述問題・E-mail返信問題のライティングの型を覚える」ことです。

英検®3級のライティングでは、毎回出題される種類として「意見論述問題」「E-mail返信問題」の2問にほぼ固定されており、さらに採点の観点も明確に定められています。

具体的には、「意見論述問題」においては

  • 質問の意図に沿った回答(自分の意見)を述べる
  • その理由を2つ書く

といったことで「内容」「構成」の両方で加点が狙えます。

例文と合わせて、意見論述問題の型をイメージしていきましょう。

【意見論述問題】書き方の型

(1)自分の意見

(2)理由1

(3)理由2

【例題】 Q: What sport do you like the best? (あなたが一番好きなスポーツは何ですか?) ▼解答例 (意見)My favorite sport is soccer. (理由1)I like soccer because I can play it with my friends at school. (理由2)Also, it is exciting to watch soccer games on TV with my family. (私が一番好きなスポーツはサッカーです。 学校で友だちと一緒にプレーできるので、サッカーが好きです。 また家族と一緒にテレビでサッカーの試合を見るのもワクワクします。)

「E-mail返信問題」では、

  • 届いたメール文に対して自分の感想や感情を述べる
  • 相手の質問に適切に回答する

といったことで「内容」が加点されていきます。

こちらも、例文と合わせて、E-mail返信問題の型をイメージしていきましょう。

【E-mail返信問題】書き方の型

(1)質問1への回答

(2)質問2への回答

(3)自分の感想や感情を示す

【例題】 Your friend Ken sent you an e-mail. Read it and answer his two questions. From: Ken To: You Subject: Weekend Plan Hi! This Saturday, I'm going to a big food festival with my family. There will be many kinds of food from different countries. I'm so excited! What do you usually eat on weekends? ① Do you want to go to a food festival someday? ② Please write back! Ken

▼解答例

Hi Ken,

(質問1への回答)I usually eat curry and rice with my family on weekends.

(質問2への回答)Yes, I want to go to a food festival someday.

(自分の感想や感情)It sounds so fun and I want to try food from other countries.

【日本語訳】

こんにちは、ケン。

週末はたいてい家族とカレーライスを食べています。

はい、いつかフードフェスティバルに行ってみたいです。

とても楽しそうだし、いろいろな国の料理を食べてみたいです。

上記のように、書き方の型を身につけて、英検®3級のライティングで得点を確実に取れるようにしておきましょう。

4-2.「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングのコツを身につける

ライティングの勉強法2つめは「意見論述問題・E-mail返信問題のライティングのコツを身につける」ことです。

4-1.「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングの型を覚える」でお伝えした「書き方の型」を使っても、

  • うまく理由が書けない
  • 語数が足りなくなってしまう
  • 言いたいことが英語で出てこない
  • 質問の意図からずれて回答してしまう

といった課題にぶつかることがあります。

そこで型を活用するだけでなく、以下のように実際の書き方におけるコツを身につけることがカギになります。

英検®3級のライティング 6つのコツ

【意見論述問題・E-mail返信問題に共通するコツ】

(1)表現の仕方がわからないときは、知っている単語で言い換える

【意見論述問題のコツ】

(1)質問の意味を和訳して、何を書くべきか明確にしてから書き始める

(2)語数が足りないときは、「いつ・どこで・だれと」の情報を追加する

(3)よく使うフレーズを暗記しておく

【E-mail返信問題のコツ】

(1)文は短く区切るのがベター

(2)問題文の時制にあわせる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

4-2-1. 【意見論述問題・E-mail返信問題に共通するコツ】表現の仕方が分からないときは、知っている単語で言い換える

意見論述問題・E-mail返信問題に共通するコツは「表現の仕方が分からないときは、知っている単語で言い換える」ことです。

英作文でつまずきやすいのは、「伝えたいことを表現する英単語が分からない」という課題です。

こうした際に、自分の持っている語彙力の範囲内での言い換えを行うことで、解答を完成させることができます。

たとえば、「私は運動するのが好きです」と言いたいけど、「運動をする」という英単語が分からない場合です。

「運動をする=exercise」ですが、以下のように言い換えることができます。

言い換えた英文例:I like playing soccer and running.

(サッカーやランニングをするのが好きです)

このように「exercise」という単語を使わなくても、「実際にしている運動」の名前を使えば、具体的で分かりやすい表現になります。

もしも英作文中に英単語が出てこない場合は、自分が知っている単語の中で、別の言い方はできないかを意識するようにしましょう。

また「本音」「事実」を書く必要はないので、無理に自信のない単語やフレーズを使わないようにするのもポイントです。

具体的にイメージが湧くよう、以下に言い換えの例をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。

【例】

◆「自然が好き」と言いたいが “nature(自然)” が出てこない場合

言い換えた英文例:I like trees, flowers, and mountains.(木や花、山が好きです)

→「nature」が思い出せなくても、自然を構成するものを並べることで言い換えられる

◆「家族と過ごすのが好き」と言いたいが “spend time with my family(家族と過ごす)” が出てこない場合

言い換えた英文例:I like eating dinner with my family.(私は家族と夕食を食べるのが好きです)

→「過ごす」という表現が出てこない場合でも、家族との具体的な行動を言えば自然な表現になる

◆「休暇があるから冬が好き」と言いたいが “vacation(休暇・休み)” が出てこない場合

言い換えた英文例:I like summer the best because I do not need to go to school.

