2024.01.16
「中学英語やり直し」の効果が倍増する5つのステップと実践アドバイス
「中学英語をやり直したい」
そう決意して、一歩を踏み出したいとお考えの方は、多いのではないでしょうか。
英語力が重視されるシーンが増える昨今、イチから英語を学びたい方にとって、‶中学英語のやり直し″は、有益な選択肢です。
一方で、
「中学英語をやり直して、意味はある?」
「どうやれば、効果的に身につく?」
......といった疑問が、浮かんでいるかもしれません。
この記事では、中学英語をやり直す意義から、効果的な方法まで、網羅的に解説します。
今、まさに中学英語のやり直しを考えている方は、ぜひご一読ください。費やす時間を無駄にすることなく、着実に英語力をアップしていきましょう。
1. 中学英語をやり直したほうがよい3つの理由
「中学英語のやり直しは、意味ある?」
という率直な疑問に対して、結論からいえば、大いに意味はあります。
中学英語をやり直したほうがよい理由として、以下3つのポイントを見ていきましょう。
1-1. 英語の基礎固めに中学英語は適している
1つめの理由は「英語の基礎固めに中学英語は適している」です。
基本的な文法や語彙力の習得は、英語学習の基盤を築く上で欠かせませんが、それらの基礎となるのが「中学英語」といえます。
基本的な文法や、日常生活でも使用される単語やフレーズを学ぶことは、英語をやり直すうえで、効果的なスタートポイントとなります。
1-2. 学校教育の学習経験を活用できる
2つめの理由は「学校教育の学習経験を活用できる」です。
日本で義務教育を受けた人なら、学校で英語を学んでいます。この学習経験を活かすことで、英語の学び直しが効率的になります。
「英語は苦手だったし、今ではまったく覚えていない」
という方もいるかもしれません。
しかし、脳の無意識のゾーンには、かつて学習した内容が残っているとも考えられます。
これらの学習経験を呼び覚まし、再利用することで、効率的に英語を習得できます。
1-3. 中学英語ができれば日常会話ができる
3つめの理由は「中学英語ができれば日常会話ができる」です。
中学レベルの英語がしっかり身につけば、基本的な日常会話が可能になります。
私たち日本人が、日常会話で日本語を話すときも、新聞や小説に登場する難解な文法や語句は使いません。
同じように、英語の日常会話でも、中学英語までの簡単な文法やフレーズをきちんと理解していれば、コミュニケーション可能です。
これから英会話力を高める下準備として、中学英語は必要十分であり、効果的な英語習得に役立つ学習範囲といえます。
2. そもそも中学英語とは?前知識
続いて、中学英語やり直しの方法を解説していきたいのですが、先に前知識として「中学英語とは?」という点を確認しておきましょう。
というのは、「学校で習った英語を、最初から復習したい」という意味で “中学英語” と表現している場合、若干注意が必要だからです。
現在、英語教育(外国語教育)は小学校3年生から必修化されています。
以下は、学習指導要領(平成29年告示)からの引用です。
出典:文部科学省「中学学習指導要領(平成29年告示)」
以下で、近年の小学英語の流れと、中学英語のレベルについて、確認しておきましょう。
2-1. 近年の小学英語の流れ
小学校での英語教育が本格化したのは、2008年度以降です。
【参考:小学校の英語教育】
2008年度:
小学校5・6年生を対象に、外国語活動として始まりました。前年に告示された学習指導要領の外国語活動「第1目標」は以下のとおりであり、コミュニケーション力の育成を重要視しています。
〈外国語を通じて、言葉や文化について体験的理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う。〉
2011年度:
小学校5・6年生において、年間35単位時間の外国語活動が必修化されました。必修とは必ず学校で行わなければならない科目です。しかし国語や数学などの教科と違い、決まった教科書などはありません。
2018年度:
2018年度(平成30年度)から2020年度に向けて、段階的に小学校中学年(3・4年)での外国語活動及び高学年(5・6年)での外国語教科が導入されます。それに伴い、昨年(2017年)新学習指導要領が告示され、外国語活動・外国語教科の「第1目標」は以下のとおりとなり、より具体的な目標に変わりました。
〈外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を育成する。〉
2020年度:
小学校中学年での外国語活動、高学年での外国語教科の完全実施が始まります。
出典:中野区立鷺宮図書館「小学校の英語教育」
1996年4月1日以前の生まれの方は、基本的には小学校での英語学習を経験しておらず、中学英語からスタートしたことになります。
2-2. 現代の中学英語のレベルとは
続いて、現代の中学英語のレベルを見ておきましょう。
中学英語の学び直しをしたい方にとって、短期的なゴール(目標)となるのが、以下の状態です。
2-2-1. 音声・文字・語
出典:文部科学省「中学学習指導要領(平成29年告示)」
語彙力の面からいえば、小学校で習う600〜700語に中学校で習う1,600〜1,800語を加えた、《2,200〜2,500語》の習得が、中学英語の目標です。
2-2-2. 文・文構造・文法
出典:文部科学省「中学学習指導要領(平成29年告示)」
文法面では、小学校で習う単文・肯定文・否定文・疑問文などに加え、助動詞や疑問詞、不定詞、目的語、代名詞、時制などが入ってきます。
英語に苦手意識がある方は、これらの字面を見ただけで、拒否反応が出てしまったかもしれません。
しかし、ご安心ください。
次のセクションでは、「どのように取り組めば、スムーズに中学英語を習得できるか?」について、解説していきます。
3. 中学英語のやり直し効果を倍増させる5つのステップ
