ニュースリリース

2014.08.27

イーオン、中学・高校の英語教師を対象とした
「中高における英語教育実態調査」を実施

 英会話教室を運営する株式会社イーオン(本社:東京都新宿区、代表取締役:三宅義和、以下「イーオン」)は、中学・高校で英語を教えている現役教師90名を対象に、「中高における英語教育実態調査」を実施しました。
 文部科学省が進める「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」により、高校ではすでに“英語で英語を教える”授業の実施が始まるなど、従来の文法・読解中心の教育から、より使える英語としての“4技能の総合的育成”が進んでいます。またそれに伴い、大学入試英語への外部試験導入が議論されるなど、英語教育の現場は大きな転換点を迎えつつあります。
 そこで今回、イーオンでは、「授業を行うにあたり困難に感じていること」や「自身の学習状況」「大学入試への外部試験導入についての考え」など、実際に現場で生徒に英語を教えている現役教師の方がどのように考えているのかを調査しました。主な調査結果は以下の通りです。

調査結果トピックス

■ 先生が最もサポートを必要だと感じているのは、中高ともに「英語で文法を教える」こと。「スピーキング指導」「ライティング指導」が上位で続くなど“4技能化”の影響も。

現在の授業、教授法について、サポートが必要であると感じていることや困難に思っていることについて尋ねたところ、「英語で文法を教える」ことを挙げる先生が46名と過半数にのぼる結果となりました。以下「スピーキング指導」「ライティング指導」など、「4技能」化にともない、重要度が増している項目についての不安が続くほか、英語を英語で教える基礎となる「クラスルームイングリッシュ」も上位に挙げられる結果となりました。

■ 「教科書にもっと盛り込んで欲しいと思うスキル」のトップは「プレゼンテーション」。
特に高校では「スピーチ」「ディスカッション」が上位になるなど「話す」スキルが上位に。

現在の中学・高校の英語教育で、教科書にもっと盛り込んで欲しいと思うスキルについては、中高ともに「プレゼンテーション」がトップとなりました。高校では「スピーチ」も同数でトップに並び、3位には「ディスカッション」が続くなど、「話す」ことについてより重要視している傾向が見られた一方、中学では「フォニックス」が3位になるなど、より基礎的な項目が挙げられる傾向が見られました。

■ 自身の英語スキルアップに費やせる時間が、1日1時間に満たない先生が中高とも8割以上。中学では「全く取れない」という先生が3割を超える結果に。

先生自身の英語力アップのための取り組みについて、どれぐらい日常的に時間をさけているのかを尋ねたところ、中高ともに1日1時間未満(全く取れないを含む)という回答が8割を超える結果となり、特に中学では「全く取れない」が3割を超えました。週単位でみると、「週1~3時間」が中高とも最も多い結果となりました。具体的な取り組みとしては、中高とも「書籍・教材による学習」がトップとなりました。

■ 大学受験・英語科目への外部試験導入について、「賛成」が中高とも多数派。
導入にふさわしい試験は「TOEFL」がトップに。

近年議論が高まっている大学入試での英語科目の外部試験導入について、どのように考えているのかを尋ねたところ、外部試験導入に賛成する声が中高ともに過半数を超える結果となりました。高校ではほぼ半々となった一方、中学では約4分の3が賛成となりました。また賛成と答えた先生には、どの外部試験がふさわしいかも挙げてもらったところ、中高ともにTOEFLがトップとなり、以下、中学ではTOEIC L&R テストと英検が同数で2位に並び、高校は2位にTOEIC、3位に英検・TEAPが同数で並ぶ結果となりました。

■調査概要

■調査結果サマリー

【現在の英語授業・教授法について】

1-1.サポートが必要だと感じていること・困難を感じていることについて

現在の授業、教授法について、サポートが必要であると感じていることについて尋ねたところ、「英語で文法を教える」ことについてサポートが必要と感じている先生が、全体で46名(中学21/高校25)と過半数を超え、最も多い結果となりました。以下、「スピーキング指導」が40名(中学21/高校19)、「ライティング指導」が35名(中学18/高校17)と続きました。また、英語を英語で教える基礎となる「クラスルームイングリッシュ」も31名(中学15/高校16)と上位に挙げられました。

[サポートが必要だと感じていること・困難を感じていることについて] グラフ

1-2.教科書にもっと盛り込んで欲しいと思うスキルや内容について

現在の中学、高校の英語教育で、教科書にもっと盛り込んで欲しいと思うスキル・内容について尋ねたところ、「プレゼンテーション」を挙げた先生が50名(中学24/高校26)にのぼる結果となりました。高校では「プレゼンテーション」と「スピーチ」が26名で並んでトップとなり、「ディスカッション」が17名で続くなど、「話す」ことについてより重要視している傾向が見られました。一方中学では、2位の「スピーチ」(21名)に続き、「フォニックス(※1)」が18名で3位となるなど、より基礎的な項目が挙げられる傾向が見られました。

※1 フォニックスとは:
もともと英語圏の子どもたちに読み書きを教えるために開発されたもので、英語の「音」を「文字」に結びつけるためのルールを学ぶ音声学習法です。アルファベットABCの26文字の「音」を知ることで、英語の単語を読むことができるようになるというもので、近年では、公立小学校外国語活動の現場でも採用が増えています。 イーオンホールディングスの傘下には、「フォニックス」学習法の第一人者である松香洋子を擁し、英語教材の出版、小学校英語の指導、英会話教室の運営などを行う国内の子供向け英語教育のリーディングカンパニーである株式会社mpi松香フォニックスがあり、質の高い英語教育を提供しています。