(私は夏が一番好きです。なぜなら、学校に行く必要がないからです)

→「vacation」が出てこなくても、「休暇」を別の言い方にすることで、自然に表現できる

4-2-2. 【意見論述問題のコツ1】質問の意味を和訳して、何を書くべきか明確にしてから書き始める

意見論述問題のコツ1つめは「質問の意味を和訳して、何を書くべきか明確にしてから書き始める」ことです。

そうすることで質問の意図を正確に読み取れ、ずれた回答になるのを防ぐことができます。

もしも出題されたトピックと関係のない内容を書いてしまうと、「内容」の観点で減点されてしまいます。

たとえば、Q. What is your favorite season?(あなたの一番好きな季節は?)という質問に対し、

A. I like January.(1月が好きです。)

A. I don't like summer.(夏が好きではありません。)

と上記のように答えても、「好きな季節に対する回答」にはなっていないため減点となります。

一方で、

A. I like spring.(春が好きです。)

A. I like summer.(夏が好きです。)

といったように、質問の意図に沿った英文を書くことができれば「内容」は良しとされて加点されるのです。

したがって、質問の意図からずれた回答にならないためにも、以下のように質問の意味を和訳して、何を書くべきか明確にしてから書き始めましょう。

進め方3ステップ

(1)質問文を和訳

Q: What do you usually do after school?

→放課後によくすることは何ですか?

(2)何を書くべきか明確にする

→「自分がいつも放課後にしていることを書けばいいんだな」

→「いつも放課後にしていることは友達とバスケットボールをすることだ。それを書こう」

(3)英作文をする

→私は放課後、友達とよくバスケットボールをします。

→I usually play soccer with my friends after school.

4-2-3. 【意見論述問題のコツ2】語数が足りないときは「いつ・どこで・だれと」の情報を追加する

意見論述問題のコツ2つめは「語数が足りないときは、『いつ・どこで・だれと』の情報を追加する」ことです。

英検®3級のライティングでは、25〜35語程度の記述が求められますが、テーマによっては、書き終えたあとに語数が不足してしまうケースもあるでしょう。

その際、文を無理に長くするのではなく、状況を補足する語句「いつ、どこで、だれと」を加えることで自然に語数を増やすことができます。

たとえば、以下のようなイメージです。

I watched a movie.

(映画を見ました:4語)

I watched a movie at the theater with my sister last Saturday.

先週の土曜日、妹と映画館で映画を見ました:13語)

いつ:last Saturday(先週の土曜日)

どこで:at the theater(映画館で)

だれと:with my sister(妹と)

このように、「いつ、どこで、だれと」を入れるだけで、語数を自然に増やし、内容も具体的になります。

「語数が足りない」と感じたときは、まずこの3つの情報を追加できないか考えてみましょう。

4-2-4. 【意見論述問題のコツ3】よく使うフレーズを暗記しておく

意見論述問題のコツ3つめは「よく使うフレーズを暗記しておく」ことです。

英検®3級のライティングでは、毎回の出題テーマが違っても「使える表現」には共通するパターンがあります。

そのため、よく使うフレーズを事前に覚えておくことで、文法を間違えたり、ミスをしたりすることが減り、得点が取りやすくなるのです。

以下に、特によく使える表現をカテゴリごとにまとめましたので、覚えて英作文で使うことをおすすめします。

自分の意見や考えを述べる表現
I want to + 動詞の原形. ~したいです。
I want to be a(n) + 職業. ~になりたいです。
I like to + 動詞の原形. ~するのが好きです。
I hope to + 動詞の原形. ~することを望んでいます。
理由を説明するときに使える表現

~~, because ~

(なぜなら)

理由を伝えたいとき

例:I do so because I want to be an English teacher.

It is + 形容詞 + for me to + 動詞の原形

(~することは私にとって〇〇です)

「〜することは私にとって◯◯です」と言いたいとき

例:It is very important for me to study English.

Also, ~

(また、)

2つ目の理由を述べたいとき

例:Also, I like using English on the internet.

That is why ~

(以上の理由で)

最後に再度意見を述べて、全体をまとめるとき

例:That is why I want to study English more.

4-2-5. 【E-mail返信問題のコツ1】文は短く区切るのがベター

E-mail返信問題のコツ1つめは「文は短く区切るのがベター」であることです。

長くて複雑な英文を作ろうとすると、

  • 動詞の数
  • 主語と動詞の一致
  • 時制
  • 接続詞など

文法ミスのリスクが一気に高まります。

一方、1文を4~7語程度で短く区切れば、ミスが起きにくく、正確な文章を作りやすくなります。

そのため無理に情報を沢山入れる必要はなく、「1文、メッセージ」で書くことが安全かつ効果的な方法といえるでしょう。

4-2-6. 【E-mail返信問題のコツ2】問題文の時制にあわせる

E-mail返信問題のコツ2つめは「問題文の時制にあわせる」ことです。

というのも、問題文と時制が一致していないと、「文法」の観点で減点される可能性があるのです。

英語では、動詞の形(時制)によって「過去・現在・未来」を明確に区別することが文法上の大原則です。

そのため、時制が一致していないと「文の意味は通じるけれど、文法的には間違っている」と判断され、減点されてしまいます。

例:相手のメールが過去の出来事について書かれている場合

→返信もすべて過去形で統一する

【OK】We played games.(私たちはゲームをしました)

【NG】We play games.(現在形になっていて時制がずれているのでNG)

E-mail返信問題では上記のように、相手のメールに使われている時制(過去形/現在形)に合わせて英作文をするよう意識しましょう。

4-3. 英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む

ライティングの勉強法3つめは「英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む」ことです。

英検®3級のライティングの「型」と「コツ」を知ったら、次はそれらを実践練習する必要があります。

以下のステップで取り組みましょう。

取り組み方3ステップ

(1)ライティングの問題集を解く

※ライティングの問題集は表下にご紹介しています。

(2)答え合わせをする

書き終えたら、問題集の模範解答と自分の文章を見比べて、内容や構成、文法が合っているかを確認します。

(3)解説を読み、自分の苦手を分析する

問題集には模範解答とともに解説がついていることが多い傾向にあります。

解説を読みながら「どこで失点しているのか」「何が自分の弱点か」を具体的に洗い出しましょう。

たとえば

  • 理由が抽象的で伝わりにくい
  • 時制がズレていた
  • 同じフレーズばかり使っていた
  • 語数が足りなかった
  • 語順が不自然だった など

4-4. 添削やフィードバックをもらう

ライティングの勉強法4つめは「添削やフィードバックをもらう」ことです。

4-3.英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む」でお伝えしたとおり、問題集を使ってライティングの練習をし、模範解答と見比べて答え合わせをすることは大切です。