ここでは、中学英語の学習効果を最大化するための5つのステップをご紹介します。
これらの方法を取り入れることで、スムーズに中学英語を習得しましょう。以下でひとつずつ解説します。
3-1. YouTube動画でウォーミングアップする
1つめのステップは「YouTube動画でウォーミングアップする」です。
中学英語を学び直す際には、中学1年生のテキストを頭から順番に学ぶのではなく、先にざっくりと全体像をつかむのがおすすめです。
全体像をつかむためには、「薄い参考書を1冊やる」という手法がオーソドックスですが、おすすめしたいのは、YouTube動画を活用することです。
塾講師から海外在住者まで、さまざまなYouTuberが、中学英語を1〜2時間で解説する動画をアップロードしています。
いくつかの動画を観てみるのもよいですし、気に入った動画があれば、同じ動画をリピートして何度も観るのもよいでしょう。
「すっかり英語は忘れてしまった」
という方も、動画を活用して苦痛を少なく復習することで、徐々に英語を学ぶ体制が整います。
3-2. 小学生向けのテキストを1冊学ぶ
2つめのステップは「小学生向けのテキストを1冊学ぶ」です。
現在の学習指導要領に基づいた中学英語のテキストは、小学校で基礎文法や600〜700語の語彙を身につけた前提となっています。
ゼロから学び直したい方は、まず小学生向けのテキストを1冊学び、肩慣らしをしてから中学英語のテキストに入りましょう。
【参考:小学生向けテキストの例】
出典:『小学生からチャレンジ!楽しく身に付く英会話フレーズ45』
「小学生向けなんて、簡単すぎる」と感じる方もいるかもしれません。しかし、簡単なところから徐々に深めていくことが、挫折予防に効果的です。
3-3. 中学英語の参考書を1冊×3周する
3つめのステップは「中学英語の参考書を1冊×3周する」です。
中学英語の全体を網羅した参考書を1冊購入し、その参考書を最初から最後まで、3周学びましょう。
中学英語の参考書は、複数の出版社から出ています。自分に合うものを選んでください。
どれがよいかわからない場合は、購入者レビュー数が多いベストセラーの参考書で、高評価を得ているものを選ぶとよいでしょう。
3周の学び方の流れは、以下のとおりです。
3-4. 学んだ知識を使うことで定着させる
4つめのステップは「学んだ知識を使うことで定着させる」です。
このステップは、3つめのステップの「中学英語の参考書を3周」と並行して行うのがおすすめです。
ただ参考書を読むだけでは、なかなか知識として定着しないので、アウトプットするように心掛けます。
おすすめしたいのは、AI対話型アプリを使って、AI相手に、どんどん英語を話してみることです。
学び直しの途中では、人と英語で会話するのは、まだ難しく感じるかもしれません。
しかし、AIが相手なら、考えている間、長く待たせてしまったり、発音がたどたどしかったりしても、まったく気にする必要がありません。
具体的なアプリの例としては、以下のイーオンの「AI Speak Tutor 2」があります。
詳しくは「AI Speak Tutor 2(AIスピークチューター2)」のページより、ご確認ください。
3-5. 英会話レッスンにチャレンジする
5つめのステップは「英会話レッスンにチャレンジする」です。
中学英語の参考書が3周終わり、知識を活用して定着も図れてきたら、早い段階で英会話レッスンに移行していくのがおすすめです。
せっかく中学英語の学び直しをしても、そのまま英語を使わない期間が空いてしまうと、また元に戻ってしまいます。
間を空けずに次のステップに学習を進めることで、英語力のアップにつなげていきましょう。
英会話スクールについては、以下をご確認ください。
4. 中学英語を深める実践アドバイス
最後に、中学英語を深めるための実践的なアドバイスをご紹介します。
4-1. 成果を急ぎすぎない
1つめのポイントは「成果を急ぎすぎない」です。
本来、中学英語は中学校の “3年間” をかけて学ぶべき内容です。
あまりにも短期間で、効率的に学びたい気持ちが先行しすぎると、挫折の原因となります。
たとえば、数ヶ月で文法や単語を完全に理解できなかったとしても、焦らずに学習を続けることが大切です。
語学学習は、長期的なプロセスです。時間をかけて「慣れる」ことも含め、徐々に理解を深めていくことで習得できます。
4-2. 学び直しの目的に合わせて調整する
2つめのポイントは「学び直しの目的に合わせて調整する」です。
中学英語をやり直す方には、それぞれの目的があるはずです。中学英語を学びながら、その先の目的も視野に入れると、効率的な学習につながります。
中学英語をベースとして、英語の世界をどんどん広げていきましょう。
4-3. 独学が難しい場合はプロに相談する
3つめのポイントは「独学が難しい場合はプロに相談する」です。
プロの指導は、個別の状況に即した学習アドバイスや、適切な教材の選定、モチベーションの維持に役立ちます。
たとえばイーオンでは、指導力の高い教師陣と、不安や悩みを相談できるカウンセラーが、英語のやり直しをサポートします。
出典:英会話イーオン パンフレット
「ひとりで中学英語を学び直せるか不安」という方は、お気軽に「無料体験レッスン」にお申込みください。中学英語をやり直すにあたってのご質問にも、丁寧にお答えいたします。
5. まとめ
本記事では「中学英語のやり直し」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
中学英語をやり直したほうがよい理由として、以下が挙げられます。
中学英語のやり直し効果を倍増させる5つのステップをご紹介しました。
中学英語を深める実践アドバイスとしては、以下を意識してみてください。
何歳からでも、中学英語のやり直しはできます。ぜひ、あらためて学ぶことで英語を習得し、自信を持って使えるようにしていきましょう。