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英語上達への近道

「シャドーイングを始めたけれど、ついていけない」
「練習しているのに、上達しないのはなぜだろう?」
シャドーイングは英語学習の効果的な手法として知られていますが、なかなか思うように上達できずに悩んでいる人も多いようです。

シャドーイングについていけないのは、やり方に問題があるのかもしれません。
この記事では、シャドーイングについていけない5つの理由と、それを解決するための練習法をご紹介します。
ついていけない理由を知るだけでも、シャドーイングの壁を越えられる方もいるでしょう。この記事を活用して、シャドーイング上達のコツをつかんでください。
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目次
1. シャドーイングについていけない5つの理由

シャドーイングがうまくいかないと感じる人は、少なくありません。それは、なぜでしょうか。
シャドーイングについていけない5つの理由を詳しく見ていきましょう。
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シャドーイングの準備ができていない
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英語特有の音声変化の知識がない
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シャドーイングを始めてから日が浅い
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様々な教材を使っている
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教材が難しすぎる
1-1. シャドーイングの準備ができていない
1つ目の理由は、「シャドーイングの準備ができていない」です。
シャドーイングとは、聞こえてきた英語を即座に影(shadow)のように真似しながら繰り返して言うトレーニング方法です。聞いた英語の音声を即座に繰り返すことで、そのリズムやイントネーションなどを脳内にインプットする、という練習を繰り返します。
聞くことと話すことを同時に行わなければならないので、とても難易度が高いトレーニングです。
いきなり音声を聞いて追いかける練習をするのは、上級者でないとなかなか難しいでしょう。
まずは、シャドーイングをできるようにしたい英文のスクリプトとその日本語訳を確認するところから始めましょう。そのうえで、音声とスクリプトを照らし合わせて、どのように読まれているか確認します。
そしてシャドーイングの準備として、難易度の低いオーバーラッピングから始めるとよいでしょう。
オーバーラッピングと音読
- オーバーラッピング
- オーバーラッピングは、文字を見ながら、聞こえてくる音声のリズムやイントネーションをそのまま真似て、音声にかぶせるようにして読む練習です。シャドーイングに入る前の準備段階としておすすめのトレーニングです。
- 音読
- 音読は、文字を声に出して読む練習です。音読練習をする前に、シャドーイングを通してできるだけモデルの音声に近づけておくことで効果が上がるトレーニングです。目から入ってくる文字情報を、音声化して、さらに意味を理解するまでの回路を太くすることができるので、結果としてリーディングの自動化につながります。
1-2. 英語特有の音声変化の知識がない
2つめの理由は「英語特有の音声変化の知識がない」です。
英語の音声はさまざまに変化し、スペルどおりに聞こえる語句のほうが少ないほどです。
英語特有の発音ルールを知らないと、単語本来の発音とは異なる音声変化に戸惑い、シャドーイングがスムーズにいきません。
知っておくべき音声変化のルール
- リンキング(linking、連結)
- 単語と単語が連結して発音される現象です。子音で終わる語と母音で始まる語がつながるときに起こります。たとえば、"an apple"は「アン・アップル」ではなく「アナップル」と発音されます。