しかし、自分の書いた英文を自分自身で正確に添削・評価するには限界があります。

問題集の解答には、あなたが書きたい方向性の英文と100%一致するような解答が書いてあるわけではありません。あくまで、解答例が記載されています。

こうした中では、「これで合っているはず」と自分で思っていても、実際には以下のような点で間違いに気づけない可能性があります。

  • 文法的に不自然な表現になっている
  • 単語の使い方が正しくない
  • 構文の組み立てが違っている
  • 読み手にとって不自然な語順や言い回しになっている

特に英検®3級では、「回答内容の良さ」「文法の正確さ」「語彙の使い方」「構成の明確さ」などが採点基準となっているため、本人の知識だけで正しく書けているかを判断するのは難しいのです。

塾や学校の先生、保護者、英語の得意な知人に、以下の観点で添削してもらいましょう。

【意見論述問題について】

観点 チェックされる内容
内容 出題された質問に対応した回答となっているのか
構成 正しい構成で書けているか(意見→理由1→理由2など)
語彙
  • 適切な単語を使用しているか
  • 同じ単語ばかりになっていないか
文法
  • 文法が正しく運用できているか

【E-mail返信問題について】

観点 チェックされる内容
内容 出題された質問に対応した回答となっているのか
語彙
  • 適切な単語を使用しているか
  • 同じ単語ばかりになっていないか
文法
  • 文法が正しく使用できているか

5. 英検®︎3級合格に向けたリーディングの勉強法

次に英検®3級合格に向けたリーディングの勉強法を解説します。

英検®︎3級リーディングの大問は以下3つであり、基礎的な語彙力と文法の知識を前提にした読解力が必要になります。

【大問1】短文の語句空所補充 文脈に合う単語・熟語や動詞の形(文法)を選ぶ力が問われる
【大問2】会話文の文空所補充 熟語力が問われる
【大問3】長文の内容一致選択

A、B、Cの3種類の長文が出題され、質問の意図を素早く読み取り、本文から根拠を探すスキルや必要な情報を素早く拾い読みする力を問われる

Aは「掲示」

Bは「手紙文・Eメール」

Cは「説明文」

内容は家や学校、食事や天気のように身近な話題が多い傾向にあり、英検®︎4級に比べると、文章量が1.5倍ほどの分量となっているため、普段から長文を読む習慣をつけておくと良いでしょう。

また、先にお伝えした方法で文法や単語を学びつつ、長文の概要を掴めるようになるのが理想です。

それでは具体的な勉強方法を以下2つご紹介します。

英検®︎3級合格に向けたリーディング勉強法2つ

  • 問題集や過去問で出題形式を把握しておく
  • 多読・音読で読解力をアップさせる

5-1. 問題集や過去問で出題形式を把握しておく

リーディングの勉強法1つめは「問題集や過去問で出題形式を把握しておく」ことです。

リーディングにおいては、スピーディに問題を解いていかないと時間が足りなくなってしまいます。そのため出題形式を把握することによって、短時間で回答できるようになることが重要です。

さらにスピーディに解けるようになれば、リスニングの問題の「先読み」に時間を回せるようになるため、試験全体を有利に進めることが可能となります。

そのため、出題形式を問題集や過去問で慣れておくことで、テンポよく問題を解き進めることが重要なのです。

これからご紹介する出題形式の例やおすすめ問題集を手に入れて、英検®3級リーディングの出題形式をよく理解しておきましょう。

5-1-1. 【大問1】短文の空所補充問題の例題

( )に入れる適切なものを1,2,3,4の中から一つ選びなさい

A: What did you do last Sunday?

B: I went to the park to ( ) soccer with my friends.

1 read

2 make

3 play

4 study

解答

3. play

<この問題を解くために重要なこと>

5-1-2. 【大問2】会話文の文空所補充の例題

( )に入れる適切なものを1,2,3,4の中から一つ選びなさい。

Girl: Mom, can I wear this T-shirt to the party?

Mother: ( )

Girl: OK, I'll choose a different one.

1 I don't want to go.

2 It's too small for you.

3 The party is next week.

4 Can you help me with this?

解答

2. It's too small for you

前後の流れから、母親がそのTシャツについて何らかの否定的な理由を述べていると考えられます。「OK, I'll choose a different one.(じゃあ別のを選ぶね)」という返答が自然につながるのは、2番の選択肢です。

<この問題を解くために重要なこと>

  • 大問2に関しては単語力・熟語力がものをいいます。
  • 単語力、熟語力があれば文章の意味が分かるので、自然な会話になる文章を選べるようになります。
  • 2. 英検®︎3級合格に向けた単語・熟語の勉強法」を参考にして単語・熟語力を増強しましょう。

5-1-3. 【大問3】長文の内容一致選択

次のE-mailの内容に関して、質問に対する答えとして最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選びなさい。

From: Emily Brown

To: Anna White

Date: September 10

Subject: Weekend Plan

Hi Anna,

Are you free this Saturday afternoon? I want to go to the new art museum in town. I heard there's a special exhibition of animal paintings. You love animals, so I thought you might enjoy it too. My brother went last weekend and said the tiger painting was amazing.

If we go, let's meet at the station at 1 p.m. and walk there together. The museum closes at 5 p.m., so we'll have plenty of time to look around. After that, we can get ice cream at the cafe near the park. Let me know soon!