[教科書にもっと盛り込んで欲しいと思うスキルや内容について] グラフ

【先生自身の学習環境について】

2-1.自身の英語スキルアップにかけられる時間について

先生自身の英語力アップのための取り組みについて、どれぐらい日常的に時間をさけているのかを尋ねたところ、中高ともに1日1時間に満たない(全く取れないを含む)という先生が8割を超える結果となりました。特に中学では1日2時間以上取れている先生はひとりもおらず、「全く取れない」という先生が3割を超えました。週単位でみると、「週1~3時間」と回答した先生が中学で25名、高校で20名と、ともに最も多い結果となりました。高校では、週1時間未満(全く取れないを含む)が14名と3割を超えました。
スキルアップのための具体的な取り組みとしては、「書籍・教材による学習」を挙げる先生が54名(中学26/高校28)に達し、トップとなりました。

[自身の英語スキルアップにかけられる時間について] グラフ

【大学受験・英語科目について】

3-1.大学受験・英語科目への外部試験導入について

大学入試での英語科目の外部試験導入についての考えを尋ねたところ、外部試験導入に賛成する声が中高ともに過半数を超える結果となりました。高校では賛成23名:反対20名と半々に割れた一方、中学では約4分の3にあたる35名が賛成(反対12名)となりました。また賛成と答えた先生には、どの外部試験がふさわしいかも挙げてもらったところ、「TOEFL」を挙げる先生が中学12名・高校8名でともにトップとなりました。中学ではTOEIC L&R テストと英検が9名で2位に並び、高校は2位にTOEIC(5名)、3位に英検・TEAP(※2)(4名)という結果となりました。

※2 TEAP(ティープ)とは:
Test of English for Academic Purposesの略語で、上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した、アカデミックな場面での英語運用力をより正確に測定するテストです。総合的な英語力を正確に把握することができるよう「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能で構成されています。現在、上智大学をはじめとする複数の大学が入試に取り入れる旨を表明しています。

[大学受験・英語科目への外部試験導入について] グラフ

■外部試験導入に関する意見(抜粋)

【賛成】
・これからはグローバル化がより進むので、大学での研究に必要な英語力をつける必要もあり、またそのような英語力を大学入試での選抜の基準とすべきであると考えるため。(TOEFL、公立高校)
・一発勝負の試験より、複数回チャンスがあり卒業後にも活かせるものが望ましい。(TOEFL、私立高校)
・テストで点数を取る事が英語学習のゴールではなくなり、英語で何かを学んだり、他国の人々の考えを学べるという事が目標設定になり得るから。(TOEFL、公立中学)
・どの大学でも同じレベルのテストで評価できるので、求められている英語力が分かりやすく目標が立てやすい。(TOEFL、公立中学)
・4技能をすべてはかったほうがいいと思うから。(TOEFL、私立中学)
・グローバルな視野で取り組まなければならない教科なので、試験も日本独自のものに固執するべきではないと思う。(TOEIC、私立高校)
・外部試験は長い実績があり、受験者の力をほぼ的確に評価できると思えるから。(TOEIC、公立中学)
・発音イントネーションをペーパーテストで試すようなナンセンスな問題がなくなる。(TOEIC、公立中学)
・試験が変われば高校、中学の英語指導目的も大きく変わるから。(TOEIC、公立中学)
・スピーキングテストを導入することにより、学校英語でのスピーキング学習のモチベーションを上げる必要があると感じる。(英検、私立高校)
・従来のセンター試験のみの英語では、実際の英語力は測りにくいため。(英検、公立中学)
・センター試験ではspeaking、writing能力が測れない。4技能を判定できる外部試験を導入すべきだと思う。そうしないと指導要領の主旨にもそぐわない。(TEAP、公立高校)
・英語の運用能力を測るためには、客観問題のみの筆記問題だけでは不十分。センター試験では測ることができないスピーキング力も大学に入る際の基準になればよいと思う。(TEAP、私立中学)

【反対】
・公立の試験なので民間に委託するのはどうかと思う。(公立高校)
・センター試験は大学入試のための英語力把握に適しているから。(私立高校)
・大学、学部によって学生に求めるもの、専門性が違うので、無理に導入する必要はないと思う。 それよりも、使える英語を小学校、中学校、高校で身につけさせることの方が大切。(公立高校)
・どの外部テストも難しすぎて普通の高校生の力は測れない。(公立高校)
・センター試験の代替としての英語試験なら、センター試験と変わらないと思う。いろいろな試験が利用できればいいと思う。(公立高校)
・センター試験の問題の内容を変えた方が良いとは思うが、センター試験よりTOEIC等がより客観的に英語力を判定できるとは思わない。(公立中学)
・一つに絞ったほうが受験する側も指導する際も対策を立てやすいから。(公立中学)

【イーオンについて】
イーオンは1973年に創業以来、日本人に最適な語学教育を通し、世界で通用する人材育成に高い評価をいただいています。日本人の英語上達のためにオリジナル教材を開発。人格、指導力ともに優れた日本人教師と外国人教師を採用。それぞれの強みを活かした効果的なレッスンで、苦手を克服しながらコミュニケーション力を高め、ビジネス英語や資格取得にも大きな成果を挙げています。
 イーオンでは、安心して英語を学んでいただくために、
 ●生徒様の授業料に対して、「前受金分別信託制度」導入しています。
 ●外国人教師の99%は北米で採用。来日後は全員日本の社会保険に加入させています。
 ●文部科学省所管の「全国外国語教育振興協会」の加盟校です。

株式会社イーオン(本社所在地:東京都新宿区、代表者:三宅義和)は、現在、全国主要都市に253校を有し、幼児から学生、社会人の方々が通いやすく学びやすい環境とカリキュラムを構築。生徒数10万人を超える実績とともに、その約50%は未来を担う子どもたちであることもイーオンの信頼の証しです。イーオンの詳細は、https://www.aeonet.co.jp/ をご参照ください。

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