- アシミレーション(assimilation、同化)
- 隣り合う音同士が影響を受けて、音声が変化する現象です。たとえば、"would you"は「ウッド・ユー」ではなく「ウッジュー」と発音されることがあります。
- リダクション(reduction、脱落)
- 音が発音されずに、抜け落ちてしまう現象です。たとえば、”last weekend” は「ラスト・ウィークエンド」ではなく、「ラス ウィーケン」のように聞こえます。
音声変化のルールを知らずに、書かれている文字を自分の知っている発音で、ひたすら早口でついていこうとしても、それは無理というものです。音声変化した後の音を真似るように意識してみましょう。
1-3. シャドーイングを始めてから日が浅い
3つめの理由は「シャドーイングを始めてから日が浅い」です。
シャドーイングは継続的な練習が欠かせません。始めたばかりではなかなか簡単にできるトレーニングではありませんが、続ければ必ず慣れていきますので、根気よく地道な努力を重ね、習慣化することが大切です。
上達のプロセスは個人差が大きいため、上記はあくまで目安となりますが、継続すれば着実に力がつきます。
1日5分からでも、毎日コツコツと練習を積むことが大切です。
1-4. さまざまな教材を使っている
4つめの理由は「さまざまな教材を使っている」です。
一定期間、シャドーイングを継続しているにもかかわらず、うまくいかない人は “1つの教材が仕上がる前に、他の教材に移っている” 可能性があります。
シャドーイングは、歌を1曲ずつ完全にマスターして自分のものにしていくように、1つの教材をとことん集中して練習することで精度を上げることができます。
1つの教材に集中する進め方
- 集中して反復練習する
- 選んだ1つの教材に集中し、繰り返し練習することが重要です。同じ教材を何度も練習すれば、英語の音やリズムが徐々に身体になじんでいきます。
- 完璧にマスターする
- 1つの教材の内容が完全に頭に入り、スラスラといえるようになるまで練習を重ねましょう。いわゆる「完コピ」の状態を目指します。
- 次の教材に移る
- 1つの教材を完コピできたら、次の教材に移ります。これを繰り返すうちに、完コピまでの時間が短縮され、やがてどのような音源でもシャドーイングできるようになります。
このように、1つの教材に集中して完璧に仕上げていく繰り返しが、シャドーイングの上達の秘訣です。
1-5. 教材が難しすぎる
5つめの理由は「教材が難しすぎる」です。
自分のレベルより難易度の高い教材を使うと、シャドーイングについていくのが難しくなります。
教材選びは上達の鍵を握る重要なポイントです。
初心者は避けるべき教材の例
- ナチュラルスピードすぎる音声
- 話者が自然なスピードで話している教材は、初心者にはハードルが高いです。学習用に作られた、ゆっくりとしたスピードではっきりと発音してくれる教材から始めましょう。
- 知らない英単語が多い
- 知らない単語だらけだと、聞き取りに時間がかかり、音声から遅れてしまいます。知っている語彙の割合が7割以上の教材を選ぶことが理想的です。
- 文法構造が複雑
- 複雑な文法構造が頻出する教材は、初心者にとって難しく感じるでしょう。シンプルな文から始め、徐々にレベルを上げていくのがおすすめです。
- トピックになじみがない
- 自分にとってなじみのない分野の教材は内容の理解が難しく、集中力が続きません。興味のある分野から始めるのが賢明です。
- 話者が多い
- 登場人物が多いと、話者の区別がつきにくくなります。また、会話文のシャドーイングは、初心者には負担が多いので、まずは、一人の話者の教材から始めるのがよいでしょう。会話文で練習する場合は、どちらかの話者に決めて練習するとよいでしょう。
自分に合ったレベルの教材を見つけることが上達への近道です。易しすぎず、難しすぎない、今の自分にちょうどいい教材を選ぶことが肝心だといえます。
以上、シャドーイングについていけない5つの理由を解説しました。