Emily

From: Anna White

To: Emily Brown

Date: September 10

Subject: Re: Weekend Plan

Hi Emily,

Thanks for the invitation! I'd love to go to the museum with you. I've been busy with school lately, so it will be nice to relax and enjoy some art. I've never been to that museum, so I'm excited. Meeting at 1 p.m. at the station is perfect. I'll bring my camera—I want to take a picture in front of the tiger painting!

See you Saturday!

Anna

(1)

What does Emily want to do on Saturday?

1 Go to the zoo with her brother.

2 See an art exhibition with Anna.

3 Take photos of the park.

4 Visit Anna's school festival.

(2)

Why does Anna want to go to the museum?

1 She wants to draw animals.

2 She needs to write a school report.

3 She hasn't been to that museum before.

4 She promised to meet her brother there.

(3)

What will Anna probably do at the museum?

1 Buy a book about animals.

2 Take a photo in front of a painting.

3 Meet a famous artist.

4 Join a painting class.

解答

(1)2 (2)3 (3)2

<この問題を解くために重要なこと>

  • 先に設問と選択肢を読んでから本文を読みましょう。
  • 本文の中から、設問にあるキーワードを文章の中から探し、必要な部分だけ拾い読みすることで素早く解くことができます。
  • 問題集や過去問で拾い読みの練習を行いましょう。

5-2. 多読・音読で読解力をアップさせる

リーディングの勉強法2つめは「多読・音読で読解力をアップさせる」ことです。

英検®3級のリーディングでは、語彙力だけでなく、英文をスムーズに読んで、設問の意図をすばやくつかむための「読むスピード」と「理解力」も問われます。

そこで、多読で英語特有の語順に慣れ、音読で英文のリズムを体に染み込ませることで、英文を前から自然に理解できるようになり、読解スピードや読解力を向上させることが重要になります。

以下のステップで、毎日行うのがおすすめです。

取り組み方3ステップ

(1)100~150語程度の中学英語レベルの英文選び、まずは黙読する

100~150語程度の中学英語レベルの短い英文を選び、黙読しましょう。

選ぶ英文は、一度取り組んだことのあるものでもかまいません。

5-1.問題集や過去問で問題集や過去問で出題形式を把握しておく」でおすすめした問題集や過去問、中学校の英語の教科書から英文を選びましょう。

(2)読んだ英文を2~3回音読する

文のまとまり(チャンク)ごとに、区切って声に出して読むようにします。

英語特有のリズム(強弱)を意識しながら、滑らかに読めるように繰り返します。

例:I went / to the park / with my friends.

文のまとまりを見抜くためには、以下を意識しましょう。

  • 前置詞に注目:「to」「with」「at」「on」などがチャンクの境界になりやすい
  • 意味のかたまりで考える:「どこで?」「いつ?」「誰と?」と日本語で質問するとチャンクが見える
  • 読んで自然に一息つけるところで区切る

(3)翌日また同じ英文をもう一度読む

1回読んだだけでは定着しにくいので、次の日に同じ文章を再黙読・再音読します。

前日よりも以下の点ができるようになっていると、その英文をすらすら読める状態になったといえます。

読むスピード:(前日)1文ごとに止まりながら読む→(翌日)文全体を前から読みながら理解できる

音読の流れ:(前日)つっかえたり戻ったりする→(翌日)自然なリズムで止まらず読める

理解度:(前日)単語や構文に引っかかる→(翌日)全体の意味をざっくり掴める

読後の感想:(前日)「何が書いてあったっけ…」→(翌日)「こういう話だった」と説明できる

6. 英検®︎3級合格に向けたリスニングの勉強法

次に英検®3級合格に向けたリスニングの勉強法を解説します。

英検®3級のリスニング問題では、以下のように大問1~3の3つで構成され、各10問、合計30問となっています。

大問 内容
大問1(10問)

会話の応答文選択

イラストを参考にしながら2人の対話を聞き、対話の最後の発言の応答に最も適切なものを3つの選択肢から選択する。

大問2(10問)

会話の内容一致選択

対話と質問を聞き、その答えとして適切なものを4つの選択肢から選択する。対話は2往復続き、その後質問が読まれる。

大問3(10問)

文の内容一致選択

英文と質問を聞き、その答えとして適切なものを4つの選択肢から選択。英文は3〜4文から成り立つ。

6章では、こうした英検®3級のリスニング問題に対する勉強法を、以下2つご紹介します。

英検®︎3級合格に向けたリスニング勉強法2つ

  • 英検®3級リスニング問題の解き方のコツを押さえておく
  • 英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む

それぞれ詳しく見ていきましょう。

6-1. 英検®3級リスニング問題の解き方のコツを押さえておく

リスニングの勉強法1つめは「英検®3級リスニング問題の解き方のコツを押さえておく」ことです。

英検®3級のリスニングでは、出題形式が固定されています。

そのため、事前に出題形式と解き方のコツを理解していないと、ただ“なんとなく聞く”だけになってしまい、正解しづらくなってしまいます。

具体的には、4つの解き方のコツがあります。

英検®3級リスニング問題の解き方の4つのコツ

◆【リスニング問題共通】選択肢を先に読んでおき「何を問われそうか」を予想する

「これは時間?場所?目的?誰についての話?」を自分なりに予測しておく

例:選択肢が「In the park」「At school」「At home」「In a shop」→「場所を聞いてくるな」と予測

◆聞き取る際は疑問詞5W1H(What, Why, When, Where, Who, How)に特に注意する

疑問詞に注意して何問も解いていると、分からない単語や聞き取れない語句があっても、話の内容を推測できる力が備わる

  • What:「物や事」を聞かれている
  • Who:「人」を聞かれている
  • Where:「場所」を聞かれている
  • When:「時」を聞かれている
  • How:「方法」を聞かれている
  • How many / much:「数や量」を聞かれている

◆【大問1】1人目の発言者の2回目の発言を集中して聞き取る

大問1では、以下の発言のうち、「4.2人目の発言(2回目)」として適切な応答を選択肢から選ぶ

そのため「1人目の発言者の2回目の発言」を明確に聞き取ることで正解を導き出しやすくなる

1.男性:You look tired.(疲れてるみたいだね)

2.女性:Yeah, I studied all night.(うん、一晩中勉強してたの)

3.男性:When is your test?(テストはいつあるの?)

4.女性:(ここに当てはまるものを以下の選択肢から選ぶ)

  • For math and science.(数学と理科だよ)
  • At the library.(図書館でだよ)
  • Tomorrow morning.(明日の朝だよ)・・・正解

「When is your test?」という質問を集中して聞き取る、とくに「When」に集中して聞き取れていれば、「“いつ”について答える選択肢(=3. Tomorrow morning)」が正解だと分かる

◆【大問2、3】1回目の音声では全体の内容と質問内容を理解し、2回目の音声で「答え」を聞き取る

大問2、3では音声が2回流れるため、以下のコツを使う

  • 1回目の音声:話の全体の内容を把握し、何を質問されているのか理解する
  • 2回目の音声:聞き取った質問の答えを探すつもりで聞き取る

たとえば「パーティーはいつあるか?」という質問の答えをリスニングすることに意識を集中し、2回目の音声を聞く

「どこに集中すべきか」「どのように聞き取るか」などの「コツ」を知っておけば、得点を確実に取れるようになります。問題集を解き始める前に、これらのコツをしっかり抑えておきましょう。

6-2. 英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む

リスニングの勉強法2つめは「英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む」ことです。

リスニングの問題集は以下のステップで進めていくことで、英語聞き取る力と・英文を聞いたまま理解する力を向上させ、英検®3級に合格するリスニング力を身につけることができます。

英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む5ステップ

(1)問題を解き、答え合わせをする

英検®3級のリスニングが求めているのは、一字一句をつぶさに聞き取る力ではない

「話の大意を理解する力」が重要であるため、実際の試験と同じように、制限時間・順番・音声の回数を守って解き、答え合わせをする

※おすすめの問題集は表の下でご紹介しています

(2)音声スクリプトと日本語訳を読み、意味を確認する

英文を読み、意味が分からない単語や熟語に線を引く

和訳を見て意味を確認する

(3)音声スクリプトを音読し、その後音声を聞いてスクリプトの発音をチェックする

音声スクリプトの意味を意識しながらゆっくり音読し、その後、音声を聞いて自分の読み方と比べる

聞こえ方が違う部分は何度かリピートしてマネする

これによってリズム・イントネーション・語のまとまりを体に覚えさせる

(4)音声スクリプトを見ながらオーバーラッピングする

スクリプトを読みながら、流れる音声と同時に発声を行います。

これによってリスニング力とスピーキング力を同時に鍛えことができます。

※オーバーラッピング:スクリプトを見ながら、流れてくる音声と同時に発音するやり方のこと

(5)スクリプトを見ずにシャドーイングする

音声スクリプトを閉じて、シャドーイングを行う。

これによって耳と口を同時に鍛え、英文を処理するスピードを上げる

※シャドーイング:音声を流しながら1~2語ほど遅れて真似して声に出す手法

解き方のコツを意識しながら上記ステップで問題集に繰り返し取り組むことで、試験本番も焦らずリスニング問題に対処できるようになるでしょう。

7. 英検®︎3級合格に向けたスピーキング(二次試験)の勉強法

次に英検®3級のスピーキング(二次試験)の勉強法を解説します。

スピーキングでは、以下の3つの問題から構成され、パッセージ(文章)の音読と質疑応答、あわせて5問が実施されます。

(1)受験者が問題カードに書かれた英文の音読をする(黙読の時間を20秒設けられ、その後に音読する)

(2)問題カードに書かれたパッセージ(文章)とイラストに関する質問

(3)問題カードなしの質問(受験者自身の意見を問う質問)

採点は、次の3つの観点で実施されます。

観点 評価されること
パッセージ(英文)の音読
  • 正しい発音やアクセントが使えているかをチェック
  • 文脈を理解して、特に重要な情報が含まれている単語は強調して読む
質問5問への解答

発音に加え、

  • 質問に対してきちんと答えられているか
  • 英単語や文法が合っているか

などをチェック

アティチュード(態度・姿勢)
  • 積極的にコミュニケーションをとる姿勢を評価される
  • 面接中に積極性のない態度や姿勢を見せてしまうと、減点対象のおそれあり
  • 入室から退室までの面接官とのやりとりすべて評価対象

問題の内容はどれも、日常会話を想定した身近なトピックを扱うのが特徴となっています。

こうした二次試験であるスピーキングについても、英検®3級の傾向に沿った効率的な勉強法を以下6ステップでご紹介していきます。

英検®︎3級合格に向けたスピーキング勉強法5つ

  • 面接の流れを知る
  • 英文を音読して正しい発音を身につける
  • 質問パターンを把握しておく
  • 家族や友人と問題集を使って模擬面接をする
  • 本番で使えるフレーズをとっさに使えるように覚えておく