これらの理由を踏まえつつ、以下ではシャドーイングについていけるようになる練習法をご紹介します。
2. シャドーイングについていけるようになる練習法

シャドーイングについていくには、正しい練習法を身につけることが不可欠です。ここでは、シャドーイングの効果を高める4つの練習法をご紹介します。
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短文から始めて段階的に長文に挑戦する
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先に意味を理解しておく
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1日5分から始めて徐々に時間を延ばす
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サイレントシャドーイングで場所を選ばず練習する
2-1. 短文から始めて段階的に長文に挑戦する
1つめの練習法は「短文から始めて段階的に長文に挑戦する」です。
シャドーイングは、短文から始めて徐々に長文に移行していくと、ついていけるようになります。
文が長くなるほど、記憶力と集中力が要求されるため、段階的にレベルアップしていきましょう。
長文シャドーイングへのステップ
- 1文→複数の文→1段落→まとまった英文
- 1文のシャドーイングから徐々に始めて、少しずつボリュームを増やしていきましょう。最終的には、複数の段落からなる英文のシャドーイングを目指します。
- 1文15~20語程度→30語以上
- 1文の語数を徐々に増やしていくのも効果的です。15語~20語程度の短めのパッセージから始めて、30語以上の英文にステップアップしていきます。
- スクリプトあり→スクリプトなし
- 初心者のうちはスクリプトを見ながらオーバーラッピングから始めて、慣れてきたらスクリプトなしで音声のみのシャドーイングに挑戦しましょう。
- 教材→実際の会話
- 学習者向けの教材のシャドーイングに慣れてきたら、実際の会話や講演などを使った実践的なシャドーイングに移行します。
このように、シャドーイングには段階的なステップアップのプロセスがあります。
ついていけないと感じたときには、焦らずに簡単なステップに戻って、着実に上達を目指しましょう。
2-2. 先に意味を理解しておく
2つめの練習法は「先に意味を理解しておく」です。
シャドーイングは、意味がわからなくても音声だけに集中して練習することもできますが、初心者の方にとっては、音声だけに集中して真似をするのが難しい場合があります。
「ついていけない」と感じる場合には、先に教材の内容を理解しておくことが役立つでしょう。
教材の内容を理解する方法
- スクリプトを読む
- 音声を聞く前に、まずはスクリプトを通読し、内容を把握しておきましょう。意味のわからない単語は辞書で調べて把握します。
- 日本語訳を参考にする
- 教材に日本語訳がついている場合は、それを読んで大まかな内容をつかんでもよいでしょう。
- 複数回聞く
- シャドーイングの前に、教材を複数回聞いておくのも効果的です。繰り返し聞いていくと、内容の理解が深まります。
このように事前に内容を確認している教材であれば、シャドーイングがしやすく感じるはずです。
2-3. 1日5分から始めて徐々に時間を延ばす
3つめの練習法は「1日5分から始めて徐々に時間を延ばす」です。
シャドーイングは、短時間から始めて徐々に練習時間を延ばしていくのが効果的です。
まずは習慣化するために、無理のない範囲で続けることを優先しましょう。
シャドーイングの練習時間の目安
- 5分
- 集中力を保てる時間から始めるのがおすすめです。1日5分の練習を習慣づけることが大切です。
- 10分
- 5分に慣れてきたら、10分練習を目指しましょう。集中力が続く範囲で、徐々に練習時間を延ばしていきます。
- 15分
- シャドーイングに慣れてきたら、15分練習にトライします。音声教材1本分を練習するのに適した時間です。
- 30分
- 本格的なシャドーイングを目指すなら、1日30分練習が理想的です。15分を2セットするなど、メリハリをつけるのもおすすめです。
- 1時間
- 上級者を目指すなら、1日1時間の練習を目標にしましょう。15分×4回など、短い時間を複数回に分けて練習するのも効果的です。
まずは、毎日5分を1週間、続けてみましょう。この小さな一歩が、シャドーイング上達への大きな一歩となります。
2-4. サイレントシャドーイングで場所を選ばず練習する
4つめの練習法は「サイレントシャドーイングで場所を選ばず練習する」です。
サイレントシャドーイングとは、声を出さずに口の動きだけで行うシャドーイングです。電車の中など声を出せない場所でも、サイレントシャドーイングなら練習できます。
サイレントシャドーイングのコツ
- 口の動きを意識する
- 音声を出さずに、口の動きだけを意識してシャドーイングします。実際に発音しているつもりで、口を動かすことが大切です。
- ポーズを意識する
- サイレントでも、頭の中で実際に話しているイメージで、音声のポーズのタイミングを意識して合わせることが重要です。
- 声を出すイメージで行う
- あたかも声を出しているかのように、頭の中で音声をイメージしてシャドーイングするのがコツです。発声のための準備運動になります。
- 音声に集中する
- サイレントシャドーイングは、音声に集中する力が求められます。周囲の雑音に惑わされないよう、意識を音声に集中することが大切です。
「ついていけない」と感じた教材は、まずはサイレントシャドーイングで練習するのもよい方法です。
自分の声で音声がかき消されない分、音の聞き取りに集中でき、英語の微細な音やリズムを捉えられるからです。
以上、シャドーイングについていけるようになる練習法を4つ、ご紹介しました。

これらの練習方法を組み合わせてシャドーイングを行えば、スラスラと発声できるようになるでしょう。ぜひ、試してみてください。
3. シャドーイング上達のための3つの重要ポイント