7-1. 面接の流れを知る

スピーキングの勉強法1つめは「英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む」ことです。

「聞かれる内容」や「質問の順番」がほぼ決まっているため、あらかじめ流れを理解しておくことで、当日の緊張を減らし、自信を持って受け答えすることができます。

実際、初めての面接形式に戸惑ってしまい、英語力はあっても質問の意図が分からず不合格になるケースも少なくありません。

だからこそ、「どんな質問が、どんな順番で来るのか」を知ることが、スピーキング対策において重要なのです。

ちなみに、英検®サイトの「英検Virtual二次試験」へアクセスすれば、バーチャルでスピーキング試験の流れを体感できるため、おすすめです。

7-2. 英文を音読して正しい発音を身につける

スピーキングの勉強法2つめは「英文を音読して正しい発音を身につける」ことです。

英検®3級のスピーキングでは、最初に短い英文(パッセージ)を声に出して読む「音読問題」があります。

このときに、発音が不正確だったり、イントネーションが不自然だったりすると、評価項目の「発音」「イントネーション・アクセント」で減点対象になってしまうのです。

そのため、正しい発音とイントネーション・アクセントで読めるよう、以下の取り組み方で練習しておきましょう。

取り組み方

◆対策本の問題カードの英文や例文を、毎日声に出して読む

最初はゆっくりで構わないので、正確に読むことを意識する

◆ネイティブ音声を真似して発音とイントネーションを練習する

対策本の問題カードを読み上げるネイティブ音声を真似し、練習する

シャドーイングで、自然な抑揚と速さを身につける

録音して自分の声とネイティブ音声を聞き比べ、聞き取りにくい部分やクセがないかチェックし、改善する

▼練習の手順

1.パッセージを黙読して内容を理解(1分)

2.ゆっくり音読(2回)(2分)

3.モデル音声を聞いてシャドーイング(3分)

4.録音し、自分の音読とモデルを比較(2分)

5.最後に1回、自然に通して音読(2分)

7-3. 質問パターンを把握しておく

スピーキングの勉強法3つめは「質問パターンを把握しておく」ことです。

英検®3級の試験では、面接官からよく聞かれる質問パターンがあります。

それらを把握し、答え方を知っておくことで本番でも慌てることなく、スムーズに受け答えができるようになります。

まずは以下を参考にして質問パターンを知り、何を聞かれているかを把握できるようになりましょう。

【What系】

質問パターン 意味 例文(質問と回答)
What is ~? ~は何ですか?

What is your favorite subject?

My favorite subject is English.

What do you ~? 何を~しますか?

What do you do after school?

I do my homework.

What did you ~? 何を~しましたか?

What did you do yesterday?

I played soccer.

What are you going to ~? 何をする予定ですか?

What are you going to do this weekend?

I'm going to go shopping.

What kind of ~? どんな~?

What kind of movies do you like?

I like action movies.

【Where系】

質問パターン 意味 例文(質問と回答)
Where is ~? ~はどこ?

Where is your school?

It's in Nagoya.

Where do you ~? どこで~?

Where do you study English?

At home.

【How系】

質問パターン 意味 例文(質問と回答)
How is ~? ~はどう?

How is your school lunch?

It's good.

How do you ~? どうやって~?

How do you go to school?

By bike.

How many ~? いくつ~?

How many books do you read a month?

I read three.

How often ~? どのくらいの頻度で~?

How often do you watch TV?

Every day.

【Who / When / Which系】

質問パターン 意味 例文(質問と回答)
Who ~? 誰が~?

Who is your best friend?

His name is Taro.

When ~? いつ~?

When do you get up?

At six.

Which ~? どちら~?

Which do you like better, dogs or cats?

I like dogs better.

次によく出る話題を押さえておくことで、面接に向けて自分の答えを用意しやすくなります。

英検®3級の面接では、生活に身近なテーマからの質問が多く、以下のような分野に集中しています。

よく出る話題 具体例
日常生活

好きな教科、放課後の過ごし方、通学・通勤手段

(回答例)

My favorite subject is Math.

(私の好きな教科は数学です)

I usually play basketball after school.

(放課後はいつもバスケットボールをしています)

I go to school by bike.

(私は自転車で学校に通っています)

家族や友人

家族の人数、仲のいい友達は誰か、誰とよく遊ぶか

(回答例)

There are four people in my family.

(私の家族は4人います)

My best friend is Yuki.

(私の親友はユキです)

I often play with Yuki.

(私はよくユキと遊びます)

趣味・休日

好きなスポーツ、週末の予定、映画や音楽

(回答例)

I like basketball.

(私はバスケットボールが好きです)

I play soccer on weekends.

(週末はサッカーをして過ごします)

My favorite movie is Harry Potter.

(私のお気に入りの映画はハリーポッターです)

習慣

起きる時間、食べ物の好み

(回答例)

I usually get up at six thirty.

(私はいつも6:30に起きます)

I like banana very much.

(私はバナナがとても好きです)

上記テーマごとに、「自分の場合はどう答えるか?」を日本語で考え、英語で答えられるよう練習しておくと、似た質問を問われた際も落ち着いて回答することができるでしょう。

7-4. 家族や友人と問題集を使って模擬面接をする

スピーキングの勉強法4つめは「家族や友人と問題集を使って模擬面接をする」ことです。

そうすることで、1人の練習だけでは身につかない「実践力」を鍛えることができます。

スピーキングのテストでは、以下のようなアティチュード(態度・姿勢)が重視されます。

  • 積極的にコミュニケーションをとる姿勢を評価される(声の大きさ・表情・アイコンタクト)
  • 面接中に積極性のない態度や姿勢を見せてしまうと、減点対象のおそれあり
  • 入室から退室までの面接官とのやりとりすべて評価対象

しかし、これらを自分だけで対策することは不可能です。

そのため家族や友人に面接官役をお願いし、模擬面接の実施に協力してもらって対策することをおすすめします。

家族や友人には以下のことを意識してもらい、模擬面接をしてもらいましょう。

家族や友人に英検®3級スピーキング試験の模擬面接官として意識してもらうこと

◆本番の流れに沿って進めてもらう

英検®3級の面接対策問題集に書いてある流れのとおりに模擬面接を進めてもらう

◆ゆっくり、はっきり質問を読み上げてもらう

本番の面接官のように、ゆっくり、はっきり聞き取りやすいように質問を読み上げてもらう

◆間違っていても途中で指摘しないようにお願いする

間違っていても途中で直さず、面接が終わるまでは指摘をしないようにしてもらう

ヒントは与えないようにしてもらう

また、模擬面接後に家族や友人から以下のようなフィードバックをもらえるようにお願いしておくと、模擬面接の機会を有効に活用できるでしょう。

【模擬面接後にもらうと良いフィードバック内容】

観点 チェックしてもらう内容 具体的なフィードバック例
声の大きさ

声が小さくないか

聞き取りやすいか

「少し声が小さくて聞きづらかったよ」
発音 誤って発音した単語がないか 「‘vegetable’の発音が少し違ってたよ」
アイコンタクト ちゃんと目を見て話していたか 「ほとんど目が合わなかったよ」
間の取り方

答えるまでの沈黙が長すぎなかったか

スムーズに受け答えできていたか

「考えるときに5秒以上黙ってたよ」
回答の内容 質問にきちんと答えていたか 「質問が“what”なのに“when”の答えになってたよ」
姿勢 落ち着きがあったか 「少し体が揺れていて落ち着きがなかったかも」

7-5. 本番で使えるフレーズを覚えておく

スピーキングの勉強法5つめは「本番で使えるフレーズを覚えておく」ことです。

というのも、本番で使えるフレーズを覚えておいたほうが、面接の中でスムーズに受け答えができ、スピーキングでの減点を防ぐことができるのです。

試験当日は、緊張で面接官の話が聞き取れなかったり、考えるのに時間がかかったりする可能性があります。そうした際に、

  • うまく聞き返せず「I don't know.(わかりません)」と答えて次の問題にスキップされる
  • 沈黙が続いてしまう

といった状態に陥ると、アティチュード(態度・姿勢)の観点で減点されてしまうおそれがあります。

とくに「I don't know」と答えると、回答をパスしたことになり、大幅な減点になってしまうのです。

以下に本番に向けて覚えておきたいフレーズをまとめたので、覚えておくことをおすすめします。

【本番に向けて覚えておきたいフレーズ13選】

活用シーン フレーズ 補足・使い方
入室・退室時

Here you are.

(どうぞ)

面接カードや問題カードを渡す/返すときに使う

OK. Thank you.

(分かりました。ありがとうございます)

「Please sit down.」と言われたときの返答

Bye. Have a nice day.

(さようなら。いい1日を)

退室時の自然なあいさつ
理由を答える

Because ~.

(なぜなら~だから)

Whyで聞かれた場合の答え始めに使う

(例:Because I like it.)

人物の行動に答える

He / She is ○○ing ~.

(彼/彼女は○○をしています)

現在していることを答える

(例:He is reading a book.)

There is / are ~(数字).

(○個あります)

数量を聞かれたときに使う

(例:There are two.)

It's ~(場所).

(○○にあります)

場所を聞かれたとき

(例:It's on the table.)

意見・希望

Because I like ~.

(なぜなら~)

好きなもの・趣味について聞かれた場合の理由付けに使う

Because I'd like to do ~.

(~したいと思っています)

未来の予定を答える際の理由に使う

(例:Because I'd like to visit Kyoto.)

Let me see…

(ええと…)

少し考えたいときのつなぎ言葉

That is a difficult question…

(難しい質問ですね…)

質問が難しくてすぐに答えられないとき

How should I say...?

(何と言えばいいんでしょう…)

英語の表現が思いつかないときの前置きとして使う
聞き返す

Pardon?

(何と言いましたか?)

聞き取れなかったときの聞き返し

Could you say that again?

(もう1回お願いできますか?)

聞き取れなかったときの聞き返し

本番で使えるフレーズを覚えて、困った場合でも慌てずにやり取りできるように準備しておくことが重要です。

8. 英検®︎3級合格のための勉強スケジュール

ここまで英検®︎3級合格に向けた勉強方法を技能別にご紹介しました。

ただし書き出しでもお伝えしたとおり、ご紹介した勉強方法をなんとなく進めても意味がありません。

「どのようなスケジュールで進めていけば効率良く、高い学習効果を得られるのか」を把握したうえで取り組むことで、本番までに合格できる英語力を身につけることができるのです。

8章では、7章までにお伝えした勉強法をふまえて、

  • 1ヶ月で英検®︎3級合格を目指す場合のスケジュール
  • 3ヶ月で英検®︎3級合格を目指す場合のスケジュール

の2パターンをお伝えします。

ご自身の状況に合わせて、いずれかのスケジュール感を参考にしてみてください。

それでは詳しく解説していきます。

8-1. 1ヶ月で英検®︎3級合格を目指す場合のスケジュール

まずは1か月で英検®3級合格を目指す場合のスケジュールです。

毎日1.5~2時間ほど勉強する想定で、スケジュールを組んでいます。

単語・熟語 文法 ライティング リーディング リスニング スピーキング
1週目

【月~土】単語帳A(A-1, A-2, A-3)を学習+夜にA全体を復習

【日】Aの復習

  • 頻出文法(助動詞・比較・受動態)のインプット+問題集
  • 弱点リストの文法復習
  • 意見論述問題の解答の型・コツを使った英作文練習
  • 問題集で大問1の語彙補充問題演習
  • 【毎日】多読音読
  • 大問1の演習+音読練習
  • 解き方のコツを把握
  • 問題集で面接の流れを把握
  • 【毎日】問題集の問題カード音読
  • 質問パターンの答えの練習(What系)
2週目

【月~土】単語帳B(B-1, B-2, B-3)を学習+夜にB全体を復習

【日】Bの復習

  • 頻出文法(不定詞・動名詞・分詞)のインプット+問題集
  • 弱点リストの文法復習
  • E-mail返信問題の解答の型・コツを使った英作文練習
  • 問題集で大問2の会話問題演習
  • 【毎日】多読音読
  • 大問2の演習+音読練習
  • 【毎日】問題集の問題カード音読
  • 質問パターンの答えの練習(Where / How系)
3週目