最後に、シャドーイング上達のための3つの重要ポイントをお伝えします。
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毎日継続する
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実践の機会を作る
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シャドーイングを楽しむ
3-1. 毎日継続する
1つめのポイントは「毎日継続する」です。
毎日テレビで流れていた曲が、何十年経っても自分に染み付いているように、シャドーイングも継続が大切です。
毎日少しずつでも続けると、英語のリズムや特有の音が自分の中に浸透し、英語が話せるようになっていきます。
毎日継続するためのコツ
- 録音して成長記録を残す
- シャドーイングの練習音声を録音し、自分の成長を確認しましょう。モチベーションの維持に非常に大きな効果があります。
- 時間を決める
- 毎日決まった時間に練習する習慣をつけましょう。朝練習、帰宅後の練習など、自分に合ったペースで習慣づけることが肝心です。
- 場所を決める
- 練習する場所を決めておくのも効果的です。書斎、ベッドルーム、通勤中の車内など、集中できる場所を確保しましょう。
- 目標を立てる
- 週間目標、月間目標など、達成目標を立てると、継続の意欲を維持できます。目標が習慣づけの原動力になるでしょう。
- 仲間を作る
- 一人で継続するのが難しい場合は、一緒に練習する仲間を見つけるのも一案です。切磋琢磨し合える環境があれば、習慣づけも容易になるはずです。
毎日の練習を習慣にすれば、シャドーイングは着実に上達します。最初は困難に感じることもあるかもしれませんが、未来をイメージして乗り越えましょう。
続ければ、あなたの英語力はかならず、新たなステージへと押し上げられます。
3-2. 実践の機会を作る
2つめのポイントは「実践の機会を作る」です。
シャドーイングを続けるためには、「上達を実感すること」も大切です。シャドーイングは基本的に一人で行うため、英語を使う機会を意識的に設けることが大切です。
実践の機会の作り方
- 英会話スクール
- プロの指導を受けられる効果的な方法です。体系的なレッスンを通じて、シャドーイングで培った力を実践に移せます。
- オンライン英会話
- 時間や場所の制約なく受講できる利点があります。隙間時間を活用したい場合や、近隣にスクールがない場合におすすめの選択肢です。
- 日常の場面で実践
- 買い物、道案内など、日常の場面で意識的に英語を使うことも大切です。ネイティブスピーカーとのちょっとしたやりとりが、実践力アップの鍵となります。
シャドーイングで磨いた英語力を、実践の場で試してみましょう。失敗を恐れずチャレンジすることが、真の上達への近道です。
なお、イーオンの英会話スクールでは、無料体験レッスンを実施しています。英語学習のお悩みもご相談いただけますので、お気軽にお越しください。
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3-3. シャドーイングを楽しむ
3つめのポイントは「シャドーイングを楽しむ」です。
シャドーイングは、机に向かって黙々と勉強するのとは違い、本来は楽しく取り組める練習です。
「シャドーイング=ついていけない、つらい、大変」と捉えるのはやめて、英語学習の中でも自分が楽しめる時間として、シャドーイングを捉え直してみましょう。
シャドーイングを楽しむためのヒント
- 好きなジャンルの教材を選ぶ
- 映画やアニメ、好きな俳優やアーティストのインタビューなど、自分にとって魅力的な音声を教材にしましょう。たとえば、大好きなアニメの英語吹き替え版なら、「このセリフは英語ではこう言うんだ!」と楽しみながら続けられます。
- 感情を込めて役になりきる
- 教材の話者になりきり、感情や抑揚を意識して真似してみましょう。より深く内容に入り込め、表現力も向上します。
- 小さな進歩を自分でお祝いする
- 小さな進歩でも自分をしっかり褒め、達成感を味わいましょう。人と比べる必要はまったくありません。過去の自分より少しでも成長できたら、それでよいのです。
シャドーイングを楽しめれば、自然とより頻繁にシャドーイングを行うようになります。それが、英語力の大幅な向上につながるのです。
本記事では、さまざまなテクニックや練習法をご紹介しましたが、まずは、うまくできてもできなくても、楽しんでやってみることが、最大のコツといえるでしょう。
4. まとめ
本記事では「シャドーイングについていけない」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
シャドーイングについていけない5つの理由として、以下が挙げられます。
-
シャドーイングの準備ができていない
-
英語特有の音声変化の知識がない
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シャドーイングを始めてから日が浅い
-
様々な教材を使っている
-
教材が難しすぎる
シャドーイングについていけるようになる練習法として、以下を解説しました。
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短文から始めて段階的に長文に挑戦する
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先に意味を理解しておく
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1日5分から始めて徐々に時間を延ばす
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サイレントシャドーイングで場所を選ばず練習する
シャドーイング上達のための3つの重要ポイントは、以下のとおりです。
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毎日継続する
-
実践の機会を作る
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シャドーイングを楽しむ
ついていけないと悩んでいたシャドーイングも、コツをつかめば、ずっと取り組みやすくなるはずです。
英語力アップを目指して、ぜひシャドーイングに取り組んでみてください。毎日の地道な積み重ねが、大きな成果につながります。
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