【月~土】単語帳C(C-1, C-2, C-3)を学習+夜にC全体を復習

【日】Cの復習

  • 頻出文法(関係代名詞・現在完了)のインプット+問題集
  • 弱点リストの文法復習
  • 問題集を使って演習(1日2問)+AI添削
  • 大問3の長文読解演習+内容一致形式に慣れる
  • 【毎日】多読音読
  • 大問3の演習+音読練習
  • 【毎日】問題集の問題カード音読
  • 質問パターンの答えの練習(Who / When / Which系)
  • 本番で使えるフレーズ暗記
4週目

【月~土】単語帳D(D-1, D-2, D-3)を学習+夜にD全体を復習

【日】Dの復習

  • 苦手文法の弱点復習
  • 模擬問題+AIや先生による添削
  • 本番形式の模擬問題にチャレンジ
  • 【毎日】多読音読
  • 模試形式で全問を本番と同じ順に解いて記録+復習
  • 模擬面接(家族や友人と)

はじめて英検®3級に挑戦する方が、1ヶ月という短期間で合格するためには、上記のようなスケジュール・分量で学習を進める必要があります。

勉強量は多い一方で、これらの学習をこなしていけば短期間で合格に近づけるため、頑張っていきましょう。

8-2. 3ヶ月で英検®︎3級合格を目指す場合のスケジュール

次に、3か月で英検®3級合格を目指す場合のスケジュールを以下にご紹介します。

毎日30分~1時間ほどの時間を使って勉強することを想定しています。

単語・熟語 文法 リスニング ライティング リーディング スピーキング

1ヶ月目

(基礎)

単語帳A〜D(週ごとに1つ)を3ブロックで毎日+週末復習

  • 頻出文法を1日1つずつ
  • 弱点リストの文法復習
  • 解き方のコツ把握
  • 週3~4回問題集
  • 音読練習
  • 意見論述問題の解答の型・コツを使った英作文練習
  • 週2回英作文練習
  • 大問1・2を中心に問題集で慣れる
  • 多読音読
  • 面接の流れ把握
  • 質問パターンへの回答練習
  • 英文音読

2ヶ月目

(応用)

単語帳A〜Dを再復習+チェック語重視

  • 問題集で演習
  • 弱点リストの文法復習
  • 週4回問題集
  • 音読練習
  • E-mail問題の解答の型・コツを使った英作文練習
  • 問題集
  • 大問3を中心に問題集で慣れる
  • 多読音読
  • 本番で使えるフレーズ暗記
  • 質問パターンへの回答練習
  • 英文音読

3ヶ月目

(実践)

覚えていない単語を週・月単位で再復習

  • 弱点リストの文法復習
  • 模擬問題
  • 音読練習
  • 模擬問題
  • AIや先生による添削
  • 模擬問題で通し練習
  • 模擬面接

上記のスケジュールは3ヶ月という期間で学習を進めていくため時間的にゆとりがあるからこそ、日々気を引き締めて取り組む必要があります。

毎日のスケジュールに上記の学習を定期的に取り入れ、合格に向けて学習を着実に積み上げていきましょう。

9. 確実に英検®︎3級に合格するならイーオンの英検®︎対策コースがおすすめ

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ここまで、英検®3級に合格するためのポイントや勉強方法、スケジュールなどをお伝えし、計画的に、バランスよく学習を進めることが大切なことがお分かりいただけるかと思います。

本記事で紹介した方法やポイントを実践すれば、合格はグッと近づくでしょう。

しかし実際に英検®3級の勉強を進めていくと、

「自分の弱点が分からない…」

「英語に精通した人からのフィードバックがほしい…」

「たくさん勉強しているのに英検®3級に受かるかどうか不安になる…」

と、そんなふうに感じることもあるのではないでしょうか。

そのような場合には、英語のプロの力を借りるのがおすすめです。

イーオンの英検®対策コースでは、英検®を知り尽くした講師が、あなたの課題や苦手を的確に分析。合格に必要な力をムダなく効率的に伸ばし、試験本番に向けて自信をもって臨めるように指導します。

具体的には、イーオンの英検®対策コースには以下のような特徴があります。

  • 3ヶ月(全12回)で一次試験全体をカバー
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  • 問題を解くコツや毎回の単語テストを通して、スコアアップを目指せる
  • 問題演習だけではなく、英語力を上げるトレーニング方法も学べる
  • オンラインで学べる

一人で悩む時間を減らし、プロと一緒に最短ルートで英検®3級合格を目指しましょう。

10. まとめ

この記事では、英検®3級合格に向けた勉強方法やそのポイント、スケジュール感などをご紹介しました。

英検®︎3級合格のための勉強法2つのポイント

  • 英単語・熟語は毎日継続して取り組む
  • 自分一人だけでなく周囲の人にもサポートをお願いする

【英検®3級の勉強方法一覧】

技能 やること
単語・熟語
  • 英検®︎3級で頻出する単語から優先的に取り組む
  • 1週間に覚える単語数を決めて毎日取り組む
  • 覚えていない単語に印をつけて、「1週間後、1ヶ月後」のタイミングで復習する
文法
  • 頻出の文法項目を学習・復習しておく
  • 問題集を通して苦手な文法を把握し、何度も復習する
ライティング
  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングの型を覚える
  • 「意見論述問題」「E-mail返信問題」のライティングのコツを身につける
  • 英検®︎3級のライティングの問題集に取り組む
  • 添削やフィードバックをもらう
リーディング
  • 問題集や過去問で出題形式を把握しておく
  • 多読・音読で読解力をアップさせる
リスニング
  • 英検®3級リスニング問題の解き方のコツを押さえておく
  • 英検®︎3級のリスニング問題集に取り組む
スピーキング
  • 面接の流れを知る
  • 英文を音読して正しい発音を身につける
  • 質問パターンを把握しておく
  • 家族や友人と問題集を使って模擬面接をする
  • 本番で使えるフレーズをとっさに使えるように覚えておく

この記事が、これから英検®3級へ挑戦する方にとって参考になれば幸いです。

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